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100人の女性を連れ込み、レイプ容疑で逮捕者も……「ナンパ指導塾」の闇

「リアルナンパアカデミー」ホームページより

 女性を口説くためのナンパ指導塾が、酒に酔わせて女性を襲う犯罪者の養成所と化していたのだろうか。警視庁新宿署は準強制性交容疑で「リアルナンパアカデミー」というナンパ指導塾の受講生だった2人の男を逮捕した。

 2人は昨年7月、20代の女性タレントに大量の酒を飲ませて酩酊させ、アカデミーが管理する東京・新宿区のマンションに連れ込んで暴行した疑い。容疑者のひとりは「同意があった」などと否認しながらも、100人ほどこのマンションに女性を連れ込んだことを明かしたという。

 同アカデミーは「月間新規SEX10人以上を達成した塾生は数百人います」などと過激な文句で受講生を募っていたナンパ指導塾で、5万4,800円で4時間の講習を3回受けられるコースを基本に、教材の販売などもしている。アカデミー自体が摘発されたわけではないが、受講生が性犯罪の常習者で、その犯行現場を提供していたとなれば、伝授している口説き方がさっぱり身に付いてはいなかったことになってしまう。

 かつてナンパ指導塾のひとつを運営していた50代男性K氏によると、「10年ぐらい前にブームがあった中で出てきた多数の塾には“強引系”と呼ばれる悪質なところも多い」という。

「ナンパ指導のビジネスは昔、通販でその極意を記した教材を高額で売るのが主流でした。でも、それがネット時代になって、すぐにコピー転売されるようになって、30万円ぐらいで売られていた高級商材も二束三文になったんです。それで出てきたのが実際にナンパ師を名乗る男が実践して見せるタイプで、サクラの女性を仕込んでみせたりする業者も結構ありました。ただ、ブームが廃れ始めてからは、結果を見せるために強引なことをする連中も出てきたんです。問題のアカデミーも、講師が受講生と一緒に強引なナンパをして、まるで狂気を植え付けるように受講生にも慣れさせていくんです。だから、女性に対して凶暴な受講生が多いという評判はありました。いわゆる“ヤリ部屋”と呼ばれる場所を提供するのもそういった“強引系”の特徴。過去、その手の強引な講師が逮捕された例もあります」

 K氏によると“ヤリ部屋”を提供しているナンパ指導塾は、「さらなる危険が存在する可能性もある」という。

「このアカデミーが実際にそうだったかはわかりませんが、過去の例では、部屋に盗撮機器を仕掛け、女性が被害を訴えた場合に、映像の存在を明かし、女性にリベンジポルノ的な怖さを感じさせ、警察に行かせないようにする手口がありました。ただ、それが警察に摘発されても、ほとんどの場合はナンパを実行した受講生だけが有罪となって、その舞台となったナンパ塾自体は『悪用されただけ』と無関係を決め込むことが多く、塾側もそれを想定して巧妙に運営を続けるので、まるで犯罪者の養成所になってしまうんです」

 もちろん、違法性のないナンパ指導塾もあるだろうが、一部の人気サイトやメールマガジンには「ナンパ塾を経営してみた体験談 女とやりまくりながら大儲け」(原文ママ)と、運営者を目指すセミナーの参加者募集もあった。こんな粗末なフレーズに釣られてしまう程度の連中だからトラブルを起こしやすいとも言えそうだが……。
(文=藤堂香貴/NEWSIDER Tokyo)

最終更新:2018/05/11 19:35
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