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『コンフィデンスマンJP』ついに視聴率微増がストップ! 低視聴率の要因は“ストーリーの使い回し”!?

■平均視聴率2ケタは望み薄。その前に視聴率って必要な指標?

 良し悪しの感想以上に、シビアなのが視聴率。2話で7.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区平均。以下同)と落ち込んだが、3話9.1%、4話9.2%、5話9.3%と微増していただけに、6話の8.2%は手痛い数字であった。

 現在1話から6話までの平均視聴率が8.8%。全10話の平均視聴率を10.0%にするためには、7話から最終話までの各話、約11.8%ずつ出さなければならない。

 ところで、そもそも視聴率という指標になんの意味があるのか?

 テレビマンにとっては査定のようなモノであるが、我々一般視聴者にとってなんら影響を及ぼさない。それにもかかわらず、「面白いのに視聴率がともなわない」「もっとたくさんの人に見てほしい」と言う作品のファンがいる。テレビと視聴率の不思議である。

 これは推察にすぎないが、テレビは同じ時間に同じモノを見ている人がいる安心感を与えてくれるメディアだからなのだと思う。テレビはある意味お祭りと似ていて、大勢の人ごみの中を歩くだけでワクワクするもの。逆に閑散とした出店の通りを歩くと、余計に孤独を感じてしまう。そんな心境から出る言葉が、たくさんの人に見てほしいという期待なのかもしれない。

 今は小説も映画もネット番組も、自分の好きな時間に自由に見られる。テレビもネット配信でそうなりつつあるが、各家庭にブラウン管や液晶画面の箱が置かれている限り、テレビには寂しさを紛らわせる賑やかさが求められる。また、多種多様な楽しみがあるゆえに、自分の趣味趣向に自信を保つことは難しい。だからこそ、自分の好きな作品に対する「面白い」というネット上の評判や高視聴率には、視聴者の寂しさを打ち消し、自信を与える力がある。

 作り手には視聴率を気にせず面白い作品を作ってほしい。同時に視聴率もとってほしい。

 見る側のワガママな意見で、恐縮であるが……。

■第7話「家族編」の期待できる点と、不安なポイント

 家族がテーマで、古沢良太脚本であれば期待が持てる。彼の出世作といえば、山崎貴監督の映画『ALWAYS 三丁目の夕日』。昭和の家族を描いたこの作品は、30億円を超える興行収入を記録し、古沢良太自身は山崎監督とともに日本アカデミー賞最優秀脚本賞をつかみ取った。

 しかし、金持ち家族の遺産相続が絡むという方向性には不安を覚える。騙す標的が経済ヤクザというのも、第1話「ゴッドファーザー編」と被らないか心配だ。輪をかけて、近年のフジテレビは『モンテ・クリスト伯~華麗なる復讐~』『貴族探偵』『カインとアベル』など、富豪の家族が登場する物語で大コケを連発中なのも心配の一因だ。古沢良太というド真ん中ストレートを投げても結果を出せる本格派をマウンドに立たせながら、過去で失敗したリードを要求し続けるフジテレビの勇気には拍手を送りたい。キャスト・脚本・演出・美術やロケーションに至るまで高水準な作品だけに、各話の方向性の舵取りだけが悩ましい。

 第7話「家族編」を楽しみにしつつ、密かに古沢良太の朝ドラ登板にも期待をしたい。

(文=許婚亭ちん宝)

最終更新:2018/05/21 19:30
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