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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > 飲尿療法セミナーに潜入
アングラライター・國友公司の「裏社会ふしぎ発見!」

崇拝者200人が集結! 飲尿療法セミナーに潜入

会場はガラガラだったが200人近くはいた

<実話誌が次々と休刊に追い込まれる昨今、何を間違ったかアングラの世界に足を踏み入れたライター・國友公司(26)が、危ないニオイのするトピックスを徹底取材!>

 会場にいるだけで頭がクラクラしてきた。健康になるとはいえ、やっぱり自分にはおしっこを飲むことなんてできない。おしっこを当たり前のようにガブガブと飲む人たちを目の前に、筆者は驚きを隠せなかった。思い出すとやっぱり、異常な空間だった。

 みなさんは民間療法というワードに、どのようなイメージを抱いているだろうか? がんを患った芸能人が民間療法にすがり、週刊誌の話題をさらうことがあるように、瞬時にマユツバものだと思ってしまう人も多いだろう。筆者も同じく「民間療法」と聞いただけで裏モノ系ライターの血が騒ぐ。都内某所で「飲尿療法」のセミナーが開催されると聞きつけ、参加費4,000円を払って飛び込んできた。飲尿療法とは、自分で出した尿を自分で飲むという治療法である。

 セミナーの前日に、もう一度チラシを確認する。そこからわかることは以下の3つ。

・イベントは、トータル10時間もある

・1,000人入る会場で行う

・途中で余興がある

 察するに、参加者のほとんどが飲尿療法を実践しているのだろう(実際そうだった)。もしも1,000人集まったら……。偏見極まりないが、鼻の穴に綿でも詰めていったほうがいいかもしれない。余興でおしっこ飲むことになるかもしれないので、ニンニクや脂っこい物は控えておこう。

 開始時間から少し遅れて、会場である都内某所の音楽ホールへ入る。ステージ上ではスキンヘッドの男性が1人、南米かどこかの民族楽器らしい縦笛で「コンドルは飛んでいく」を演奏している。おしっこの臭いもしてこないけど、会場はここで間違いないしな……と席に着く。入り口で渡されたプログラムを見てみると、どうやら今は、くだんの余興の時間のようだ。このあとも、著名人?(10年間体を洗わずに垢でコーティングしているというジャーナリストなど)を迎えた講演がギッシリと詰まっている。

「尿の伝道」「一家丸ごと尿生活」などポップな講演名もあれば、「社会教育と尿」「尿療法の経緯と現在」などガチな講演もある。とりあえず一通り聞いてはみるものの、どれも「とにかく尿はすごい!」と力説するだけで、科学的な解説は一切なし。しかし観客は「ウンウン」とうなずいては拍手喝采で講演者を送り出す。どうやらこのセミナー、講演者も尿に魅了されているが、むしろ観客のほうが尿にどっぷりと浸かってしまっているようだ。

 講演の途中に観客にマイクが渡され、それぞれ尿への想いをぶつけるタイムがあったのだが、これが長いこと。みんな尿のことをしゃべりたくてしゃべりたくて仕方がないのだ。

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