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フジテレビ『絶対零度』11.7%過去最高! “超速テンポ”で見せる月9の新機軸

フジテレビ系『絶対零度~未然犯罪潜入捜査~』番組公式サイトより

 国民のあらゆる情報を網羅したビッグデータAI「未然犯罪捜査システム(通称“ミハン”)」が危険人物を割り出しまくる月9ドラマ『絶対零度~未然犯罪潜入捜査~』(フジテレビ系)も第4話。視聴率は11.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と過去最高を記録しました。調子いいですなー。

 そんなわけで、振り返りましょう。

(前回までのレビューはこちらから)

■とにかく早い

 今回は、いつにも増して展開がスピーディです。冒頭、すでにミハンによってハゲの銀行員・佐伯さん(小野了)が殺人犯候補として割り出されており、さらにその銀行にミハンチームの小田切ちゃん(本田翼)が潜入済みです。佐伯さんはマジメ一本で勤続36年、20年前に奥さんに先立たれて以来、慎ましく暮らしています。とても人を殺しそうな雰囲気ではありませんが、貯金が全然ないのと、何やら西麻布の会員制バーに出入りしているようで、まあまあ怪しい人物です。

 まあまあ怪しいなあ、と思っていたら、早くも次の展開。銃声とともに、2人組の銀行強盗が押し入ってきます。すると、すぐさまパトカーのサイレン。銀行はあっという間に包囲され、小田切ちゃん含む行員と客は人質に取られてしまいました。この間に、佐伯さん(ハゲ)と強盗団がグルであること、強盗のひとりの手首にサソリのタトゥーがあること、サソリの男は佐伯が出入りしていたバーの客であることなどが、次々と明らかになります。ここまで、ほんの数分。早い早い。

 その後、佐伯が過去に融資を打ち切ったために自殺した「岡本ネジ工場」の娘が人質の中に含まれていたり、強盗のひとりが、かつて「岡本ネジ工場」の社員だったり、ミハンチームの田村さん(平田満)と佐伯と自殺した「岡本ネジ工場」の社長が小学校時代の同級生だったりしつつ、主人公・井沢警部補(沢村一樹)の大活躍で事件は解決します。今回は佐伯が人殺しの計画を持っていたので、ミハン、正解でした。切なくも美しいお話でしたよ。

 

■あいかわらずプロットだけですが……

 前回までと同様、サクサクとプロットだけでドラマが進むので、各キャラクターのステレオタイプぶりは甚だしいばかりです。西麻布のバーでサソリのタトゥーもそうだし、「岡本ネジ工場」なんて経営者が首を吊るために創業したとしか思えないステレオタイプぶり。

 しかし、前回までのように「個人個人の事情がよくわからんので不満です」という感想ではありません。関係者を増やしたことで事件が複雑化し、さらに、ものすごく手際よく配置されているので混乱することもなく、楽しく見ることができました。人物の奥行きではなく、事件の奥行きが広がっているということです。

 今回の『絶対零度』は、2時間ドラマで扱うような複雑な事件を1時間にまとめてきた、という印象なんですが、なぜそんなことができるかといえば、井沢警部補が天才だからです。本来、時間をかけて謎解きをするべきところ、一瞬で真相に気付いてしまう。そして、一行のセリフで話を進めてしまう。

「謎を解くカギは、9年前の岡本ネジ工場の倒産にありそうだねえ……」と、物憂げにつぶやいた数分後には、大した情報もないのに事件の全容を喝破し、瞬間移動で強盗一味のメンバーと入れ替わり、銀行の金庫の中で犯人をなぎ倒しています。ここの省略が効いているので大幅に時短できますし、キャラクターだけでなくセリフや設定、人物配置もステレオタイプで、どこかで見た形ばかりなので、圧倒的なスピードで畳みかけられた視聴者は、ついつい納得しちゃうという構図になっています。

 特に今回、非常にテクニカルなシナリオだったと思います。重ねて言いますが、謎解きをここまでバッサリ省略できるのは、大量に出てきた関係者の配置が適切に開示されていたからこそで。さすがプロだし、円熟の技ですねと思ったら、今回担当の井上聖司さんって24歳だって。すっげーなー。いつか傑作をモノにしてください。


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