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生魚を食べた糖尿病患者が左手切断……欧米メディアが世界的「SUSHIブーム」にクギ

細菌感染によって、赤黒く膨れ上がった男性の左手

「健康的」というイメージも伴い、寿司が世界的にブームとなる中、魚の生食の危険性に警鐘が鳴らされている。

 7月、寿司ネタとして使用されていた生魚から細菌に感染し、腕を切断することになってしまった男性の症例を、医学雑誌「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディスン」が紹介。これを引用する形で、各国メディアが取り上げているのだ。

  男性は韓国に住む71歳で、寿司店で生魚を食べた12時間後、左の手のひらにゴルフボールのような腫瘍ができて腫れ上がり、猛烈な痛みを覚えたという。そして2日後、彼は病院へ駆け込んだ。

 医師の診断によると、男性は寿司ネタに付着していたビブリオ・バルニフィカス菌に感染していた。さらに、2型糖尿病と高血圧に加え、透析を受けるほどの末期腎臓病を患っていたことから、直ちに手術を行わなければ命の危険もあったという。ちなみに糖尿病患者は、血液と栄養素が肌へ行き届きにくく、皮膚潰瘍の合併症のリスクが特に高いことが知られている。

 そこで医師は、3.5~4.5cmの大きさのになった腫瘍の膿を排出させて感染組織を取り除いたのち、2種類の抗生物質を静脈注射して経過を見た。しかし、手の甲や前腕部にまで広がっており、化膿した腫瘍は抗生物質と手術のかいなく肥大。その腫瘍は、壊死を引き起こす深刻なものだった。

 結局、寿司店での食事から25日後、男性の左手と前腕部は腐敗組織の拡大を阻止するため、切り落とされることとなった。

 この悲劇を取り上げた英「デイリーメール」(8月29日付)は、毎年約8万人の米国人が、汚染された魚介類(カキや甲殻類など)を食べるなどしてビブリオ・バルニフィカス症を発症しており、死亡例もあることを紹介。注意を促している。

 さらに米CNN(8月31日付)は「The dangers of eating raw fish(生魚を食べることの危険性)」というタイトルでこの話を引用するとともに、日本でアニサキスによる食中毒が毎年約3,000件発生していると伝えた。これに対しては、「日本人とそのほかの人種は、消化器官の機能が違うことを心得るべきだ」というネットユーザーの書き込みも見られる。

 しかし海外で起きた、衛生状態の悪い魚による感染症の例をきっかけに、日本固有の食文化が否定されるのは納得がいかない気もする。日本は、寿司の安全な調理法を世界に発信していくべきだろう。

最終更新:2018/09/05 21:00
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