日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > 藤田ニコルが若者に支持されるワケ
ズバッと!芸能人

見た目も中身もカリスマ! 藤田ニコルが支持されるのは“時代への醒めた目”だった?

 そもそも、タレントは(特に若い頃は)一度そのキャラが浸透してしまうと、そこからの脱却が難しいし、それをした途端にオファーがかからなくなる危険性がある。だが、ニコルはそうした不安にも臆することなく自分を変え、脱皮していった。そして、それがまたウケている。りゅうちぇるなどもそうだが、誰かに言われるわけでもなく、自分がこうしたいからそうしているのだ、という「生き方」で支持されている稀有なタレントであろうと思う。

 だが、小倉優子が「こりん星のりんごももか姫」という設定を「あれはキャラだった」と自ら告白することで“ひと稼ぎ”したのとは違い、そこまで自分を偽ってはない。ビフォーもアフターも、藤田ニコル本人であるのだ。だが、今あえて「にこるんビーム」をイジられると、激しく嫌がるのは、あまりに近い歴史であることと、20歳の若さゆえだろう。何年かすると自らイジりだすのかもしれないが、逆にそれをすると我々は引いてしまうかもしれない。

 そんな中、彼女にはひとつ心配なことがある。先の『おしゃれイズム』で彼女は、「もし好きな人がいて、結婚しようと言われたらしちゃうタイプ」と自らを分析したのだ。つまり、いまやファッションプロデュースなどに貪欲に進出している身であるにもかかわらず、そこまで芸能界への執着もないように見える。もちろん、結婚後も仕事を続ける可能性もあるが、いわゆる「ママタレ」で、自らの子育て生活を切り崩しながら生き永らえるタイプにも見えない。

 だが、若干20歳、これからどんなことを企んでいるのか、その可能性は無限大、未知数な気がする。その意味では、彼女はまだブレーク前夜なのかもしれない。

(文=都築雄一郎)

◆「ズバッと!芸能人」過去記事はこちらから◆

最終更新:2018/11/05 10:44
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