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日刊サイゾー トップ > カルチャー > ネット  > YouTube「ゲーム実況」で月30万円
若手放送作家の「超YouTube学」9月号【5】

生配信するだけで月30万円! YouTube「ゲーム実況」の世界

テレビ業界で最もYouTubeに詳しい新進気鋭の20代放送作家、白武ときお(「しもふりチューブ」)と長崎周成(「フワちゃんTV」)が、最新のYouTube事情と注目チャンネルについて語り尽くします!

<「超YouTube学」バックナンバーはこちらから>

長崎 女優の本田翼さんが、ゲーム実況のYouTubeチャンネル「ほんだのばいく開設1周年を記念したイベントを10月22日に開催することを発表して話題になっていますが、たった2本しか動画を上げていないのに、登録者113万人という驚異的な数字を叩きだしています。ゲーム実況って強大なジャンルで、実はめちゃくちゃ稼げるらしいんですよ。

白武 人がゲームしている動画を見る文化が確実に根付いていて、しかもそれがYouTubeの主流になりつつある。単純にうまくなりたい人はもちろん、『バイオハザード』とか、自分ではプレイしないのに見てる人もいる。ドラマ見てるみたいな感じですよね。

長崎 ほんとスポーツみたい。野球やってなくても、野球中継でお気に入りの選手ができてしまうのと似ている気がします。「eスポーツ」はスポーツです。

 ちなみに先ほどの”ゲーム実況は稼げる”という話ですが、例えば登録者数が10万人で、再生回数が1動画当たり2,000~3,000くらいしかないとするじゃないですか。でも、1カ月で換算すると、サラリーマンの初任給くらいはもらえていたりする。理由は、YouTubeで生配信して、そこで「スーパーチャット」っていう投げ銭をしてもらっているんですよ。100円~5万円の範囲で投げ銭が可能で、クレジットカードとか電子マネー、スマホ決済で支払います(配信者の取り分は7割)。1回1時間くらい配信するんですけど、多ければ5~6万円くらい入ってくる。あとは視聴時間の長さとかも影響してたりするんですが。

白武 投げ銭したことある?

長崎 僕はないですね。たぶん、みんな「ブラボー!」のノリで投げ銭してますよね(笑)。ナイスプレイに衝動的に賛辞を送る感じで。

白武 かわいい女の子とかカッコいい男の人がやってる「SHOWROOM」で、恋人感覚で投げ銭するのはまだわかるけど、ゲーム実況に投げ銭するって、「やってくれてありがとう」ってことだよね、たぶん。

長崎 ちょっと口がうまい人になると、「昼飯、何しようかな?」とか言いながらゲームをするんですよ。そうすると、「これ、昼飯の足しに使ってください」って2,000~3,000円放り込んでくれる視聴者がいる。

白武 アメリカのYouTubeは生配信がもっと盛んだという話を聞きますけど、日本はまだ発達してませんね。来年からの5G導入でまた状況が一変するんじゃないかと思いますが。日本はスマホ決済に関してちょっと遅れてるので、そこも今後どれだけ浸透するかですね。コンテンツに対してお金を払う意識が低い日本人はタダが好きだし、若者がお金を持っていない。

長崎 でも、日本だって古くは江戸時代くらいから投げ銭文化はあるわけじゃないですか。歌舞伎のおひねりとか。対価としてお金を払う気持ち良さって、我々日本人にも潜在的にあるんじゃないですかね。あとは環境ですね。見る環境=5Gの導入、参加する環境=投げ銭の当然化が進めば、日本の生配信文化も加速するかも。

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