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優勝しても人気が出ないR-1ぐらんぷり、「賞金なくせばネタの質上がる」説も

霜降り明星・粗品

 ピン芸人日本一を決定する『R-1ぐらんぷり2020』の開催が発表され、11月28日からエントリーが始まった。前回からプロの芸人のみを対象とした大会となり、アマチュア向けには1分間の動画ネタの面白さを競う『R-1アマチュア動画ぐらんぷり』が設置された。

「プロの芸人は2000円のエントリー料を支払ってネタを競い、優勝者には500万円の賞金が与えられます。アマチュアの方は、エントリー料は無料ですが、賞金はなし。残念ながらアマチュアの方の注目度はゼロに等しいですね……」(お笑い事務所関係者)

 R-1ぐらんぷりというと“優勝してもブレイクできない”という不名誉な大会として認知されている。中山功太、三浦マイルド、やまもとまさみ、といった過去の優勝者たちをテレビで見ることはほとんどない。

「M-1に比べるとどうしてもレベルが低いと見られている。ピン芸人自体が少ないということもあるし、才能があるピン芸人はネタよりも先にバラエティーで売れやすいということもあるでしょう」(同)

 そんななか、R-1ぐらんぷりにおける500万円の賞金について、こんな意見も出始めているという。ある構成作家が言う。

「“優勝しても売れない大会”という認識があるせいか、ブレイクの足がかりにすることよりも賞金こそをモチベーションにする芸人も少なくない。練りに練ったネタではなく、現場での“ウケ”のみを狙ったインパクト重視のネタが増えているのも、そういうことなんですよね。名誉よりも500万円を求める芸人がいるせいで、大会の質が下がっているという感じもあります。大会全体のクオリティーを上げるには、賞金を廃止するのも手だと思います」

 R-1ぐらんぷり2019におけるプロ芸人のエントリー数は2,542名。全員が2,000円のエントリー料を払っているので、単純計算すれば総額508万4,000円だ。つまり、エントリー料がそのまま賞金となっているのだ。

「賞金をなくせば、エントリー料も廃止できるということになる。エントリー料については、制作サイドが金儲けをしているのではないかという批判もあったことだし、そういった雑音を排除するという意味でも、エントリー料と賞金を廃止するのは悪くないと思いますけどね。賞金がほしいだけの芸人を減らせば、本当に面白い芸人が浮かび上がってくる可能性も高くなるかもしれません」(同)

 ちなみに、M-1グランプリのエントリー料もR-1と同じく2,000円(1組)、2019年大会では5,040組がエントリーしており、総額は1,008万円。M-1の賞金は1,000万円なので、こちらもエントリー料が賞金でほぼ“相殺”される形だ。

「やはり、芸人は賞金に頼るのではなく、しっかり人気者になることでリッチになってほしい。芸人が賞金を目的にネタをやるというのは、望ましくない。裏を返せば、優勝しても売れない大会は、あまり意味がない。賞金をなくすことも含め、R-1そのものについて見直さなくてはならないところに来ているのだと思います」(同)

 M-1とのダブル優勝を果たした霜降り明星・粗品は活躍しているが、それ以外の優勝者はなかなか売れっ子になれていないR-1ぐらんぷり。大会存続のためにも、根本的な改革が必要なのかもしれない。

最終更新:2019/12/04 16:07
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