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フジサンケイグループが世論調査データ捏造! 重大事案なのに大騒動にならない影響力のなさ

イメージ画像/出典:FineGraphics

 世間の風の動きを知る世論調査は、報道機関にとって非常に大きな意味を持つが、フジテレビと産経新聞が行っていた世論調査で捏造が発覚。フジサンケイグループの信用が問われる事態となってる。

 捏造に優劣などないが、フジと産経で発覚した捏造の内容は、質量ともにお粗末極まりないものだった。捏造が行われたのは、両社が毎月行っていた「政治」に関する世論調査。調査を下請けに投げたところ、下請けがその一部を“孫請け”に投げ、孫請けのスタッフがサンプル数を捏造していた。両社は下請けが孫請けに再委託していたことを把握していなかった上、捏造は総回答数の17%にも上っていたという。週刊誌の政治記者がいう。

「世論調査は、質問方法やその内容によって、各社の数字にバラつきが出るのは当たり前ですが、政府はその数字を非常に気にしており、時には政局を動かすこともあります。

 近年では“テレビ離れ”“新聞離れ”が叫ばれ、テレビや新聞の存在感はどんどんと低下していますが、まだYahoo!をはじめとしたネットニュースが行う世論調査への信頼感は、少なくとも永田町界隈ではあまり高くない。ところが報道機関自ら、その信用性に傷をつけるようなマネをしたのですから、関係者の衝撃は計り知れません」

 今回の捏造は、当事者のみならず同業他社の信用も損なったということ。両社の社員に危機感はあるのか? フリーのジャーナリストはいう。

「先月、フジの平井文夫解説委員が『バイキング』に出演した際、政権の支持率が下がったことについて、『毎日や朝日は“下がりそうだな”というタイミングで世論調査をやる』と発言し、話題になりました。平井氏は安倍首相にベッタリの人物として知られるため、『またか』という声が上がったのです。ところが、グループ内の産経の調査が捏造で、いい笑い者となっています。

 また、“産経のエース記者”とも言われる阿比留瑠比は、今回の捏造についてSNSで、『産経やフジテレビが何か不正をしたわけではないにしろ(中略)お詫びします』と、発信しています。この論法は、完全に安倍首相のやり口そのまま。およそジャーナリズムに携わる人間の発言ではありません」

 ライバル社の社員は、さらに辛辣だ。

「これが朝日やNHKあたりだったら、もっと大変な大騒ぎですよ。フジや産経にしてみれば、これほどの不正がそこまで騒ぎにならないのが、本質的には一番イタいんじゃないですか?」

 たしかに、影響力が弱かったことで、大騒動に至らなかったならば、“皮肉な結果”としか言いようがない。

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最終更新:2020/06/25 12:12
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