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皇室の伝統コース、学習院大学に入学した愛子さまに「女帝待望論」が再浮上中

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 2020年4月に、晴れて学習院大学の文学部日本語日本文学科に進学された愛子さま。東大に入学できる学力もあるのでは、などとも言われていたが、代々皇室が学んできた学習院大学を選ばれたことは、ある意味残念とも言えるが、順当な選択だった。コロナ禍で入学式も中止され、オンライン授業を赤坂御所で受ける日々が続いたとのことで、キャンパスライフの様子まではまだ伝わってこないが、皇太子の娘から天皇の娘となった愛子さまは、どのような道を歩もうとされているのだろうか? ある皇室記者はこう語る。

「皇室とゆかりの深い学習院大学を選ばれたというのは、やはり警備の面でもよかったのではないでしょうか。専攻は日本文学科ということで、無難に選ばれた印象ですね。お父上の天皇陛下は、学習院大学で日本史を専攻されましたが、天皇家の人間が歴史を学ぶのは微妙な問題が多すぎてあまりよくないのでは、とその当時は言われたこともありました。その点文学なら、昔から内親王の教養として和歌や文学はたしなまれてきた歴史がありますし、無難な選択とも思えます。語学はスペイン語専攻ということで、これも友好親善では英語の次に使われる機会が多いからふさわしいご選択ですよね」

 現在、皇位継承順位は秋篠宮悠仁さまが第一位だが、男子にしか皇位継承を認めないままだと、いずれは皇族が悠仁さまおひとりになってしまう可能性もある。安定した皇位継承のためにも、女性・女系天皇を認め、愛子さまに天皇になってほしいという愛子天皇待望論も、代替わり以降ふたたび見られるようになってきた。前出の皇室記者は言う。

「時事通信などの最近の世論調査でも、皇位継承は男系男子にこだわる必要はないと回答した人が75%以上と、世論は圧倒的に女性天皇でもいいという論調になってきていますよね。なにより、いまの皇族を見てみても、男性だけで維持するのが難しいのは明らかなわけです。現在、世間一般では男の子が生まれない家庭はいくらでもあるわけですから、側室がいた時代ならいざ知らず、一夫一婦制で男系男子の継承を維持しようというのは、無理が出てきているというのは、これはもう分かっていることなのです」

 もっとも、保守派の論客たちのなかには、「万世一系」男系男子という皇室の伝統を崩すべきではないという意見も根強い。これについて、静岡福祉大学名誉教授で、皇室史が専門の小田部雄次氏も、このように話す。

「私にしてみれば、いまどき女系はいけないという考え自体が時代錯誤。何より、このまま放置して皇室が悠仁さまだけになってしまったら、皇室が危機的な状況になります。悠仁さまがご結婚したとしても、必ず男子が生まれるという保証はないわけですからね。戦後に皇族から平民になった旧宮家の男子をいまさら皇位継承者として持ってくるというのも強引すぎる。女性女系天皇を認めることが、皇室を存続させるのには最適の方法だと私は思います。もともと私は、愛子さま、眞子さま、佳子さまの3人は結婚しても皇室に残す制度にするべきだと言い続けてきたのですが、どんどん時間がたってしまいました。このままだと眞子さまは結婚したら皇室を出てしまうでしょうし、すでに皇室の制度を変える時期を逸してしまった感すらありますね」

 佳子さまももはや結婚適齢期。愛子さまもあと数年すれば結婚してもおかしくない年齢になる。それまでに今の制度のままだと、結婚したら皇室を出てしまうわけで、そうなってから皇位継承者に戻るのは困難を伴いそうだ。

「愛子さまに関しては、夫を皇族にするのが心配であれば、夫は皇族にしないで結婚できる制度にすればいいのでは。ただそのためには女帝を認める法改正をしなければなりません。けれど、いまは安倍内閣と安倍内閣を支持する女帝反対論者の力が強く、安倍内閣が続く限りは困難でしょうね。ただ、安倍内閣だっていつまでも続く訳ではありませんし、愛子内親王が学習院大学を卒業するころには、別の内閣に変わっている可能性は大きい。それまでに法的整備を進めていけば、愛子さまが天皇の位を継がれることは十分に可能だと思います」

 やはり、皇室を安定して存続させるためには、早急に議論を再開する必要がありそうだ。タイムリミットは近づいているのである。

里中高志(ジャーナリスト)

フリージャーナリスト。精神保健福祉士。メンタルヘルスと宗教を得意分野とする。著書に『栗本薫と中島梓 世界最長の物語を書いた人』(早川書房)、『精神障害者枠で働く』(中央法規出版)、『触法精神障害者 医療観察法をめぐって』(中央公論新社)。

最終更新:2020/06/29 18:00
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