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サイゾー創刊編集長が作詞提供

沖縄電子少女彩が語る「アイドルとミュージシャン」の狭間と非常階段ら大物バンドとのコラボ

(写真/後藤秀二)

 2000年8月7日生まれ、20歳という若さでありながら、自身の出身地である沖縄の音楽やノイズ、アンビエント、民族音楽、ポップスなどの要素が感じられる多彩かつユニークな楽曲を展開する“沖縄電子少女彩”。

 もともと沖縄のアイドルグループに所属していたが、2017年からソロで活動を開始。以降、ライブストリーミングスタジオ兼チャンネル「DOMMUNE」への出演や、名だたる実験音楽系ミュージシャンとの共演を果たし、日本が世界に誇るノイズバンド、非常階段とのユニット“彩階段”でも強烈なインパクトを残している。

 海外での評価も高く、2020年3月にはアジアおよび夏にヨーロッパツアーが予定されていたが、残念ながら新型コロナウイルスの影響で中止・延期に。しかし、7月にはソーシャルディスタンスをテーマにした「Dancing in the distance」を発表。この曲はWIRED JAPANや「ギズモード・ジャパン」「サイゾー」などを立ち上げた「こばへん」こと小林弘人が作詞を担当している。

 他方で、サブカルの聖地「中野ブロードウェイ」の公式テーマソングの作詞作曲を手がけるなど、コロナ禍において精力的に楽曲制作に打ち込む彼女に話を聞いた。(構成/須藤輝)

元プロデューサーにSPKを聴かされて

――彩さんは沖縄音楽、ノイズ、アンビエント、民族音楽、ポップス、テクノなど多様な要素を盛り込んだ楽曲を展開していますが、まず音楽的なバックグラウンドから聞かせてください。

彩 もともとは、例えば倉木麻衣さんのようなメジャーなポップスがすごい好きだったんです。あと、私は12歳から1年半ぐらい王道的なアイドルグループに所属していたんですけど、そこではももクロ(ももいろクローバーZ)さんのカバーをよくしていました。それが、中学生のときにドビュッシーにハマってしまい、そこからアンビエント系の音楽に興味が出てきて。

――その後、彩さんは2016年6月に、16歳で沖縄アヴァンギャルドテクノアイドル、Tincyに加入しますが、そこでノイズミュージックと出会ったんですか?

彩 いや、Tincyは、サウンドのプロデューサーがRYUKYUDISKOの廣山哲史さんだったので、主に琉球音階をベースにしたテクノポップをやっていました。でも、その一方でライブハウスでジョン・ケージの「4分33秒」(1952年にケージが作曲した「無音」の音楽)をやったりもしていたんですけど。

――4分33秒間、彩さんたちは音を出さないわけですよね?

彩 はい。その間、ステージにリードを付けた猫を上げていたんですけど、お客さんたちは私たちではなく猫に反応していました(笑)。で、私は2017年の4月から「沖縄電子少女彩」名義でソロ活動を始めたんですけど、そのときのプロデューサーさんから「ノイズという音楽があるよ」と、SPK(1970年代末~80年代にかけて活動したオーストラリアのノイズ・インダストリアルバンド)を聴かせてもらったんです。そこで「雑音でも音楽になるんだ!」みたいな衝撃を受けて。

――まあ、そうなりますよね。

彩 ちょうど事務所にローランドの機材が余っていたので、それをお借りしてノイズみたいな音を出していたら「試しにそれでライブをしてみよう」という話になり、そしたら2017年の12月に「DOMMUNE」のノイズ番組への出演オファーをいただいて。そこで認知度も上がったし、ドラびでおさんたちと繋がれたりしたので、自分にとって一つの転機になりましたね。

――そのドラびでおさんをはじめ、T.Mikawa(非常階段、INCAPACITANTS)さん、ASTROさん、河端一(Acid Mothers Temple)と共演した「赤い靴/キャプテンビーフハートに捧ぐ」(2019年8月発売の2ndアルバム『黒の天使』に収録)などは、端的に言って狂ってますね。

「赤い靴/キャプテンビーフハートに捧ぐ」MV


(このMVに沖縄電子少女彩は出演しておりません。※視聴には年齢制限があります)

彩 ですよね(笑)。参加してくださったみなさんとはライブでも何回か共演していて、すごくよくしてもらっているんですけど、ドラびでおさんから「『赤い靴』をやろう」と言われたとき、私は「赤い靴」という童謡を知らなくて。

――学校の授業やNHKの「みんなのうた」などで自然と耳に入ってくるものだと思っていましたが、最近の若い人はそうではないんですかね。

彩 音楽の教科書には載っていなかったと思います。とにかく最初はどんなものができるのかわからなかったんですけど、歌詞も含めてめちゃくちゃ怖い、インパクトのある曲になりました。MVは映画監督の福居ショウジンさんに作っていただいたのですが、内容が過激で18禁のMVになってしまいました。(このMVに沖縄電子少女彩は出演しておりません)

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