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『チコちゃんに叱られる!』では“ナイナイ岡村隆史=独身”の世界線が年内まで続く!?

グレープカンパニー移籍した高橋英樹、悪役に意欲?

 この日2つ目のテーマは「なんで寒くなると葉っぱが落ちるの?」という疑問で、チコちゃんが発表した正解は、「木は、非情なリストラを繰り返すひどい会社みたいなものだから」だった。

 寒くなってくると葉を落とす樹木のことを落葉樹と呼ぶが、実は落葉樹はある理由があって葉っぱをわざと落としている。そこには、葉っぱが行う光合成が大きく関わっているらしい。光合成とは根から吸い上げた水と二酸化炭素を元に、太陽の光を使って酸素と炭水化物を作り出すこと。植物は光合成によって作られた炭水化物を取り入れ成長している。しかし、そんな大切な葉っぱを落葉樹は寒くなるとどうして落としてしまうのだろう? その理由には、落葉樹が持つシビアな一面が関係していた。

 ここで、唐突にNHK金曜土曜ドラマ「ハゲオチタカ」が始まった。言うまでもなく、土曜ドラマ『ハゲタカ』(NHK)のパロディである。どうやら、樹を擬人化したストーリーらしい。落葉商事の取締役・幹谷耕三を演じるのは陣内孝則で、営業部長・葉頭治を演じるのは宮川一朗太だ。同社では社員のことを「葉員」と呼ぶ。

「葉員の皆さん、夏がやってきます。会社にとって勝負のときです!」(幹谷)

 そして、幹谷は営業部長の葉頭を呼び出した。

「いいか、葉頭? 我が社は夏が勝負だ。営業部の葉員たちを総動員して、ガンガン外回りをさせろ。この太陽の下で徹底的に働かせるんだ」(幹谷)

 春に開いた新緑の葉の色は薄く、光合成に必要な葉緑素も不十分。葉が十分に成長した夏は、まさに光合成で栄養を取り込む書き入れ時だ。葉員にとっての交通費や接待費といった経費は、植物で言う水である。木は水という光合成に欠かせない経費を根から導管という経路を使って平社員の葉っぱに供給する。まさに、葉っぱは太陽の光を浴びて懸命に働く営業部で、エネルギーである炭水化物という利益を樹木の為に供給し続ける。

 しかし、次第に葉員たちに疲労が溜まり始めた。葉頭部長は葉員の休養を申し出たが、幹谷取締役はこれを一蹴する。夏の日差しを浴びる葉っぱたちの懸命な光合成によって樹木は十分な栄養素を取り込み、落葉商事は順調に利益を重ねていった。同社は黒字企業そのものだ。上司たちは「頑張ってね」と、部下たちにまさに“ハッパ”をかけ続けた。しかし、その好調ぶりにもやがて陰りが。葉員たちに疲労の色が見え始めたのだ。落葉樹の葉っぱは、一年中葉っぱが付いている樹木と比べると葉っぱの厚みが薄い。だから、そもそも長持ちしない。そして秋になると日照時間が減り、光合成でできるエネルギーも徐々に減少した。

幹谷 「最近、葉員の業績が極めて落ち込んでるそうじゃないか」
葉頭 「疲れも溜まり、夏のピークを過ぎて、努力に光が当たることも少なくなってきまして……」
幹谷 「そろそろ……エンボリズムだな」

 エンボリズムとは、寒くなって樹木の中の水を通す導管が凍ることにより水が流れにくくなる現象のこと。夜に氷点下となり導管の内部が凍ると、溶け込んでいた空気が気泡となって固まる。そして昼間、温かくなり氷が溶けると気泡同志が集まって1つの大きな気泡になり、導管の水の流れを遮断。葉っぱは水分を失って干からびる。そもそも葉っぱには樹木の生長に必要な栄養素がたくさん蓄えられており、葉っぱが干からびてしまうとその栄養素を樹木は失う。これは樹木自体の生命すら脅かす大きなダメージだ。今は温暖化の影響もあり、冬でも氷点下まで気温が下がることも少なくなったが、大昔の日本は今より気温がずっと低く、樹木の中の水分が凍ってしまうほど寒かった。落葉樹はその時代の経験から、気温が低くなり始める秋にエンボリズムがもう少しで起きるのではないかと警戒し、葉っぱを落としていくのだ。

「そろそろ潮時だな。彼らにもう用はない。落葉商事は黒字リストラを断行する」(幹谷)

 黒字リストラとは、赤字になる前にコストのかかる従業員を手放すこと。人件費をカットし、容易に利益を維持する改革である。企業が先の赤字を警戒し社員をリストラするように、落葉樹もエンボリズムを警戒して先に葉っぱを落としてしまう。さらに、落葉樹は寒くなるとエンボリズムによって干からびる前に、葉っぱの中に残っている栄養素を根こそぎ回収する。葉っぱが落ちる前に変色するのは栄養分を吸い取られた証拠である。そして、葉と枝の境界に離層という壁を作り、不要になった葉っぱを切り離し落とす。自らを存続させるため葉っぱを働かせるだけ働かせ、赤字になりそうになると容赦なくリストラするのだ。そんなシビアな決断を木は毎年繰り返している。落葉樹は寒くなる前に葉っぱから回収したエネルギーを使って厳しい冬を乗り越える。そして、春になってまた光合成ができるようになると新しい葉っぱを作り、再び成長していくのだ。

「君たちはしょせん、使い捨てなんだよ! ハハハハハハ!」(幹谷)

 こんなミニドラマを見せられると、今後、道で紅葉を見る度に切ない気持ちになってしまうな。今まで、紅葉の鮮やかな色味を見て「綺麗だな~」と思ってたのに……。というか、この構造はリストラと言うより、使い捨てが前提の短期バイトや派遣社員に喩えるほうが適当な気がする。

 ちなみに、幹谷耕三役を演じた陣内はミニドラマにノリノリで出演してくれたそう。今回は解答者の高橋英樹も、陣内みたいに悪役として出てくれたりするのか……?

「やりたいですねえ。悪役に憧れております、私は。ずーっと今まで悪役を斬ってばかりいましたから」(高橋)

 桃太郎侍が新境地を開拓するか!? 近い将来、番組内のミニドラマで悪役を演じる高橋の姿を見ることができるかもしれない。昨年2月、サンドウィッチマンが立ち上げた芸能事務所「グレープカンパニー」に移籍した高橋だけに、ない話じゃないと思う。というか、『必殺仕事人2012』(テレビ朝日系)で高橋は人生初の悪役を演じ、しっかり東山紀之に斬られていたはずだ。

寺西ジャジューカ(芸能・テレビウォッチャー)

1978年生まれ。得意分野は、芸能、音楽、格闘技、(昔の)プロレス系。『証言UWF』(宝島社)に執筆。

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最終更新:2020/11/14 13:41
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