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『艦これ』も被害に! 海外で集英社になりすました削除申請発生… 日本コンテンツで同様事案も

文=黒崎さとし(くろさき・さとし)

『艦これ』も被害に! 海外で集英社になりすました削除申請発生… 日本コンテンツで同様事案もの画像1
GettyImagesより

 2021年1月15日、集英社は同社の海外向けのマンガ配信サービス「MANGA Plus」上で、海外を中心に集英社(Shueisha)名義でファンイラストなどに削除申請が相次いだ件について、それらは無関係の第三者によるものであるという声明文を公開した。

 この騒動を報じた「ねとらぼ」によると、「Shueisha」による削除申請はDMCA(デジタルミレニアム著作権法)に基づいて、主に欧米圏のアカウントに対して行われ、1月8日頃には「Shueisha」がフランスのTwitterトレンド1位を記録。世界トレンドでも、上位を記録するなどしていたという。

 著作権侵害については「漫画村」(すでに閉鎖済み)などの海賊版サイト問題に関連し、出版社からの抗議・問題提起が続いていたが、今回の事例ではマンガ・アニメ本編の一部を抜き出した投稿だけでなく、ファンイラストやコスプレ写真なども著作権侵害に当たるとして、削除申請が出されていたという。つまり、節度ある範囲内で楽しんでいた人たちまでもが、「Shueisha」から攻撃を受けたということである。

 その後、集英社は前出のような声名を公開し、「現在は複数のSNSプラットフォームと協議して、この問題の対応策を検討中」と発表したことで騒動は一応の沈静化を見せた。

 第三者が誰なのか、どんな目的があったのかは今も不明のままだが、このような虚偽のDMCA攻撃は過去にも起きている。例えば人気ブラウザゲーム『艦隊これくしょん -艦これ-』の公式Twitterアカウントが2018年2月22日に突然凍結。後に運営元によって、同アカウントに使用しているアイコンの画像を、第三者が偽名で「自身が描いた」と主張したことで、DMCAに基づき凍結していたことが明かされた(凍結は同日中に解除)。

 ネットの匿名性を悪用した、かなり幼稚な嫌がらせにも思えるこの攻撃。高度に発達したネット社会で、どうしてこのようなことが起きてしまうのか? ここで論点になってくるのがDMCAの仕組みである。知的財産権に詳しい弁護士・弁理士・米国弁護士の牧野和夫氏は、この法律について次のように解説する。

「これはネットでの著作権侵害を受けて制定されたアメリカの法律で、前提としてアメリカのプロバイダーに適用されます。サイト管理者やプロバイダーに直接著作権侵害を申し立てれば、コピーコンテンツを削除できるというもので、著作権保護だけでなく、プロバイダーの責任を軽減するという目的もあります。場所を提供している以上、違法なコンテンツが掲載されるとプロバイダーも責任を負わされかねないわけですが、ネットの性質的に未然に防ぐことは不可能ですから」

 現在ではプロバイダーだけでなく、アメリカ発のグーグルや各種SNSなど、プラットフォームもDMCAを基に著作権保護を行っているわけだが、自助努力に限界があるのも事実だ。結果、DMCAの悪用が起きているということだが、削除そのものを否定することはできないと、Webコンサルティングを手がける株式会社JADEの辻正浩氏は語る。

「多くの団体・企業がDMCAを海賊版の排除に活用しており、明らかにDMCAは今のインターネットに必要な仕組みといえます。また、DMCAにおいては『ノーティスアンドテイクダウン』【編注:権利侵害を主張する者からの通知があった際、本当に権利侵害にあたるかどうかの判断をプロバイダーは確かめずに当該情報を削除しても、その責任を負わなくていいということ】という“たてつけ”であることから、まず削除が行われることは、本来の正しい運用となります。

 しかし、DMCAが成立した段階とはインターネットが大きく変化していることから、そのままの運用ではさまざまな問題が発生しているのが現状です。その問題に対して、各プラットフォーマーがそれぞれ独自の対応をしているわけですが、その対応は主にDMCAの申請に対する審査の仕組みとなります。法律でプラットフォーマーが削除するまでの期限が区切られており、かつ膨大な申請があることから、目視確認は非常に限定的にしか行えません。そのため、各社による人力での対応を超える部分については、それぞれの技術力による自動審査を行っています」

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