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BTSがグラミー受賞を逃した理由…ボーイズ・バンドは歴史的に“冷遇”されている?

文=加賀美ジョン(かがみ・じょん)

第63回グラミー賞授賞式で「Dynamite」を披露したBTS(Getty Images)

 BTSの大ヒット曲「Dynamite」が第63回グラミー賞で最優秀ポップ・パフォーマンス(デュオ/グループ)部門の候補に選出されていたが、惜しくも受賞を逃した。

 アジアのアーティストが同カテゴリにノミネートされたのは史上初のことであり、大きな注目を集めていただけにファンからは落胆の声が聞こえてくるが、中には、この結果に疑義を呈する声もあるようだ。

「『Dynamite』は70年代のディスコ・ファンクのテイストを取り入れたキャッチーな楽曲で、グループ初の全編英語詞と、欧米市場を強く意識した勝負曲でしたが、これが大当たり。全米ビルボード・ソング・チャートでは、2018年に『Fake Love』がトップ10入りを果たすなど着実にファン層を広げてきた背景もあり、『Dynamite』は初登場で1位を獲得する快挙を達成。2020年の全米で唯一ミリオンセールスを記録するなど大ヒットとなりました」(音楽ライター)

 同カテゴリでグラミー賞に輝いたレディー・ガガ&アリアナ・グランデの「Rain On Me」も全米ビルボード・ソング・チャート初登場1位となるなど成功を収めたが、ヒットの規模でいえば「Dynamite」のほうが明らかに上。そのため、受賞結果に対する疑問の声が一部のファンから上がっているようなのだ。

 「もっとも、歴史的にボーイズ・バンドはグラミー賞とは相性が悪い」と語るのは洋楽アイドルに詳しい編集者。「ボーイズ・バンド」、いわゆるアイドル的な人気を誇る男性グループが受賞した例はほとんどないという。

「80年代のニュー・キッズ・オン・ザ・ブロックやニュー・エディションをはじめ、90年代に一世を風靡したバックストリート・ボーイズやイン・シンク、00年代に人気を博し、19年の再結成も話題になったジョナス・ブラザーズなどは、いずれもノミネートこそされたものの受賞歴はない。10年代前半に世界的なボーイズ・バンドのブームを再び巻き起こしたワン・ダイレクションに至っては、ノミネートすらされませんでした。

 懐かしいところでいえば、『キラメキ☆MMMBOP』が97年に世界的な大ヒットとなったハンソンも主要2部門などでノミネートを受けましたが、受賞を逃しています。さらに遡れば、あのジャクソン5ですらノミネート止まり。後々その功績がたたえられて楽曲が『グラミー・ホール・オブ・フェイム』と呼ばれる殿堂賞を与えられましたけどね」

 “キング・オブ・ポップ”のマイケル・ジャクソンも、グループ時代はグラミーのお眼鏡に適わなかったというわけだ。そういえばワン・ダイレクションのハリー・スタイルズは今回、ソロになって初めてノミネート&受賞となったが……やはりボーイズ・バンドが冷遇されているということなのだろうか。

「元イン・シンクのジャスティン・ティンバーレイクもソロになってから受賞していますし、確かにそういう傾向は見受けられますが、冷遇されているというよりも、大衆的な人気とは関係なく選考するグラミー側と世間とで温度差があるということでは。

 そもそも“ヒット=グラミー受賞”という図式ではないので、いくらBTSが世界的に人気で『Dynamite』が全米チャートを制したといっても、そこが評価されるわけではない。特にBTS人気の場合、SNSを中心に熱心なファン層=“ファンダム”が盛り上げてきた面が強い。しかし、グラミーの投票権を持つのは、アーティストやプロデューサーらから成るレコーディング・アカデミー認定会員であり、ファンとの意識の差は大きいでしょう。

 『Dynamite』も決して評価は低くなく、だからこそノミネートされたわけですが、ガガ&アリアナの『Rain On Me』はさまざまなメディアの年間ベスト企画でピックアップされており、米Billboard誌の編集スタッフによる年間ベスト(The 100 Best Songs of 2020: Staff List)では1位となるなど絶賛されていたので、業界内では受賞結果は順当と見る向きが多い」(前述の音楽ライター)

 とはいえ、ノミネートされただけでも大きな一歩。BTSが今後、グラミー賞におけるボーイズ・バンドの歴史を塗り替えることを期待したい。

加賀美ジョン(かがみ・じょん)

加賀美ジョン(かがみ・じょん)

洋邦問わず、音楽にまつわる編集・ライティングで十数年。クレジットを眺めるのが趣味。

最終更新:2021/03/26 18:50

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