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BTSジョングクのタトゥーは「魂の発露」か──芸術性と法規制から考える韓国タトゥーの現在地

文=川崎美穂(かわさき・みほ)

BTSジョングクのタトゥーは「魂の発露」か──芸術活動と法規制から考える韓国タトゥーの現在地の画像1
BTS(Getty Images)

 昨年、米ビルボードチャート1位を獲得したことで世界中の注目を集めた韓国の7人組ボーイズグループ・BTS。快進撃を続ける彼らだが、現在ファンをざわつかせているのがメンバーの肌を彩るタトゥーである。ここでは、長きにわたり世界のタトゥー文化を眺めてきたライター/編集者の川崎美穂氏が「韓国タトゥーの過去と現在」について、3回にわたって解説する。最終回となる今回は、現在の韓国社会におけるタトゥーの扱いについて解説する。

◆第1回「BTSジョングクのタトゥーにファンは賛否も…彫師の月収200万! 韓国タトゥー文化の変遷を紐解く」
◆第2回「安室奈美恵とBTS──アイドルたちの“通過儀礼”としてのタトゥーと韓国彫師たちの勃興」

タトゥーでも出入り可能! 複合スパ施設「チムジルバン」は大人気

 韓国でタトゥーの人気がカジュアルに広がっている今、社会生活に支障を来すことはないのだろうか?

 日本には「タトゥーを入れると温泉に入れないよ」という定番の呪い文句がある。若気の至りを防ぐための抑止力として語られているのだろうが、利用できるところを選べば問題なく効能豊かな温泉は楽しめる。各自治体が定めた入浴料で営業している銭湯に至っては、基本的になんら問題はない。

 ただし、企業が経営する健康ランドやスーパー銭湯のような娯楽施設のほとんどは、頑なに入館お断りを掲げている。よって、タトゥーへの憧れを制御するのであれば「健康ランドに行けないよ!」と声をかけてあげるのが正しい。

BTSジョングクのタトゥーは「魂の発露」か──芸術活動と法規制から考える韓国タトゥーの現在地の画像2
チムジルバン(出典:https://blog.daum.net/seorokmc/1047

 韓国にも「チムジルバン」という、日本のスーパー銭湯のような複合スパ施設がある。何種類もの湯船や大きなサウナがあり、あかすりやマッサージのメニューも充実している。レストランでは食事も楽しめるので、地元の人から観光客にまで大人気だ。筆者も利用したことがあるが、日本とは違いタトゥーがあることで利用を断られることはなく、連日インターナショナルな客層で賑わっていた。タトゥーに開眼したBTSのジョングクでも「チムジルバン」の出入りは大丈夫なので心配ない!

 24時間営業しているところもあるので韓国旅行のフライト前後や観光の空いた時間におすすめだ。タオルのレンタルやアメニティも完備されているので手ぶらでも行ける。

 韓国でタトゥーを理由に不便な思いをすることはないが、例外として、いくつかのゴルフ場ではタトゥーの面積の多い人はクラブハウス内にあるサウナの利用を断られる場合がある。若手プロゴルファーのタトゥー率が上がってきた昨今、小さなタトゥーであれば問題ない。

 就職事情に関しては、労働法の規定でタトゥーがあることを理由に解雇されることはない。ただし、他人から見えるタトゥーは職業によりけり。シンプルに、見えるタトゥーは面接でふさわしくないと判断されれば不採用になるだけの話である。だから公務員や学校の先生でも入れる箇所さえ間違わなければ、タトゥーを楽しむのは自由だ。

 例えば、警察官は制服を着たときに人から見えなければ問題はない。以前はタトゥーを入れた動機や大きさを基準に適切かどうかを判断されていたが、他人から見えるかどうかを判断基準にする方針に変更された。気をつけなければならないのは、タトゥーの絵柄である。特定の人種、宗教、国籍、政治的信念をさげすむもの、犯罪のイメージを誘発したり、性的羞恥心を感じさせたりするものはダメ。それこそBTSのメンバーや日本のアイドルがナチス風の衣装を着て炎上騒動に発展したことは記憶に新しいが、ファッション同様、公共の場で問題になるものは選ばないに越したことはない。

 成人男性に一定期間兵役の義務を課す徴兵制度においても、タトゥーを理由に入隊を免除されるということはない。2010年までは全身の70%以上にタトゥーがある場合、通常の現役兵ではなく補充役となったそうだが、規定改定され現在はその制度も廃止されている。近年、徴兵逃れで問題になるのは政治家にコネのある金持ちの息子だそうである。

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