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北川景子、『リコカツ』という正念場で切り開いた新境地

文=南沢けい子(みなみさわ・けいこ)

『リコカツ』公式サイト
『リコカツ』公式サイトより

 北川景子の女優としての評価が上がってきているようだ。永山瑛太と共演しているドラマ『リコカツ』(TBS系)での北川の演技が「引き込まれる」「泣きの演技が凄い」と好評だ。
 
 同ドラマで北川は出版社に務める美人編集者・水口咲の役を演じ、真面目で堅物な自衛官・小原紘一と、結婚と離婚をめぐりすれ違ってゆく切ないラブストーリーを展開している。互いに大切に思い合いながらも、第6話のラストではついに離婚が成立、5月28日に放送された第7話でも、偶然の再会に心揺さぶられながら、またもすれ違ってしまう2人の切なくもどかしい展開が描かれていた。

かつては「ワンパターン」「共感できない」などと酷評された過去も

 北川といえば、まず注目されるのはその類まれな美しい容姿だろう。2003年のデビュー以来、数々の映画やドラマに出演、女優としてのキャリアも今年で18年になる。だがその美しさがもてはやされる一方で、演技に対しては「表情が硬い」「セリフが棒読み」「顔の演技がワンパターン」などと酷評されることもしばしばだった。2016年に北川が主演し大ヒットした代表作『家売るオンナ』(日本テレビ系)では、無表情で機械的な役柄がうまくハマっていたが、その後出演した2018年公開の映画『スマホを落としただけなのに』などではさほど高い評価の声は聞こえてこなかった。
 
 飛び抜けたキャラなら良いのだが、どこにでもいる普通の女性というような役柄では、美しさばかり目立ってしまい、見る側はうまく感情移入ができずに共感が得づらいのだ。「美形過ぎて、何をやってもどうも嘘くさく見える。『こんなかわいい〇〇いねえよ。』みたいな」などと言った男性側の意見や、女性からも遠い存在すぎて共感しづらい、と言った意見もあり、それが北川抱えてきた女優としてのジレンマでもあった。

ジレンマを乗り越え、新境地へ

 だが今度の『リコカツ』で、北川は確かに一皮むけた演技を見せている。2020年に第一子を出産後、初の連ドラ出演ということで当初から注目を集めていたが、同時に女優として正念場を迎えていた北川。彼女が演じる咲は幼い頃からその容姿のせいで妬まれ、努力が評価されないことに悩みを抱える美人編集者の設定なので、違和感を抱くこともない。すっぴんで度入り眼鏡をかける姿も度々登場し、憧れの存在というよりも身近で親近感が湧く印象を与え、共感を得ることに成功しているように感じる。
 
 これまで硬い、ワンパターンなどと言われてきたが、第7話で紘一との再会に喜ぶが、そこに“恋のライバル”が登場し、逃げる咲を紘一が追いかけ呼び止めるも、再びライバルに捕まったのを見て走り去る、というシーンなどでは、セリフがないなか切なさや期待、怒り、落胆の感情がありありと表情に表れ、胸に迫る演技を見せていた。第6話での離婚届を提出し号泣するシーンも、多くの共感を呼んでいた。「北川景子は本当に演技が上手くなったなぁ…特にリコカツでかなり自然になってる気がする」「北川景子、演技力上がった?」などと称賛する声が続々と上がっていた。
 
 6月4日には第8話が放送される『リコカツ』。物語も終盤に近づいてきているが、紘一は咲の幸せを願うあまりに、咲に言いよる元彼を尾行し始めるなど、まだまだおかしな展開が待っていそうだ。北川の演技にも注目しつつ、今後の2人の展開を楽しみたい。
 
■番組情報
金曜ドラマ『リコカツ』
TBS系・毎週金曜午後10時~
出演:北川景子、永山瑛太、高橋光臣、白洲 迅、宮崎美子、酒向 芳、三石琴乃、平田満 ほか
脚本:泉澤陽子
演出:坪井敏雄、鈴木早苗、韓 哲、小牧 桜
プロデューサー:植田博樹、吉藤芽衣
音楽:米津玄師
製作:TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/rikokatsu_tbs/

南沢けい子(みなみさわ・けいこ)

南沢けい子(みなみさわ・けいこ)

愛知県名古屋市生まれの食いしん坊ライター。休日はNetflixやAmazonプライムを駆使して邦画や洋画、海外ドラマを観まくるインドア派だが、Netflixオリジナルドラマ『ストレンジャー・シングス 未知の世界』に影響されて20インチのミニベロを購入。主人公の男の子たちになった気分でサイクリングロードを走るのが最近の楽しみ。

最終更新:2021/06/04 11:00

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