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『関ジャム』ボカロP特集! 初音ミク、ハチ、千本桜、シャルル…ボカロ進化の歴史を総ざらい

本間昭光も佐久間正英もボカロPだった

 この日ゲストの音楽プロデューサー・本間昭光は「ボカロに興味はないのか?」という質問を受け、「僕は密かにボカロPをやっている(笑)」と告白した。非常に興味深い。まだ見ぬ才能が世に出るだけでなく、一流のプロが若き才能と同じ目線で戦う場としてもボカロは機能しているということ。そういえば、故・佐久間正英もボカロPだった。お忍びでボカロに取り組む音楽のプロは、案外多いのかもしれない。本間は「東北きりたん」なるソフトを用い、ボカロを以下のように活用しているそうだ。

「普通のセッションのアレンジデモを提出するときは『きりたん』で作り、そこに歌詞を乗っけて『こんな感じになりました』と出すんです」(本間)

 まず、デモ音源を作るツールとしての需要がボカロにはある。他の需要としては、例えば誰かが曲を作ったとする。でも、そのままの形で投稿しても人はなかなか聴いてくれない。だから、ボカロに歌わせるのだ。「ボカロ曲なら聴く」という層に注目され、拡散してもらおうというのが目的だ。結果、プロアマ問わず多くの人がボカロに取り組む現状が構築された。

“隠れボカロP”本間が3人の本職ボカロPに聞きたかったのは、「調教」のやり方だった。「調教」とは、ボーカロイドの歌声に細かいニュアンスを付けて生声に近付ける作業のこと。ビブラート、こぶし、ファルセット、吐息感など様々な要素をボカロに「調教」してあげるのだ。というわけで、実際に須田がスタジオで調教作業の模様を見せてくれた。これが正直、超絶面倒臭そうだったのだ。絶対に人に歌ってもらったほうが早いし、圧倒的に効率的だ。

「逆に人間だったら簡単じゃないですか。『もうちょっと感情を込めて』とか『優しく』とか(指示を出せば済む)。それを、全部データ、数字でやんなきゃいけないので」(本間)

 ただ、何度もリテイクを求めるほうがストレスという人もいるだろう。アマチュアの場合、知り合いにヴォーカリストがいないケースだってある。そんなときはボカロがうってつけだ。だから、調教が必要になってくる。ものづくりとは、地道な作業の連続だ。

にしも非ずである。

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