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山田洋次監督『息子』を観て感じた、宮下かな子が役者を続けることへの葛藤と大先輩が導いてくれた答え

文=宮下かな子(みやした・かなこ)

山田洋次監督『息子』を観て感じた、宮下かな子が役者を続けることへの葛藤と大先輩が導いてくれた答えの画像1
イラスト/宮下かな子

 みなさんこんばんは、宮下かな子です。

 天赦日と一粒万倍日が重なった先月15日のラッキーデー、数年ぶりにお財布を買い替えたのですが、そのお財布で最初にお買い物した観葉植物のガジュマルが今、とてつもない勢いで成長しています。葉っぱの枝の部分が右肩上がりにおそらく10センチほど伸びました。何だか縁起が良いですね。突然雨が降り出したり、安定しない空模様が続いていますが、植物にとっては過ごしやすい季節なんだろうなと、お家にいる我が子達を愛でながら梅雨を過ごしています。

 そして今月は、私の誕生月。もうすぐ26歳になろうとしています。最近、ようやく自分を好きになれたんです、私。25歳の1年は、人との別れや新たな出会い、そこからの環境の変化が実はたくさんあって、そのおかげで自分を見つめ直す機会に恵まれ、軸が見えてきました。自分が自分を好きかどうかって、生きていく上でとても重要なことだと思います。上京した年あたりからずっと、誕生日を憂鬱な気持ちで迎えていたのですが、今回の誕生日は、素直に「おめでとう」を受け入れられそうです。素敵に歳を重ねていきたいものですね。

 誕生日前に今の自分を整理しようと思い、今までを振り返ったり、未来のことを書き出したりしているのですが今、私が一番心配していること……それは「今後、親孝行出来るかどうか」です。親孝行以前に、両親に私の老後の心配までされてますから、安心さえさせてあげられていない現状。家族が大好きなので、いつか恩返ししたいと思っているのですが、まだまだ時間がかかりそうです、お父さんお母さん……。

 せっかくなので、今回は家族をテーマにした作品にしてみようと思い、山田洋次監督『息子』(1991年松竹)を選びました。

 椎名誠さんの小説「倉庫作業員」(『ハマボウフウの花や風』 /文春文庫 収録)を原作として、山田洋次監督と朝間義隆さんによって脚本化されたこの作品は、キネマ旬報ベスト・テンをはじめ、日本アカデミー賞等、数多くの賞を受賞しています。この作品を通して、家族の真の幸せとは何かを考えてみたいと思います。

〈あらすじ〉
 東京でアルバイト生活をしている哲夫(永瀬正敏)は、母親の一周忌、実家の岩手に帰省する。父・昭夫(三國連太郎)や親戚に、不安定な生活を咎められる哲夫。そして独り身の心配をされ、煙たがられている父。其々の生活を送りながら、お互いを想う家族の在り方を描いた作品。

 妻に先立たれた父の昭夫は、岩手の田舎町の一軒家で農業をしながら1人暮らし。この父昭夫演じる三國連太郎さんの野生的な風貌と圧倒的存在感が凄い。大きな背中はとても勇ましく、それがシーンによって切なくも感じられ、堪らなく胸が締め付けられます。

 アルバイト生活で気ままに暮らしている哲夫は次男坊で、嫁に出た長女のとし子(浅田美枝子)と、東京の大企業に就職し4人家族を養っている長男の忠司(田中隆三)の3人の息子たちがいます。その家族と親戚が揃った夏の日の一周忌に議題となっていたのは、独り身の父親をどうするか、ということ。長男がローンでマンションを購入しており、父親を誘い共に暮らすことを考えている、と話しますが、渋々提案しているようで気は進んでいない様子。もっとも、昭夫もこの家を手放す気は無さそうであっけらかんとしているのですが、家族はどうも放ったらかしにするのも納得いかないようで、父親を厄介者のように扱っています。

 残された家族をどうするか、というのは、時代が変化しても変わらない永遠の議題かもしれませんね。私の家族はまだそういった話が持ち上がることはないですが以前、祖父母のお墓に家族で訪れた時、父がぽつんと「俺たちが死んだら娘らは墓参りに来てくれるのかな」と言っていたことを、時々思い出します。

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