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『家、ついて行ってイイですか?』家族を守るより、政治活動に没頭する夫。それを支える占い師の妻は…

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 8月11日に『家、ついて行ってイイですか?』(テレビ東京系)が放送された。正確には3週間ぶりなのだが、随分久しぶりに感じる。そう考えると、東京オリンピックって長かったんだな……。

高校時代の先輩後輩が偶然の再会で40代に結婚

 今年3月、取材させてくれる人を探すために番組スタッフが神奈川県川崎市に降り立つと、駅前には路上ライブや街頭演説をする人がたくさんいた。中には、巡回中の警察官から注意を受けている人も。

スタッフが「インタビューに答えていただくと何かイイことあるかも?」というプラカードを掲げていると、先程おまわりさんから注意を受けていた男性がゆっくりと近寄ってきた。どうやら彼、警察に申請済だった道路使用許可の期限が切れており、それに気付かず演説をしようとして注意されたみたいだ。

「コロナウイルスだったりワクチンのことで、みんなで話し合うきっかけになればいいなと思って街頭活動をやってるんですよ」

 コロナについての考えを世に訴えたかったこの男性。なぜかマスクをつけようとしない姿勢が気になってしまうが……。なんにせよ、「家、ついて行ってイイですか?」と尋ねると、男性からはOKの返答が。最初に彼は、家にいる奥さんに電話で自宅での取材可否を確認しようとした。しかし……

「やっぱり、(電話するの)やめよう! 突撃みたいな。行っちゃいます?」(男性)

 というわけで、奥さんに内緒でスタッフは男性の家へついて行くことにした。ちなみにこの男性の名前は「山田さん」で、年齢は45歳だ。ソフトエンジニアとして20年務めたカメラメーカーを退職し、現在は川崎駅前で街頭演説をする毎日とのこと。コロナ禍にすごい決断である。

 もちろん、家について行くのだからお礼をしなければならない。だから、番組持ちでコンビニで好きなものを買ってもらうことに。すると、山田さんが買ったのはファミリーマートの「ファミチキバンズ」と「ファミコロ」だった。買い物代金は168円。奢りだからもっとたくさん買えばいいものを、彼はこれでいいらしい。

 そして、団地にあるという山田さんのご自宅に到着。玄関を開けると、奥さんが笑顔でお出迎えしてくれた。山田さんの1個上、46歳の姉さん女房・さとこさんだ。鼻筋が通ってて、昔のアイドルみたいに綺麗な女性である。文句なしの美人妻! しかも、アポ無しで行ったのに、あっさりテレビ取材を受け入れる辺りに常人離れした何かを感じる。

「なんか、うれしいです。寂しかったんで(笑)」(さとこさん)

 それにしても、いいお家だ。団地なのにメゾネット(3階建て)の、ロフト付き3LDK。変わった構造のこのお部屋は、リフォーム費(200万円)込みの1700万円で手にした持ち家だそう。安定した職を捨て、ラフな恰好で演説していただけに勝手な先入観を抱いていたが、山田さんは勝ち組だ。

 ただ、言わせてもらうと物が多い。ゴチャゴチャしている。特に目を引いたのは、壁に掛けられたMOTLEY CRUEのポスターだ。エレクトリックピアノも置いてあるし。室内の景色を見ただけで、夫婦の趣味を察することができた。2人は高校時代の軽音楽部で出会った先輩・後輩の間柄。今でも、さとこさんは夫を「山田」、山田さんは奥さんを「三田先輩」と呼んでいるという。付き合いが長いし、見るからに幸せそうな夫妻だ。

 そして、2人とも個性的。まず、さとこさんが変わっていた。15年という長きにわたり育て、そして亡くなった愛猫をフリーズドライの剥製にして飾っていたのだ。夫婦で飼っている今の飼い猫ちゃんたちは、この剥製を見てどんな気持ちになるだろう? あと、彼女の職業は占い師である。10年間留学していた台湾で習得した技術を生かしているのだ。やっぱり、夫婦ともに独特。

 そんな2人には目的がある。寝室に行くと、「赤ちゃんの生み分け法」と題した妊活本が置いてあった。

さとこさん 「今は(妊活は)一時停止……って(夫に)言われてるんですよ」
山田さん  「それは今、いろいろ話し合ってます」

 年齢のことを考えると、一時停止している暇はないと思うのだが。なぜ、そんな話し合いを……?

 ところで、2人は高校時代の先輩後輩だが、結婚してまだ5年だそう。

山田さん  「(コンビニで)なぜこれ(「ファミチキバンズ」と「ファミコロ」)を選んだかというと、(再会の)出会いがファミリーマートだったんです」
さとこさん 「(5年前の)4月8日の深夜。3時くらいに私が眠れなくて、ビールを買いに行ったんですよ。で、ちょうど会計してたときに山田が入ってきたんです、ギター抱えて。『山田~!』って言って。全然変わってなくて、可愛い山田って感じ」
山田さん  「色んな懐かしい話をして、それから3カ月後に結婚したんです」

 ドラマみたいな出会いだ。日付まで覚えているなんて素敵!

 そもそも、2人は尊敬し合う仲だった。山田さんは奥さんを“憧れの先輩”と、さとこさんは夫を“スーパーロックスター”だと思っていた。なんと山田さん、24歳のときにインディーズバンドでCDデビューを果たしたそうなのだ。2人は山田さんが発表した楽曲を室内で爆音でかけてくれた。聴くと、確かになかなか良い。くるりみたいというか、サニーデイ・サービスみたいというか、アジアン・カンフー・ジェネレーションみたいというか。そして、曲に合わせてノリノリで踊る2人。特に、さとこさんがノリまくっている。仲が良くて、楽しそうなご夫婦だ。

「(山田の音楽が)1番好きなんです。どんなアーティストよりも1番好き」(さとこさん)

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