「家系カップ麺」食べるなら今!?　吉村家、吉祥寺武蔵家…発売中の3品を食べ比べ

人気シリーズ「本気盛（マジモリ）」からも家系が!?　東洋水産「本気盛 カタメコイメ濃厚豚骨醤油」

　最後に紹介するのは、東洋水産の人気シリーズ「本気盛」から発売された「マルちゃん 本気盛 カタメコイメ濃厚豚骨醤油」220円（税別）。……「家系」とはどこにも書かれていませんが、赤地に黒字のパッケージカラーに加え、「カタメコイメ」「濃厚豚骨醤油」という商品名から、家系ラーメンを再現した商品なのは明らかだと思われます。

　スープは豚骨醤油味で「コイメ」な濃厚味ですが、家系ラーメンの醤油のキレはなく、マイルド仕様の家系風スープという印象。それなりに濃厚ではありますが、「吉村家」や「吉祥寺武蔵家」のような強烈さはなく、老若男女に好まれそうな親しみやすい味になっています。誰しもがキレの鋭い醤油味や分厚い豚骨を求めているわけではありませんからね。

家系ラーメンの特徴である鶏油もほんのり香る程度で、それほど幅を利かせていません。マイルドな豚骨醤油味と合わせて、ゆるく家系の味を再現しているように感じました。

　麺は中太でやや幅広の油揚げ麺が用いられており、形状的には家系ラーメンに近いものがあります。ただ、いつもの「本気盛」シリーズで使われている麺でもあり、家系に寄せた麺なのか、偶然にも形状が一致したのかは定かではありません。

　具として、豚肉やねぎが入っていますが、家系ラーメンの特徴であるほうれん草や焼海苔は入っていません。焼海苔はともかく、ほうれん草がないと家系らしさがだいぶ失われるように感じました。逆に、多少ゆるい仕上がりであっても、ほうれん草さえ入っていればそれなりに家系っぽくなると思います。

　そもそもメーカーが「家系ラーメンを再現した」と言っているわけではなく、「吉村家」や「吉祥寺武蔵家」ほど高額なカップ麺でもないので、家系らしさを求めすぎるのは筋違いでしょう。家系ラーメンを多くの人に食べやすい味に翻訳したと考えれば、大きな価値を見出だせそう。

家系ラーメンを食べる“自主トレ”用として最適！

家系ラーメン店の味を再現した2品と、人気シリーズ「本気盛」の家系再現商品をレビューしました。特にお店の味を再現した2品の再現性が高く、どちらも心からごはんが欲しくなってしまう、ダイエッター泣かせの商品でした。家系ラーメンの“自主トレ”アイテムとしていかがでしょうか？

オサーン（カップ麺ライター）

カップ麺ブロガー＆ライター。ブログで10年以上、5000食以上のカップ麺新商品をレビューしています。@ossern／「カップ麺をひたすら食いまくるブログ」

おさーん