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インフルワクチンの摂取を日本感染症学会が奨励 今冬の流行状況は?

インフルワクチンの摂取を日本感染症学会が奨励 今冬の流行状況は?の画像1
ワクチン接種を奨励(写真/Getty Imagesより)

 日本感染症学会が今冬は、積極的にインフルエンザワクチン接種するよう推奨している。

 新型コロナウイルスは、秋以降も多くの新規患者が発生することが予想され、ワクチンで予防できる疾患については積極的に接種を行い、医療現場の負担を軽減することも重要だと呼びかけている。

 同学会では、昨冬のインフルエンザ流行の状況について、幸いなことにインフルエンザウイルスの検出報告はほとんどなく、心配されていた新型コロナウイルスとの同時流行はみられなかったとしている。

 これは、新型コロナ感染防止対策として普及した手指衛生やマスク着用、三密回避、国際的な人の移動の制限等の感染対策がインフルエンザの感染予防についても効果的であったと考えられ、また、インフルエンザウイルスと新型コロナウイルスとの間にウイルス干渉が起こった可能性もあるとしている。

 今冬については、「北半球の冬季のインフルエンザ流行の予測をするうえで、南半球の状況は参考になる」とした上で、オーストラリアからの報告によると、インフルエンザ確定患者数は昨年同様きわめて少数としている。

 このため、今冬は北半球では流行しないとの見方もあるが、WHO(世界保健機関)の報告では、アジアの亜熱帯地域、例えばバングラデシュやインドでは2020年もインフルエンザの流行があり、これらの国々はインフルエンザワクチン接種が普及していないことから、社会全体のインフルエンザに対する免疫が低かったと見ている。

 その結果、これらの地域でウイルスが保存され、今後国境を越えた人の移動が再開されれば、世界中へウイルスが拡散される懸念があると警鐘を鳴らしている。

 前シーズンにインフルエンザに罹患した人は極めて少数であったため、社会全体の集団免疫が形成されていないと考えられ、そのような状況下で海外からウイルスが持ち込まれれば大きな流行を起こす可能性もあると指摘している。

 その上で、英国政府は今年のインフルエンザは早期に流行が始まり、昨年流行がなかったために例年の1.5倍の大きさの流行になる可能性があるとして、インフルエンザワクチン接種を呼び掛けていることを例示している。

 国内でのインフルエンザワクチン接種については、理想的には10月末までに行うことが推奨されるが、現在多くの医療機関は新型コロナの診療とワクチン接種に忙殺されていると医療機関の現状を懸念した。

 一方で米国CDC(疾病予防管理センター)では、効率的にワクチンを接種し接種率を高めるために、インフルエンザワクチンと新型コロナワクチンの同時接種も可能として、両者の混合ワクチンの開発も始まっている。だが、日本では現時点で新型ワクチンとその他のワクチンとは、互いに片方のワクチンを受けてから2週間後に接種することになっているため、両方のワクチン接種には医療機関を複数回受診する必要があるが、それによりワクチン接種頻度が低下するような事態は避けて欲しいとしている。

 さらに、新型コロナの影響により、インフルエンザ流行の時期がずれる可能性もあるが、ワクチンが使用可となる時期が到来すれば、速やかに接種を行うことが望ましいとしている。

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