日刊サイゾー トップ  > 低迷続いた日テレ水10ドラマ、完全復活か

『恋です!』好評の日テレ水10ドラマ、高畑充希の『ムチャブリ!』で完全復活か

「最近の水10ドラマはおもしろい」の声

「『恋です!』への高評価の大きな要因となっているのが、主演の杉咲花の演技力。ドラマ満足度調査は『視聴量』『主演』『主演以外のキャスト』『内容』『話題性』の5項目を各20ポイント満点で数値化したものですが、同作は6話中3話で『主演』の項目が20ポイント満点になっています。盲学校生という難役を見事にこなし、誰もが思わず応援したくなるキャラクターをつくり上げていることに支持が集まっているのでしょう。同じく、高畑も演技力には定評があり、彼女の場合は主演ドラマにほとんどハズレがないという安定感も大きな魅力。『水10ドラマ』枠との相性のよさもあって、満足度だけでなく視聴率的にもいい結果を出してくれそうな気配です」(ドラマウォッチャー)

 高畑が主演した『同期のサクラ』は、第一話の世帯平均視聴率こそ8.1%と低かったものの、最終回は番組最高の13.7%を記録し、初回放送から5ポイント以上も上昇するという異例の右肩上がりを見せたことも記憶に新しい。また、『ムチャブリ!』には早くも「最近の水10ドラマおもしろいから期待」といった声が出ており、『ハコヅメ』『恋です!』の流れで同枠の『ムチャブリ!』を観るという視聴者も多そうだ。

 ただ、懸念点もあるという。

「唯一心配なのは、“年上のデキる男と若手イケメンの間で揺れ動くヒロイン”という、最近のドラマにありがちな恋愛設定。今作の脚本は、昨年1月期に上白石萌音の主演で大ヒットしたドラマ『恋はつづくよどこまでも』(TBS系)にも参加した渡邉真子氏が手がけるため、TBS系火曜ドラマの胸キュン路線を意識したものになるのでは……と推測する声もある。実際、『恋です!』も宣伝側が胸キュンを打ち出そうとするあまり、目が不自由な人を『誘導』する1話のシーンを命名したいとしてアンケート企画をSNSで行い、炎上するという失敗をやらかしてましたが、この宣伝の空回りっぷりからもTBS火曜ドラマへの意識がうかがえます。

 しかし、もし『年上のデキる男と若手イケメン』との三角関係を主軸にしてしまうと、視聴者が『またか』と食傷気味になりかねないでしょう。春クールのTBS系火曜ドラマ『着飾る恋には理由があって』や夏クールのフジテレビ系木曜ドラマ『推しの王子様』など、最近は似たような構図の作品が乱発されている印象がありますからね。高畑は同性からの好感度が高いですし、働く女性たちの共感を呼ぶような作品にしたほうが評価されるのでは。実際、『「胸キュンドラマ」で終わらない! ときにジンと胸が熱くなる「等身大の成長物語」』と押し出しているため、いい方向に期待できそうです」(前出)

 『ハコヅメ』『恋です!』によって生まれた上昇気流が『ムチャブリ!』にも受け継がれれば、長らく低迷していた「水10ドラマ」枠の復権にもつながりそうだ。

雑誌や書籍、ネットメディアで芸能記事を執筆中。アイドルから俳優、歌手、大御所まで幅広くカバーする柔軟さと情報網が強み。

さいきじゅん

最終更新:2022/05/17 15:59
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