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『チコちゃんに叱られる!』岡村隆史、西川きよしを呼び間違う「どう見たら巨人に見えんねん!」

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『チコちゃんに叱られる!』(NHK)

 12月10日放送『チコちゃんに叱られる!』(NHK)のゲストは、初登場の西川きよしと高橋みなみの2人。高橋のことを“AKB総監督”と呼んだチコちゃんだったが、きよし師匠のことはなぜか“やすきよ”と呼ばなかった。それどころか、MCの岡村隆史が西川きよしに向かって「巨人師匠」と声をかけ、ガチ間違いしたのには驚いた。咄嗟に逃げる岡村を追いかけるきよし。

「どこから見て巨人に見えんねん!」(きよし)

 すごい迫力だ。かつて、『明石家電視台』(MBS)でジミー大西に「お前も頑張れよ」と言われ、「誰に向かって言うとんや!」と迫ったときの怒気をチラッと思い出した。

「ヒツジが1匹、ヒツジが2匹…」日本語じゃ意味がない?

 この日最初の質問は、「眠れないときに数えるのはなんでヒツジなの?」であった。回答者に指名されたのはきよしだ。

きよし   「イギリス人が決めたんじゃないですか? ヒツジをお世話しながら、18ホール回ったりする……」
チコちゃん 「ゴルフ? なんでヒツジとゴルフがつながったんですか、今?」
きよし   「……」
チコちゃん 「ボーっと生きてんじゃねーよ!」

 ゴルフの起源を調べると、ヒツジ飼いの遊びから始まったスポーツということがわかる。だから、きよしの回答には根拠がある。チコちゃんが知らなかっただけだ。

 それはともかく、なぜヒツジを数えるようになったのか? チコちゃんが発表した正解は「ヒツジと言うとリラックスするから でも日本語じゃダメ」であった。というか、ヒツジを数えるほど眠れなくなるのは大変。かつて、『めちゃ×2イケてるッ!』(フジテレビ系)の企画「早寝選手権」で抜群の寝付きの良さを見せ、逆に医者から「過眠症の疑いがある」と心配された濱口優にはそれはそれで心配したものだが……。

 眠れないときにヒツジを数えるようになったのは、「ヒツジ」と言うと体がリラックスして眠る準備をし始めるからである。人間が眠る際は、自律神経をリラックスした状態に切り替える必要がある。自律神経とは内臓や血管など体全体の動きをコントロールする神経のことで、交感神経と副交感神経系の2種類がある。簡単に言うと交感神経が高まると体は活発な状態になり、副交感神経系の働きが勝るとリラックスした状態になる。そして、眠るときは副交感神経系を高める必要がある。

 交感神経よりも副交感神経系のほうが有利な状態へ、つまり起きた状態から眠っている状態への切り替えスイッチになるのは、呼吸だ。その切り替えに適しているのが「ヒツジ」なのだ。とは言っても、これは英語の「sheep(シープ)」で数えないと意味がない。「ヒツジ」と日本語で言っても眠くならないらしい。

 寝る前に「ヒツジ」を数えるという習慣は、「sheep」と「sleep」の発音が似ていることから英語圏で始まったと言われている。それが『セサミストリート』等を通じて1970年代以降に日本にも伝わり、その際に「sheep」が「ヒツジ」と訳され定着してしまったらしい。じゃあ、「ヒツジが1匹、ヒツジが2匹……」と数え続ける有線チャンネルはまったく意味がないことになる。確かに、「シープ」と言うときはあまり唇が動かないが、「ヒツジ」だと口角が上がったり口をとがらせたり動きが活発になる。こんな単語を言いながらだと、眠くなる気がしない。真意を捉えず、形式だけ模倣する日本人らしいエピソードだ。

 ということで、「sheep」を数えると呼吸と自律神経の状態がどうなるのかを測定することに。「sheep」を言って眠りに落ちたか、脳波を測定する実験を行ったのだ。被験者は『チコちゃん』の男性スタッフである。さっそく、寝ながら「sheep」を数える彼。このときのコツは「1シープ、2シープ……」と数えるのじゃなく、「シープ、シープ」と言い続けること。結果、スタッフの呼吸は1分後にかなり遅くなり、間もなく等間隔に。これが切り替えのスイッチとなり、副交感神経の働きは強くなった。そして、「シープ」と繰り返して5分後に副交感神経の働きが勝り、眠る準備へ本格的に突入。7分後、ついにスタッフは眠りについた。脳波も覚醒から睡眠に切り替わったようだ。「シープ」と息を吐き続けることで呼吸がゆっくりになり、副交感神経が有利な状態になったのだ。

 日本語の「ヒツジ」だと、こうはならない。「シープ」のような伸ばす音、つまり長音を声に出すことがポイントだ。リラックス法としては、出産時の「ヒーヒーフー」と同じ効果かもしれない。ただ1点だけ、被験者の人選が不服だ。日頃から疲れ切っているテレビマンなら、どんな状況でも“スコン!”と眠りに入ると思うのだ。あと、あまり「シー」ばかり言ってると寝小便してしまわないか心配になる。

 もう1つ、解説を聞いてわかったのは「伸ばす音が含まれ、さらにゆっくり息を吐く言葉なら眠れる」ということ。その条件に当てはめれば、「sheep」以外でもいけるはずだ。というわけで、他に眠りにつきやすい言葉があるかを探す再実験が行われた。結果、でき上がったのは以下のランキングだった。

1位:「シープ」(眠るまでにかかった時間は7分)
2位:「厚生労働省(コーセーロードーショー)」(眠るまでにかかった時間は12分)
3位:「チャーシュー」(眠るまでにかかった時間は14分)
4位:「シーサー」(眠るまでにかかった時間は16分)
5位:「ヒーハー」(眠るまでにかかった時間は19分)

 2位の「厚生労働省」が大健闘だ。というか、「コーローショー」のほうがよかったのでは? この意外な結果について、日本睡眠改善協議会・理事長の白川修一郎先生が解説をしている。

「『厚生労働省』という言葉が難しすぎて脳が考えることをやめてしまい、その結果、早く眠れたのではないか?」(白川先生)。

 そんな、スタッフをバカ扱いしないでも……。他に気になったのは、3位の「チャーシュー」。眠気以前に、この単語を言いながらだときっとお腹が空いてしまってヤバい。あと、圧巻なのはやはり「シープ」だ。ならば、シに濁点を付けて「ジープが1台、ジープが2台……」と数えてもよいのでは? 何なら「SHARP(シャープ)」でもいけそうだ。

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