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ネットニュース編集者・中川淳一郎が総ツッコミレビュー!#2

『ゴシップ』3話、文春超えスクープ記事が「空前絶後の10万PV!」のトホホとリアル

文=中川 淳一郎(なかがわ・じゅんいちろう)

『ゴシップ』3話、文春超えスクープ記事が「空前絶後の10万PV!」のトホホとリアルの画像1
『ゴシップ #彼女が知りたい本当の〇〇』(フジテレビ系)公式サイトより

 大手出版社のネットニュースサイト「カンフルNEWS」編集部を舞台とした木10ドラマ『ゴシップ #彼女が知りたい本当の〇〇』(フジテレビ系)の第3話が1月20日に放送された。今回も、現場視点からツッコミを入れていく。

●ちなみに、第2話レビューはこちら

「カンフルNEWS」は主人公・瀬古凛々子(黒木華)が編集長を務め、編集部員は以下の通り。

根津道春(溝端淳平):カルチャー系
下馬蹴人(野村周平):コタツ記事とスポーツ系
椛谷静司(野間口徹):タイアップ等
一本真琴(石井杏奈):新人なので特に得意技はなし

 第3話は椛谷がフィーチャーされることになる(以下、ネタバレ要素多数)。もともと「週刊カンフル」のエース記者として活躍しいた椛谷は、凛々子の就活における企業説明会か新入社員研修の時に同誌編集者として熱く「伝える」ことの重要性を説いていた。しかし、「都落ち」してカンフルNEWSに異動してきて、シングルファザーとして息子にご飯を作るために毎日17:30の定時に退社し、仕事をやる気がもはやない。

 今回、人々の人生を暴くメディアの仕事を「マスゴミ」と軽蔑する愛想の悪い中学生息子が登場する。心底父の仕事がイヤで仕方がないらしい。息子は謎の覆面JK歌手「AOI」の熱烈なファンで、朝食を食べている時もスマホで彼女の動画を見ている。

 こうしたイントロがあったうえで、凛々子と椛谷が組んで取材を続け、見事にAOIの正体を暴く。途中まで椛谷は数々の取材を意味がないと感じるのだが、凛々子がAOIの「中の人」が過去に一発だけヒットを当てたMIZACという中年ミュージシャンであることをAOIの特徴的な歌詞から突き止めたところ、気持ちが変わる。MIZACの住むボロアパートへ行き、彼から話を聞くのだが、レコード会社のプロデューサーから邪険に扱われたエピソードに椛谷は自分自身の境遇を重ねたのだろう。次第にMIZACに共感していく。

 MIZACは自身の音声を女性風にアレンジし、「謎の覆面JKミュージシャンAOI」とすることで、ついにYouTubeではチャンネル登録者激増、ネットで大人気に! MIZACは「AOIがバズったのを見てバカらしいと思ったね。おっさんにAOIの皮をかぶせたら売れた。みんなバカだよ」と自虐的に語るが、椛谷は、「いいものはいい」とこの時に感じ、ここでついに仕事に目覚め、久々の署名記事を書き、大きな話題となる。父の記事で現実を知った息子だが、ついに最後は……という展開である。

 ここからツッコミに入るが、やはり、前回同様「カンフルNEWS」編集部がこうして取材をし、スクープを取るというのは効率が悪い。せっかくこの出版社には「週刊カンフル」があるのだから、そこがスクープを取り、カンフルNEWSに転載すればいいのだ。また、編集部員は全員やる気がなくグータラな人物として描かれているが、今の時代、紙メディアが危機的状況にあるため、コンテンツの再利用としてネットを活用している。むしろネットにはやる気に満ちた精鋭を送り込み、紙の赤字を補填したうえで利益をあげるビジネスモデルの成立が期待されている。

 そうした意味では、編集者も大事だが、重要なパズルのピースである広告担当者が今後出なくては現実性が薄まってしまう(ここは是非とも一度その担当者は出した方がいい)。同サイトの月間PVは平均50万で、凛々子は5000万にすることを期待されて異動してきたが、いかに低いPVでも効率よく稼ぐか、ということはITに詳しいデータ分析に長けた人間がよく知っている。そこが前回、日刊サイゾーのT編集者が指摘した「今やPVだけの時代ではない」の真意である。

『ゴシップ』3話、文春超えスクープ記事が「空前絶後の10万PV!」のトホホとリアルの画像2
大手出版社の別館にある「カンフルNEWS」の編集部は雑然としていてやたらと薄暗いが…筆者がネットニュース編集者として初期の頃に作業していた部屋の様子はコレだ。
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