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「たまたま見かけた可愛い女の子を暇つぶしゲーム感覚で特定」

『ねほりんぱほりん』ネットで“特定”しまくる人のヤバい心理とスキル

特定でゲットした彼氏と破局「マスターキーを持ってる感覚」

 でも、もう彼女はやめられないのだろう。

アリサ 「(特定は)生きてくための武器というか、人に近づいたり離れたりすることも学べるのかなと」
YOU  「作業自体も楽しいでしょ?」
アリサ 「そうですね(笑)」

 特定作業を人間関係の攻略本代わりにしているアリサさん。「生きていくための武器」と彼女は言ったが、それは諸刃の剣だ。実は彼女、特定作業を経てゲットした彼氏とすでに別れたらしい。

「実際付き合うと嬉しかったんですけど、同時に申し訳ないなという気持ちもあって。普段だったら、自分の好きな人って日常会話から積み重ねていけるじゃないですか。でも、私は最初から趣味や好きなものを知っているので、心の扉を開けるマスターキーを持っている感覚。なんか、ズルをしている気分っていうか」(アリサさん)

「マスターキー」とアリサさんは表現したが、彼女はカンニングをしたのだ。罪悪感を持つ人はカンニングしない。彼と別れた理由は、“2周目の感覚”がつまらなかったからなのでは? 既知のことばかりなら、飽きてしまうのも道理。マスターキーは諸刃の剣だ。

 しかも彼女、交際中は自由に振る舞えなかったそうだ。

「Instagramで先に情報収集してて、彼の何を知っていて何を知らなかったのかボロが出ないように常に頭を動かして会話しなきゃいけない状態になっちゃったんですよ。それに疲れて、『あぁ、もういいかなあ』っていう感じ……」(アリサさん)

 なぜか、彼女は被害者のような口ぶりだ。他テーマのゲストからは少なからず罪の意識を感じるものだが、アリサさんからはあまり感じられない。罪悪感というより、人狼ゲームの心理戦に疲れただけのように見えたのだ。

山里  「今、好きな人は?」
アリサ 「あ、います」
YOU  「やってんな、これ。始めてるぞ、これ」
山里  「特定班、動いてるんじゃない?」
アリサ 「もう、好きな人のアカウントは特定してるんですけど、今回も鍵アカなのでどうしようかなという感じで……」

 前回は、特定した彼氏を攻略した時点で満足したアリサさん。きっと、彼女は同じことを繰り返す。病気になりかけている気がする。SNSをやっていない異性と付き合えば解決できる悩みだが、SNSをやらない男性とはもはや関われなさそうにも思える。悲しい話である。

 手段としては、今回紹介されたものよりはるかに危険な特定テクニックが存在するはずだ。でも、それらを公開するときっと模倣される。おそらく、地上波では放送できない。「あの先輩が好きだから」「あの芸能人のファンだから」の欲求でスイッチが入る人はまだマシで、メリットもなく「ただ、たどり着きたい」の目的だけで特定へ走る人たちも存在する。そう考えると、今回は穏便な番組内容だったと思う。

寺西ジャジューカ(芸能・テレビウォッチャー)

1978年生まれ。得意分野は、芸能、音楽、格闘技、(昔の)プロレス系。『証言UWF』(宝島社)に執筆。

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てらにしじゃじゅーか

最終更新:2022/02/18 19:00
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