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横浜レジェンド町中華「奇珍」具材に負けない揚げ麺のスーパーイリュージョン

文=MARUOSA(マルオサ)

横浜レジェンド町中華「奇珍」具材に負けない揚げ麺のスーパーイリュージョンの画像1
(以下、写真/小嶋真理)

 シュプリームのコレクションに楽曲を提供し、海外の有名音楽フェスに出演するなど、国内外で評価されてきた“エクストリーム・ミュージシャン”のMARUOSA。他方で“かた焼きそば研究家”としての顔も持ち、近年は『マツコの知らない世界』(TBS)や『新・日本男児と中居』(日本テレビ)、『たけしのニッポンのミカタ!』(テレビ東京系)といった地上波のテレビ番組にしばしば登場して注目を集めている。そんな彼が、驚愕の絶品・珍品に光を当てながら、かた焼きそばの奥深き哲学に迫る!

 It’s So Fly-Day Fly-Day CHINA TOWN。

 泰葉の「フライディ・チャイナタウン」の舞台となった横浜中華街(「Friday」ではなく「Fly-Day」だということに今気づきました)。

 
「開国シテクダサーイ」と日本語では言っていないだろうが、とにかくペリーが黒船に乗ってやってきた後、1857年の日米修好通商条約を皮切りに日本各地に貿易港が開設されることが決定。そのひとつが横浜だった。

 当初は、欧米人が営む貿易商の通訳や、日本人との折衝を担当する番頭役に就いていたそうだが、その後、中国出身者が得意とした代表的な職業「料理・理髪・裁縫」(いずれも刃物を使用する職業であったことから総称して「三把刀(さんばとう)」と呼ぶ)に就くことに。その中のひとつ「料理」が時代のニーズとマッチすることで残り、現在の中華街が形成されたという。

 今回、初めて東京を飛び出した我々、今や日本最大級のチャイナタウンとして君臨している横浜中華街を訪問するのが定跡だが、金脈は必ずしもそこにあるとは限らない。

 目的地は横浜駅から3駅。京浜東北根岸線の山手駅が最寄りだが、古くから国際港湾都市として栄えてきたこの街、中華街から横浜の街並みを散策しながら向かうのも、ちょっとした異国風情を感じられて気持ちが良い。

 山手駅から約10分ほど、中華街からは約15分ほど歩くと、一見凡庸な町中華に見えるが、ただならぬ雰囲気を醸し出している中華料理店に到着。

横浜レジェンド町中華「奇珍」具材に負けない揚げ麺のスーパーイリュージョンの画像2

 横浜が、いや、日本が誇るレジェンド町中華のひとつ「奇珍」。

 創業は1918年(大正7年)、その2年前に広東省から日本にやってきた黄遠光氏(3代目現社長・黄国栄氏の祖父)が本牧小港町にて店を構える。その後、戦時統制で外国人の港付近での居住が禁止されたため、1942年、現在の麦田町へ移ってきたという。今年で104年を迎える大老舗である。

 ガラスケースには「CHINESE RESTAURANT」とハイカラ表記。そして、貴重かつ珍しいという意味を2文字重ねた「奇珍」という屋号、正式には「奇珍楼」なのだが、お客さんから親しみを込めて「奇珍」と呼ばれることが多かったため、次第に合わせていったらしい。こういう柔軟な発想も地元に愛される理由のひとつかもしれない。

 ちなみに、以前も紹介したが、現社長の黄国栄氏(3代目)は五反田の名店「亜細亜」の2代目店主とかた焼きそば名門校「横浜山手中華学校」のご学友。美味確定国士無双十三面待ち状態である。

 そう思い耽っている間にも、次から次へとお客さんが店に吸い込まれていく。地元住民はもちろんのこと、わざわざ車を走らせて食べにやってくる人たちも少なくない。混雑を避けるべくピークタイムをはずしたつもりでいたが、そう、奇珍はいつだって盛況だ。この波に乗り遅れないよう店内へ急ぐ。

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 かなり年季を感じさせる店内だが、決してくたびれた印象はなく、あらゆる調度品が生気を放っている。まるで歴史の生き証人たちが静かに呼吸をしているようだ。この感覚は、町中華を評する際にたびたび使われる「レトロ」という言葉では片付けられない、懐かしさを超えた「クラシック=古典」。

 私は今、過去の世紀にタイムスリップしている。

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