日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > 川島明の“顔”を変えたもの

川島明の“顔”を変えたもの ~『ラヴィット!』1周年に寄せて~

若林正恭「今日からオードリーが始まったなと思ったね」

 そんな川島明について、31日、『バチくるオードリー』(フジテレビ系)で若林正恭(オードリー)が次のようなエピソードを語った。

「(千鳥の)ノブさんと5年前ぐらいにご飯たべさせてもらったときに、『川島さん、絶対天下とるよ。ここにいるみんなちょっと仕事減ると思うよ』っていったの」

 川島は少なくとも5年ほど前から、芸人仲間のあいだでは一層の活躍が予想されていたようだ。若林も、4~5年前に池上彰の番組で共演した経験をふりかえりながら、川島の知識の多さや記憶力のよさを指摘する。そして、次のように続ける。

「しかも『ラヴィット!』で毎朝、UFCをやってるわけじゃないですか。ゴリゴリで知能バリバリになる」

 UFCとはUltimate Fighting Championship、アメリカの総合格闘技のことだろう。さまざまな出演者が入り乱れアクシデントも起こる『ラヴィット!』の生放送。そこでMCを毎朝のように経験することで、もともと高かった川島の能力がさらに引きあげられる。そんな意味のことを若林は語っていた。コロナ禍でさまざまな時間が止まるなか、川島はいわば精神と時の部屋で“修行”をしているといえるだろうか。

 一方、そう語るオードリーもまた、少しずつちがうフェーズに入っている印象を受ける。冠番組三部作といえるような『○○オードリー』と名づけられた番組が、先週は立てつづけに放送された。上述の不定期レギュラー放送の『バチくるオードリー』に加え、レギュラー放送の『あちこちオードリー』(テレビ東京系)、そして特番の『じゃないとオードリー』(同前)である。

 なかでも印象的だったのは、30日の『じゃないとオードリー』だ。これはオードリーが他と替えのきかない特別な存在、「やっぱりオードリーじゃないと」といわれる芸人をめざす番組。いわばオードリーにとっての“修行”番組である。

 番組の調査によると、オードリーの弱点は「ボケない春日」と「カオスな状況に弱く社交性のない若林」にある。それを克服するため、2人はいくつかのミッションに挑戦。いずれも、板倉俊之(インパルス)やさらば青春の光からの指示で春日俊彰がボケまくり、そんなカオスな状況を若林がさばいていくチャレンジだ。

 そんな板倉らの指示パートも面白かったが、圧巻だったのは最後の即興アドリブ漫才パートだろう。若林が「覚醒」と表現するような春日の技工を感じるボケが次々と繰り出される。若林はそれを見事にさばいていく。番組中、若林がこう語るシーンもあった。

「ホントに本心で、今日からオードリーが始まったなと思ったね」

 ここ最近、若林の髪型が変わっている。前髪が分けられ、おでこが出た。1年後、画面のうえにはどんな“顔”のオードリーが映っているのだろうか。

飲用てれび(テレビウォッチャー)

関西在住のテレビウォッチャー。

サイト:記事一覧

Twitter:@inyou_te

いんようてれび

最終更新:2022/04/05 08:00
12
ページ上部へ戻る

配給映画

トップページへ
日刊サイゾー|エンタメ・お笑い・ドラマ・社会の最新ニュース
  • facebook
  • twitter
  • feed
特集

【4月開始の春ドラマ】放送日、視聴率・裏事情・忖度なしレビュー!

月9、日曜劇場、木曜劇場…スタート日一覧、最新情報公開中!
写真
インタビュー

『マツコの知らない世界』出演裏話

1月23日放送の『マツコの知らない世界』(T...…
写真
人気連載

『24時間テレビ』強行放送の日テレに反省の色ナシ

「愛は地球を救う」のキャッチフレーズで197...…
写真
イチオシ記事

バナナマン・設楽が語った「売れ方」の話

 ウエストランド・井口浩之ととろサーモン・久保田かずのぶというお笑い界きっての毒舌芸人2人によるトーク番組『耳の穴かっぽじって聞け!』(テレビ朝日...…
写真