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TBS『愛のウップン』群馬、茨城市長や企業が“公開説教”されても出演したがるワケ

文=木村之男

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『好きだけど言わせてランキング 愛のウップン』(TBS系)

 テレビ離れが進んでいるとはいえ、まだまだテレビの影響力は絶大。テレビで集中砲火を浴びれば、企業だろうが政治家だろうがダメージを受けることは免れない。ところが、ユーザーや有権者から募った不満が直接ぶつけられる『好きだけど言わせてランキング 愛のウップン』(TBS系)という番組が登場。いろいろな立場の責任者が“公開説教”を受けた。

「4月30日の放送に登場したのは、群馬県高崎市と茨城県守谷市の市長、さらに富士急ハイランドの執行役員でした。アンケートは実際に市民や富士急ハイランドユーザーに話を聞いたもので、高崎市長には『渋滞がひどい』『市バスでICカードが使えない』、守谷市長には『駅前に何もない』『道がガタガタ』といった要望が上がり、富士急ハイランドには『フリーパスの元が取りにくい』『風でアトラクションがすぐ止まる』といった不満が登場。出演者が思わず汗を拭く場面も見られました」(テレビ情報誌記者)

 公共の電波でイタい所を突かれるために、わざわざテレビに出るとは酔狂な話。だが、番組を見た週刊誌政治記者は、「政治家にとってこんなオイシい番組はない」と語る。

「自治体の長の仕事は住民の不満を汲み取ることですが、問題を解決しても、成果がなかなか伝わらないのが歯がゆいところ。しかし番組内で問題解決に着手することを約束することで“やってる感”をアピール出来ますし、『それは市の管轄ではないことなので……』と、日頃から寄せられているであろう不満について、“できない理由”を説明する場面も見られました。そもそも全国放送の番組に出るだけで名前を大きくアピールできるわけで、選挙を控えた市長は自分からお願いしてでも出たいぐらいでは」(週刊誌政治記者)

 オイシいのは政治家だけでなく、企業も同じだという。広告関係者は言う。

「企業の場合、顧客の不満を汲み取る作業を行うのは当たり前。マーケティングには多大な費用を投じており、それをテレビ局がやってくれるだけでもまずありがたい。上がってくる不満はすでに把握しているものばかりでしょうから、しっかり“理論武装”して臨めば、ボロを出すこともありません。富士急ハイランドの場合、GWを控えた時期にネガティブな情報を晒されるのは確かにリスキーですが、全国放送で大々的に施設を取り上げてもらうメリットの方が大きいと考えたということでしょう」(広告関係者)

 こういった番組が成立した背景には、昨今のテレビ界の流行があるという。

「近年、局を問わず、とにかく多いのが企業ベッタリ番組。商品開発に関与したり、売れ筋の商品をクイズ形式で紹介したり、店舗を訪れて爆買いするような番組だらけですよね。ただ、視聴者もいい加減、そういった“提灯番組”には飽き始めています。その点、ユーザーの不満をぶつける形なら視聴者の共感も得られますし、その上で商品やサービスをしっかり紹介することは可能です。

『愛のウップン』は昨年10月、土曜の昼に1時間番組として放送され、今年3月にはゴールデンタイムに2時間の特番を放送。過去にはバーミヤンやスシローが登場しました。それからわずか1カ月で再びゴールデン特番が実現しており、レギュラー化のにおいがプンプンとします。指摘されたら回復できないウィークポイントがある企業や政治家は出られないわけで、その点も面白みになりそうです」(キー局関係者)

 次の“餌食”は誰になるのか?

木村之男

木村之男

1972年生まれ、東京都出身。大学時代にライターとして活動し始め、出版社~編集プロダクションを経てフリーに。芸能・カルチャー・テレビ・広告業界などに精通する。趣味はテレビに映った場所を探し出して、そこに行くこと。

最終更新:2022/05/09 13:00

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