宮下かな子と観るキネマのスタアたち38

『シニアイヤー』”優等生”などと言われると腹が立つ話

文=宮下かな子(みやした・かなこ)

『シニアイヤー』優等生などと言われると腹が立つ話の画像1
イラスト/宮下かな子

 私の書く文章は優等生みたいだと、この連載の担当編集者HさんとKマネに言われた。腹が立ったが、文の終わりにかけてイイ感じにまとめようとしているのが自分でもよく分かるので、ごもっともな意見だ。う~、悔しい。

〝優等生〟は昔からよく言われる言葉で、言われて一番嬉しくない言葉でもある。仕事上自分の身の上話をする事が多いのだが、つい最近も聞かれるままに〝三姉妹の長女〟〝中学時代はオール5だった〟〝クラシックバレエを10年習っていた〟〝高校は進学校でチア部の部長〟〝大学は女子大〟という私の経歴ワードを出していったら「超優等生じゃないすか」と言われる結果となって、心がモヤッとした。モヤッとするのは、その後の大体の流れが「売れる人ってやっぱり考え方が飛び抜けてるんだよね~」と言われて、なんだか特に大きな波乱もなく生きてきた自分がつまらない人間に思えてくるからだ。家族が仲良しで、やりたかった事を習わせてもらって、大学まで勉強できた環境には感謝しているが、こういったやりとりが本当によくある。勿論穏やかに生きてきて売れている方もいらっしゃるが、それでも何か尖ったような部分を持ち合わせていない自分にコンプレックスを抱くようになった。

 そうは言っても私も色々経験はしてきているので「そこまでつまらない人間じゃないわよ」と思う反面、表向きの場となるとかしこまってしまう自分自身の根っこの部分はよく理解しているので、どうにも完全に否定できない。人前となると、気持ちをはみだすほど突っ走ることができなくなる、心が優等生なのだ。相手の気に触らないか探りながら行動するから、怒られないし仕事でも0点を取ることはない。だけど全力じゃないから満点は取れないし、がむしゃらに行動してミラクルで120点が出る可能性は皆無。毎回可もなく不可もなく……みたいな結果になってしまう。自分の想像を超えるような自分に出会ったことがないんだなぁ私は。そんな臆病な自分が嫌だ。

 〝脱・優等生〟……どうしたら良いものかと思っていた時、Netflix配信の『シニアイヤー』という作品を観た。5月13日から配信されてからずっとランキング首位だった映画だったので気になって鑑賞したのだが、私は正直びっくりした……これが国内1位なの!? と。物語は、20年間昏睡状態だった主人公のステファニーが奇跡的に目を覚まし、高校に戻って憧れだったプロムクイーンを目指すお話。37歳だが精神年齢は17歳の主人公を、レベル・ウィルソンが自然体でコミカルに演じている。しかし、鑑賞前から予測出来るストーリー展開だし、全体的に下ネタが多くて品がなく、日本育ちの私には分からないアメリカギャグの連発。加えてステファニーとライバルの足の引っ張り合いが凄まじくてかなりドロドロ。鑑賞後にも重量感のある作品のほうが好みの私は、物足りなさを感じてしまった。

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