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木村拓哉の新作映画も“予算オーバー”? 

テレ朝ドラマ「木曜ミステリー」終了で老舗・東映京都撮影所の苦境

文=小林真一(こばやし・しんいち)

テレ朝ドラマ「木曜ミステリー」終了で老舗・東映京都撮影所の苦境の画像1
テレビ朝日人気ドラマ枠「木曜ミステリー」23年の歴史に有終の美を飾る『遺留捜査』。7月14日からスタートする(公式サイトより)

 テレビ朝日で伝統的に高視聴率を獲得してきた、木曜20時台のドラマ枠「木曜ミステリー」。沢口靖子の『科捜研の女』、名取裕子の『京都地検の女』、内藤剛志の『警視庁・捜査一課長』など、テレ朝を代表する人気ドラマシリーズが数多く放送されてきた。

 この23年間もの伝統を持つ「木曜ミステリー」枠が、2022年7月クールの『遺留捜査』(主演:上川隆也)をもって終了することが発表され、「木ミス」ファンに衝撃と動揺が走っている。

「テレ朝としては、視聴率王者の日本テレビを猛追しているのですが、好調なのはドラマをはじめ年配者向けの番組ばかりなんです。テレビ局が若者を対象とする“コア視聴率”重視に移行していく中で、今回の『木曜ミステリー』の終了は、視聴者の若返りを図りたい意図があるようです。『木ミス』枠はどの作品も視聴率は好調でしたが、テレ朝の未来を考えて、苦渋の選択で終了を決めたということでしょう」(民放関係者)

 現在、テレ朝は若手社員を積極的に起用した深夜のバラエティ枠「スーパーバラバラ大作戦」を放送中(毎週月~水曜の23:15~24:45)。リアルタイム視聴の習慣がない若年層が、配信サービスTVerで気軽に視聴できるような30分番組を量産するなど、番組の“若返り化”を図っている。

「テレ朝は、サイバーエージェンドと共同出資し、スタッフも送り込んでいる『ABEMA』で好評な番組をいくつか地上波に持ってこようとしています。その一環で、年配者がメインターゲットの『木ミス』が終わったら、その枠をバラエティ番組にするという話もある」(民放関係者)

 伝統ある「木ミス」が終了することになったことには時代の潮流を感じるが、テレビ関係者の間では、こんな不穏な話もあるようだ。

「東映京都撮影所の経営がヤバくなるのではないかと言われているんです。『木ミス』は1999年にスタートし、それまで同時間帯で時代劇を制作していた東映京都撮影所が、そのまま制作を担当。『京都地検の女』をはじめ、基本的に京都を舞台にした作品が多く、東映がしっかりと関わってきました。時代劇がすっかり少なくなった現在、テレ朝系の撮影が大きな仕事となっていたと思いますが……」(テレビ朝日関係者)

 東映京都撮影所は70年以上の歴史を持つ老舗だが、テレビ業界以上に新型コロナの影響を受けていたことでも知られている。

「東映京都撮影所では『東映太秦映画村』を併設して経営していますが、海外からの観光客の売上も経営に大きく貢献してきた。しかし、コロナでインバウンド客は大打撃を受け、修学旅行などの国内旅行で訪れる人も減ってしまった。映画村の観光客を見込んで近辺で飲食店などを経営していたお店は、店じまいするところも増えているようです」(スポーツ紙記者)

 敷地面積2万坪以上といわれる東映京都撮影所は、テレビ局としてはコストがかかりすぎるという問題もあった。

「受信料問題のあるNHKも含め、テレビ局はどこも経費削減に励んでいる。在京キー局が京都撮影所を使う場合、演者やスタッフの移動費から宿泊費までコストがかさみがちなので、予算の関係で今後はどんどん使いづらくなってしまうと思います。最近は映画や地上波ドラマだけでなく配信作品の撮影もあるので、決して京都撮影所の灯火が消えたわけではないでしょうが、今後は心配ですね」(民放関係者)

 東映は、70周年を記念した新作映画『THE LEGEND & BUTTERFLY』(2023年1月27日公開)を発表。主演・織田信長を木村拓哉、濃姫を綾瀬はるかが演じ、『るろうに剣心』シリーズの大友啓史氏が監督という豪華布陣だ。

「2021年9月にクランクインし、京都撮影所をベースに撮影した今作ですが、まだ公開時期も未定だった今春、スポーツ紙で早くも制作費がかさみんで予算をオーバーしていると報じられていました。キムタクが東映作品に出るのは今回が初めて、しかも東映の70周年記念という重要な作品なので、絶対にコケられないというプレッシャーもあるのでしょう。
 また、一向に進まない撮影のせいで、エキストラや時代劇に強い俳優を集めるのに苦労していたという話も。京都撮影所でこれまで仕事をしていた俳優やエキストラがコロナの影響などで廃業してしまっていることも、予算が膨らんだ原因のひとつだと聞いています」(民放関係者)

 新型コロナはさまざまな人達に負の影響を与えたが、東映京都撮影所もそのひとつ。「木曜ミステリー」と共に、日本が誇る伝統の撮影所が消滅してしまわないことを願う。

小林真一(こばやし・しんいち)

小林真一(こばやし・しんいち)

出版社、IT企業、テレビ局勤務を経て、フリーライターに。過去の仕事から、ジャニーズやアイドルの裏側に精通している。

最終更新:2022/06/23 20:00

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