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森七菜、主演作が消滅危機? 「舞妓の労働環境」が社会問題化か

文=宇原翼(うはら・つばさ)

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森七菜

 是枝裕和監督の最新作『ベイビー・ブローカー』が6月24日に公開され、土日2日間で動員8万6000人、興収1億2200万円記録して6月25日~27日の観客動員数ランキング(興行通信社)で初登場3位を記録した。

 『ベイビー・ブローカー』は第75回カンヌ国際映画祭で最優秀男優賞(ソン・ガンホ)とエキュメニカル審査員賞の2冠に輝くなど話題だが、是枝監督初となるNetflixシリーズには不穏な影が差し込んでいる。

 今年1月、「週刊少年サンデー」(小学館)にて連載中のマンガ『舞妓さんちのまかないさん』が、全9話のドラマシリーズとして森七菜と出口夏希のW主演で実写化されることが発表された。企画は『告白』『モテキ』『君の名は。』『怒り』などで知られる川村元気で、総合演出、監督、脚本を是枝監督が務める。京都の花街を舞台にした作品で、出口が“百年にひとりの逸材”と期待される舞妓役、森は舞妓たちが共同生活を営む屋形の“まかないさん”を演じるという。ほかにも松坂慶子、常盤貴子、松岡茉優、橋本愛、蒔田彩珠ら豪華キャストを揃えており、2022年にNetflixで配信予定だというが……。

「是枝監督は『何度か祇園に足を運びながら、屋形で暮らす人々が、非血縁の共同体であることと、街全体が内線電話で繋がっているひとつの有機体であるということにまず驚きました』とし、『もしかするとコロナ以降の私たちが模索するべき新しい生き方のヒントになるかも知れない』と意気込みを見せている。しかし、その舞妓の労働環境の問題が今、取り沙汰されており、そこに切り込むことなく、ただ美化するような作品はいかがなものかという空気が強まっています」(芸能記者)

 事の発端は、「元・舞妓」を名乗る女性が6月26日に発信したTwitterでの“告発”だ。「この世から抹消されるかもしれんけど、これが舞妓の実態」として綴られた一連のツイートには、16歳当時、「浴びるほど」の飲酒や、客との「お風呂入りという名の混浴」を強要されたとしたほか、「私は5000万円で処女を売られそうになった」といった“実体験”を明かし、舞妓をしていた当時の写真を添付するとともに「これが本当に伝統文化なのか今一度かんがえていただきたい」と問いかけている。

 このツイートは7月8日時点で13万以上もリツイートされるなど大きな反響を呼び、後藤茂之厚生労働大臣が6月28日の記者会見で「芸妓や舞妓の方々が適切な環境のもとで、芸妓や舞妓としてご活動いただくことが重要であると考えております」と言及するにまで至っている。

 さらに6月30日には「文春オンライン」(文藝春秋)による“追撃”も。

「発端となったツイートについては、発信者の経歴につじつまが合わない部分があるという指摘も出ており、信憑性も疑われていたが、『文春』は他の元舞妓や、花街に通い続けている男性らに取材。未成年飲酒は当たり前の状態であることや、『一部の町、一部の置屋』の話であるとしながらも『性被害、人権侵害があったのは確か』との証言を得ている。さらに、『文春』に証言した元舞妓は、売春行為といえる“秘密の遊び”もあったと話している。映画界の性加害問題やパワハラが取り沙汰される中で、こうした舞妓の労働環境に目を瞑り、美化するような作品に対して批判の声が高まってきているのも当然でしょう」(同上)

 とはいえNetflixは、アダルトビデオ業界を描いた『全裸監督』(2019年)で、実在の女性である黒木香を準主役的立ち位置で実名のまま登場させたことについて本人の合意を得ているかとの質問に回答しないまま、あくまで原作であるノンフィクション本『全裸監督 村西とおる伝』を実写化したものだというスタンスを貫き、2021年にはシーズン2も配信した。今回もあくまで、“マンガの実写化”という形で落ち着きそうだが……。

「件のツイートの発信者のところには取材依頼が殺到しているのに加え、これを機に声を上げ始めた元舞妓や花街関係者も少なくない。今のところ“舞妓は労働者ではない”といった行政判断でさまざまな問題が棚上げにされているようだが、今後、さらなる告発が続き、国外からも女性の人権問題として注視されるような社会問題となる可能性もある。なにより、限られた店であろうと今でも性的搾取が行われていることが事実であれば、さすがにNetflixも強行突破は難しいのでは」(同上)

 主演の森七菜は、一時は勢いがあったものの、移籍騒動後は露出を減らしている。今年1月期には、事務所の先輩である成田凌主演の『逃亡医F』(日本テレビ系)にヒロイン役で出演したが、ドラマはいまひとつ振るわなかった。一部では日本テレビで森主演の学園ドラマが予定されていたが、保留状態にあるという。今年5月に公開された神尾楓珠主演の映画『20歳のソウル』も当初は森がヒロイン役だったが、移籍騒動で仕事を失ったとも囁かれている。

 そんな森にとって、世界的に知られる是枝監督の新作で主演を務めることは大きな前進となりそうだが、はたして実写版『舞妓さんちのまかないさん』は無事に配信されるだろうか……。

宇原翼(うはら・つばさ)

宇原翼(うはら・つばさ)

雑誌、ウェブメディアの編集を経て、現在はエンタメ系ライター。

最終更新:2022/07/10 06:00

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