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【日刊サイゾー】関西バラエティ番組事件簿

『M-1』新審査員は誰に?『ジョブチューン』騒動で露呈した審査基準の曖昧さから学ぶ事

文=田辺ユウキ(たなべ・ゆうき)

『M-1』新審査員は誰に?『ジョブチューン』騒動で露呈した審査基準の曖昧さから学ぶ事の画像1
TBS『ジョブチューン アノ職業のヒミツぶっちゃけます!』公式サイトより

 全国で人気のタレントを多数輩出し、またローカル番組らしい味わいがクセになる、関西制作のテレビ番組に注目する連載「関西バラエティ番組事件簿」。

 今回取り上げるのは、ABCテレビが主催・制作し、いよいよ佳境に入ってきた『M-1グランプリ2022』の審査員の話題と、それに絡めて11月26日に全国放送された『ジョブチューン アノ職業のヒミツぶっちゃけます!』(TBS系)について記述したい。

『M-1』審査員の重責、そのジャッジが芸人の運命を左右する

 12月18日に開催される、『M-1グランプリ2022』の決勝戦。ファイナリストが誰になるのかはもちろんのこと、もうひとつの興味が審査員の人選である。

 昨年まで審査員をつとめていた、上沼恵美子、オール巨人(オール阪神・巨人)がその座を辞退すると報道されており、松本人志(ダウンタウン)が9月10日の『FNSラフ&ミュージック』(フジテレビ系)の生放送中に共演者・太田光(爆笑問題)へ公開オファーをするなど、審査員探しに奔走している様子がうかがえた。

 戦前から、後任として太田光のほか、海原ともこ(海原やすよともこ)、粗品(霜降り明星)らの名前が挙がっているが、確定情報は流れてこない。決勝当日のサプライズになるのだろうか。『M-1』の審査員は、ジャッジひとつで芸人の運命を変える可能性が大きく、ファイナリストの今後の道を左右する審査員のプレッシャーも計り知れない。さらに近年は審査員がつける点数、コメントに対する批評もなされている。注目度が非常に高いポジションだ。

 筆者は、『M-1グランプリ 2005』で決勝進出し4位となった品川庄司・品川祐にインタビューした際、「審査員に興味はあるか」と質問したところ、「もしオファーがあったとしても、絶対に嫌です! チャンピオンになっていたら考え方は違ったかもしれないですけど」(出典:https://spice.eplus.jp/articles/308620)ときっぱり拒否。『M-1』の審査員は、決勝に進出した芸人たち、視聴者ら、誰もが認める実績と格が必要なのだろう。

『ジョブチューン』でパンケーキ事件が勃発

『M-1』の新審査員が明らかにされていないなか、「審査」のあり方についてあらためて問いかけるような出来事があった。11月26日放送『ジョブチューン』(TBS系)の内容だ。同回では、大手レストランチェーンのロイヤルホストが、自慢の料理を一流料理人たちに試食してもらい、審査を受けてそのメニューの合否判定をもらうものだった。

 ただ、その審査が大きな物議を醸した。低価格でフレンチが楽しめることが売りであるロイヤルホスト。しかし、審査員たちからは辛口判定が次々と飛び出した。特に話題になったのが、創業以来の伝統メニューであるパンケーキをめぐる審査員たちの講評だ。

 ロイヤルホストのパンケーキは495円という低価格でおいしく食べられるとあって、幅広い層から人気の商品。同店の企画開発者や料理人たちは、味わいだけではなく、焼き方、焼き色も約50年にわたって受け継がれてきたものであると強調した。

 ただ、審査員である一流料理人たちはパンケーキに激しく噛みついた。審査講評のなかで違和感があったのは「提供額を値上げして、もっとこだわったパンケーキを作るべき」いうコメントである。

 ロイヤルホストは、前提として「お得な値段でフレンチが食べられること」が紹介されていた。軸足がそこにあることを考えるとそのコメントは本末転倒であり、料理人としてロイヤルホストのユーザーが求めているものに向き合えていないと考えざるを得ない。パンケーキが3枚重ねで提供されている点についても、別の審査員は「1枚にした方が良い」と指摘。約50年間、お客に親しまれてきた提供スタイルに対するこの意見も同じく、改善点としては具体性に欠けるように思えた。

 また審査員は「最近のフライパンは機能が進化しているため、焼き色なども家庭で再現できる」と講評。ただ、果たして激安スーパーで販売されているフライパンでも、ロイヤルホストのパンケーキは再現可能なのだろうか。レシピを見ずにそれを作ることはできるのだろうか。「家でも同じようなものが作れる」ではなく、ユーザーにとって大切なのは、普段の手間暇を省いてそれが食べられるかどうかでもある。少なくとも「家でも作れるかどうか」は審査として適切とは言えず、家では手が出せない高級な食材や機材をつかって調理する一流料理人としての目線でしかなかった。

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