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北海道での驚異的な野球人気なぜ? WBCイタリア戦で平均視聴率56.9%

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ラーズ・ヌートバー(写真/Getty Imagesより)

 第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の高視聴率に注目が集まっている。テレビ朝日系列では5試合連続40%超え。大谷ら投手陣の気迫のこもった継投や、岡本の3ランホームランなどが光った16日の準々決勝・日本×イタリア戦は、因縁の一戦・韓国戦の44.4%を上回り48%(関東地方)を記録したとされる。全国推計視聴人数に関しては6258万人にのぼったとの報道もある。

 なお今回のWBCは全国的に高い視聴率を誇っているが、北海道でも異例の数字をマークしている。北海道テレビ(HTB)が中継したイタリア戦の平均世帯視聴率は、脅威の56.9%(最高世帯視聴率61.5%)。翌日の同社ニュース番組においては、過去最高レベルの視聴率に喜ぶアナウンサーたちの満面の笑顔がとても印象的だった。地元紙記者は言う。

「今回のWBCでは、チームを率いる栗山英樹監督をはじめ、ダルビッシュ有、大谷翔平、近藤健介、伊藤大海、万波中正など北海道日本ハムファイターズ出身・現役の選手たちが数多く活躍しています。また代走で出場した周東佑京選手は、北海道網走市にある東京農業大学北海道オホーツクキャンパス出身。地元にゆかりのある選手が多数参加しているということで、道民も自然と応援に力が入っているのだと推測されます」

 なお北海道・北広島には、3月30日に日本ハムファイターズの新球場「エスコンフィールドHOKKAIDO)」と周辺エリア「HOKKAIDO BALLPARK F VILLAGE」がオープン予定だ。関西大学・宮本勝浩名誉教授らの試算によれば、日ハム新球場の経済効果は初年度で約1635億円、今後10年間で約6788億円が見込まれている。スポーツコンテンツによる道内経済の活性化という文脈からも、北海道民の野球に対する興味関心は最高潮といったところだ。

「同じスポーツの祭典である札幌五輪の誘致に関しては、東京五輪の醜聞の影響で道民の賛否が割れている状況。道内スポーツファンからすると野球の話題は手放しで喜べるイシューとなっており、その熱狂と冷ややかさのコントラストがとても印象的に感じます」(前出・地元紙記者)

 ちなみ野球熱の高まりを受けて道民から次のような声も挙がっている。

「今回のWBC期間中は、試合時間になると放送されている番組のほとんどが野球中継になる。普段はグルメ番組やレジャー番組が多くて、さらに野球ばかりとなると、興味がない私は見る番組がいよいよなくなってしまいます」(女性・30代・主婦)

「私はずっと日ハムのファンクラブに入っていましたが、WBCや新球場の影響で今後に不安も……。というのもファンクラブの加入人数が一気に増えたのに、新球場の入場可能人数はこれまでより減ると聞いているからです。気軽に見に行けなくなると考えると少し寂しいですね」(男性・50代・会社員)

「北海道の人は熱しやすく冷めやすい。野球が本当に好きというよりも、話題になっているからとりあえず見るという人のほうが多いと思います。野球コンテンツや周辺の開発が北海道経済にとって一過性の“ドーピング”のようにならないことを祈るばかりです」(男性・40代・自営業)

 最高潮を迎える北海道の野球熱。その行く末はいかに。

 

 

黒崎さとし(編集者・ライター)

1983年、茨城県生まれ。ライター・編集者。普段は某エンタメ企業に勤務してます。

Twitter:@kurosakisatoshi

くろさきさとし

最終更新:2023/03/21 08:00
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