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間宮祥太朗登場!『ペンディングトレイン』いよいよ2023年に帰る方法が見つかる?

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ドラマ公式Twitterより

 山田裕貴主演のTBS系金曜ドラマ『ペンディングトレイン―8時23分、明日 君と』。2023年の春、秋葉原行きのつくばエクスプレスの5号車と6号車が突如両ごと荒廃した世界にワープし、乗客たちが極限下を懸命に生きる姿を描くヒューマンエンターテインメントドラマとなる本作。5月26日放送の第6話では、5号車と6号車の対立が描かれ、サバイバル生活もいよいよ限界というところで、ムードメーカー的な存在だった米澤(藤原丈一郎/なにわ男子)の心の叫びと、紗枝(上白石萌歌)の“覚醒”が印象的な回となった。

 直哉(山田裕貴)ら5号車の面々は、第5話でついに6号車の人たちと対面。6号車のリーダー的存在である山本(萩原聖人)から、今いるのは2060年の未来で、隕石の落下により災害が起こり、荒廃した世界になってしまったと知らされた。山本の声かけもあり、5号車と6号車は協力体制を組むことになりそうだったが、その矢先、玲奈(古川琴音)と紗枝は森の中で金髪の死体が埋められているのを発見。そこに矢島(鈴之助)ら6号車のチンピラ3人組に襲われ、玲奈は紗枝を置いて逃げ延び、「向こうの奴らが襲ってきた!」と報告し、直哉と優斗(赤楚衛二)は慌てて紗枝を探しに行く――というところで第5話は終わっていた。

 紗枝は懸命に森の中を逃げ回り、山本が以前に発見した船の中に隠れる。紗枝を探す直哉と優斗は、6号車内で血痕を見つけ、山本への不信感を高める。問い詰めると、この世界に着いてすぐに車内で男がナイフを持って錯乱し、制止しようとして刺してしまったのだった。この件をきっかけに山本は6号車のリーダーとなったのだった。

 直哉らの要請を受け、山本たち6号車の面々も紗枝を探し出す。状況を知らない紗枝は船の奥に隠れるが、そこで思わぬものを見てしまう。山本は以前、船の無線が奇跡的に通じたことがあり、そのおかげでこの場所が2060年であることなどを知ったと説明していた。だが、無線機のコードは切れていた。そして、それでも無線で通信をするフリをする山本。山本は6号車の人間たちも騙していた。情報自体は船員が遺したメモにあったもので嘘ではなかったが、自分が重要な情報を握っているという“武器”を持っていたかったのだ。そして情報を制することで、山本なりに6号車の治安を保っているらしかったが、それは「支配」だった。本当のことを話すべきという紗枝の言葉に山本は耳を貸さず、紗枝を船の中に監禁する。

 5号車から離れて森に一人で暮らす田中(杉本哲太)の言葉にそそのかされ、6号車のチンピラ3人組は5号車の車両内にあるボストンバッグを強奪しようと近づく。しかし森の中の罠にひっかかり、5号車の乗客たちに気づかれてしまうことに。5号車の乗客たちは、以前に加藤(井之脇海)が6号車の加古川(西垣匠)に敵と誤解されて刺され、そして今度は紗枝が拉致された可能性が浮上、しかも過去に1人殺していると知り、6号車への疑念が深まりに深まっていたところだった。ついに理性よりも恐怖の本能が勝ち、5号車の乗客たちは3人組を撃退しようと石を投げ始めたことをきっかけに、5号車と6号車の乗客たちによる乱戦へと発展してしまう。

 駆け付けた直哉は、人と人が殴り合い、あちこちで悲鳴が上がる光景に愕然。まさに「戦争」だった。争いごとが苦手な米澤は、互いに傷つけ合う姿を見かね、スケッチブックを持って車両の上に立ち、「なあ! もうやめよう! やめようや!」と叫ぶ。自ら描いたイラストを破りながら、何度も「なあ!」と呼びかけ続け、「ここ、未来やろが! 未来がこんなんでええん!? こんな何もないところで、人がこんなんでええん!? もう戦うん、やめよう! 滅びて正解やったって言われんように……せめて人がまっとうな姿見せようや!」と涙ながらに訴える。叫び続けた米澤の声は争いを止め、乗客たちは我に返る。

 その隙を突いて矢島はボストンバッグを強奪。ふたたび争いが戻るかと思われたが、そこに自力で脱出した紗枝、そして事態を遅れて知った山本が現れる。それまで性善説的なお人よしだった紗枝だが、山本の姿を見て「もう黙って受け入れたりしない」と意を決し、6号車の乗客の前で山本の嘘を暴く。失望と絶望が広がるなか、山本は「そう思えたほうが希望があっていいじゃないですか。『帰る』『戻れる』って言ってあげたほうがみんな喜ぶ。それだけですよ」と悪びれない。IT企業社長の山本は会社が倒産の危機にあるタイミングで2060年にやってきたため、そもそも元の世界に戻るつもりはなかった。この世界で自分がリーダーとなり、「王国」をつくりあげようとしていたのだ。

 直哉は「王国? これで?……だっせぇ」と一蹴し、「結局、自分が王様になりたいだけ」と喝破する。その直哉に、山本は「じゃあ、あなたは何なんですか? 『帰るなんて無理』『未来を変えるなんて笑える』 ただ逃げてるだけの一番ダメな奴! 一番……弱い奴」と言い返したあと、「でも、俺の負けか」とつぶやいてメモ帳を優斗に渡し、去っていった。

米澤の心の叫び、紗枝の覚醒、そして…間宮祥太朗演じる蓮見が登場

 嘘、支配、争い……第6話はさまざまな要素が入り混じっていた。恋の三角関係にもわずかな動きが。紗枝の行方不明という事態に心が揺さぶられていた直哉は最後、迷惑をかけたと謝罪する紗枝の靴ひもを結んでやり、「よく頑張った」と優しく声をかける。やっと緊張の息が切れた紗枝は、直哉が去ったその場で泣き崩れる。その様子を見て優斗は「すごいよな、畑野さんは。たった一人で逃げ出して、立ち向かって。強いよな」と感心するが、直哉はため息をつき、「わかってないなぁ……。なんであいつが頑張れてるか。お前だよ。気づいてやれよ」と伝え、優斗ははっとした顔を見せる。3人の関係はこれからどうなるのだろうか。

 お人よしの紗枝が山本を告発するという“覚醒”も印象的だったが、第6話のMVPは米澤だろう。疑心暗鬼からとうとう全面衝突した5号車と6号車の乗客。そのなかでただひとり米澤が争いを止めようと声を上げるシーンは、些細なことから誹謗中傷が飛び交うSNS社会への訴えでもあるようにも感じた。自分には特別な才能もなく、喧嘩もしたことがない、この電車にいて自分に何ができるのかと自問自答している米澤。明るくふるまう裏で人知れず苦悩する姿に、感情移入した視聴者も多かったことだろう。しかし、勇気をもって戦いを止めようと叫んだ米澤が、最悪の事態を回避するきっかけをつくった。そして争いが終わった後に友人の加藤がかけた「米ちゃん。最高にかっこよかったよ」という言葉は、米澤にとっても最高の称賛だったに違いない。

 争いはとりあえず収まったものの、両者が衝突した事実は消えない。いよいよサバイバル生活も限界となりそうだが、ようやく抜け出せる気配が出てきた。

 以前から空に浮かぶオーロラや発光する石が登場していたが、第6話でも車両以外に住むことができそうな場所を探していた佳代子(松雪泰子)がオーロラや石に気づく。2023年でも、加藤が通う大学の物理学の教授・蓮見(間宮祥太朗)が電車の車両が忽然と姿を消すという謎に迫りつつあった。次回予告では、「タイムワープは可能」「ワームホールが見つかれば帰れる可能性が」「つながった、元の世界に」というセリフもあり、いよいよ元の世界に変えるという可能性が乗客の目の前に現れるようだ。今夜放送の第7話、終盤に向けての怒涛の展開を楽しみにしたい。

■番組情報
金曜ドラマ『ペンディングトレイン―8時23分、明日 君と
TBS系毎週金曜22時~
出演:山田裕貴、赤楚衛二、上白石萌歌、井之脇海、古川琴音、藤原丈一郎(なにわ男子)、日向亘、片岡凜、池田優斗、宮崎秋人、大西礼芳、村田秀亮(とろサーモン)、金澤美穂、志田彩良、白石隼也、濱津隆之、坪倉由幸(我が家)、山口紗弥加、前田公輝、杉本哲太、松雪泰子 ほか
脚本:金子ありさ
音楽:大間々昂
主題歌:Official髭男dism「TATTOO」(ポニーキャニオン/IRORI Records)
プロデューサー:宮﨑真佐子、丸山いづみ
演出:田中健太、岡本伸吾、加藤尚樹、井村太一、濱野大輝
製作:TBSスパークル、TBS
公式サイト:tbs.co.jp/p_train823_tbs

東海林かな(ドラマライター)

福岡生まれ、福岡育ちのライター。純文学小説から少年マンガまで、とにかく二次元の物語が好き。趣味は、休日にドラマを一気見して原作と実写化を比べること。感情移入がひどく、ドラマ鑑賞中は登場人物以上に怒ったり泣いたりする。

しょうじかな

最終更新:2023/06/02 12:00
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