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ついにアディダスが日本代表10番を手放した? 堂安律がエースナンバーの理由

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堂安律 JFA 公式サイトより

 6月15日に行われたキリンチャレンジカップ2023の対エルサルバドル戦で6-0の勝利を収めたサッカー日本代表だが、それに先立つ同13日には6月シリーズの代表戦2試合に臨む選手たちの背番号が発表された。

 3月シリーズではカタールW杯組が引き続き同じ番号を着けていたが、MF三笘薫(ブライトン=イングランド)が9番から7番、MF久保建英(ソシエダ=スペイン)が11番から20番、MF鎌田大地(フランクフルト=ドイツ)が15番から8番、FW上田綺世(セルクル・ブルージュ=ベルギー)が20番から9番に変わるなど、番号の変更が相次いだ。

 そして、サポーターとしては最も気になるエースナンバーの10番は、MF堂安律(フライブルク=ドイツ)が背負うことになった。

「カタールW杯まではMF南野拓実(モナコ=フランス)が着けていた背番号10でしたが、残念ながらクラブで不振の南野は今後、代表に招集されない公算が大きいため、誰がエースナンバーを背負うのか注目を集めていました。堂安はかねてから10番を希望しており、今回それが叶った格好です。東京五輪でも10番でしたしね」(サッカーライター)

 だが、ちょっと待ってほしい。日本代表の背番号10といえば、代表のオフィシャルサプライヤーであるアディダスとスポンサー契約を結ぶ選手が着けることが通例だったはず。

 堂安のスポンサーはアディダスではなくプーマ。かつてMF本田圭佑(無所属)が10番を希望するも、彼のスポンサーがミズノだったため、エースナンバーは、アディダスと契約するMF香川真司(セレッソ大阪)に渡った経緯があったではないか。

「W杯で南野が全く振るわなかったこともあり、アディダスとしてもスポンサー契約する選手を背番号10にゴリ押しするのはイメージダウンにつながると懸念したのかもしれません。企業としてPR効果を考えるならば、本番とも言えるアジア杯やW杯で契約選手にエースナンバーを背負ってもらえればいいわけで、それ以外の代表戦ではアディダスもさほど背番号にはこだわらないのでは。アディダスにとって、堂安の10番はあくまでも“暫定”なんだと思いますよ」(同)

 サッカーにおいて背番号10は特別なエースナンバーだ。

“キング”ペレ(ブラジル)やディエゴ・マラドーナ(アルゼンチン)といったレジェンドは言うに及ばず、ミッシェル・プラティニ(フランス)やジーコ(ブラジル)、ロベルト・バッジョ(イタリア)、ロナウジーニョ(ブラジル)ら、世界的な名手がクラブと代表でエースの重責とともに10番を背負ってきた。

 そして、現在の代表的な背番号10といえばFWリオネル・メッシ(アルゼンチン、インテル・マイアミ=アメリカ)であり、FWネイマール(ブラジル、パリ・サンジェルマン=フランス)だろう。

「ただ、最近は選手も10番にはそれほどこだわらない傾向にあります。大物選手の移籍が頻繁になっているため、行く先々のクラブで希望の背番号を着けられるとは限らないからです。あのジネディーヌ・ジダン(フランス)ですら代表ではともかく、クラブでは10番を着けていませんでしたからね。

 また、バルセロナ(スペイン)とアルゼンチン代表で“不動の10番”として君臨したメッシにしても、2021年に移籍したパリ・サンジェルマンでは先に在籍するネイマールが10番を着けていたため、背番号30を背負わざるを得ませんでした」(同)

 一方、日本代表における背番号10はある種、“不吉な番号”とも言える。過去のW杯を振り返っても10番を背負った選手がエースに相応しい活躍をしたとは、お世辞にも言い難いのだ。

 直近のカタールW杯では、南野はエースと目されながら出場時間はごくわずかで、ベスト16ではPKを失敗するなど散々な結果に終わった。さらに、現時点で日本サッカー史上ヨーロッパでもっとも成功した選手と言える香川も、エースとして18年ロシア大会、14年ブラジル大会に出場したが、その実績と名声に見合った活躍はできなかった。

 そして、“悲劇の10番”とも言えるのが、歴代日本人選手の中でも背番号10がもっとも似合う男、中村俊輔だ。

「彼は06年ドイツ大会、10年南アフリカ大会にエースナンバーを着けて臨みましたが、いずれも不調に終わりました。ドイツ大会では中田英寿や小野伸二、稲本潤一らと“黄金の中盤”を形成し、エースとして攻撃のタクトを振るうことを期待されましたが、大会中に体調を崩して全く輝けませんでした。

 日本代表も2敗1分けで予選リーグ敗退の憂き目に遭っています。前大会の雪辱を果たすべく臨んだ南ア大会では、本番直前の戦術変更によってそれまでの絶対的エースの座からいきなりサブに降格され、出場時間もたったの26分でした。この大会の日本はベスト16進出と好成績を残しただけに、代表における俊輔の時代が終わったことを痛感させられました」(同)

 わが国にとってエポックメイキングなW杯と言えるのが、98年のフランス大会と02年の日韓大会だ。日本が初めてW杯に出場したフランス大会では名波浩が10番を着けたが、日本が3戦全敗だったこともあり、好パフォーマンスは見せられなかった。

 一方、日韓大会は地元開催だっただけに10番を背負ったエースの活躍が期待されたが、スター選手が突出することを何よりも嫌った当時の代表監督、フィリップ・トルシエが背番号10を与えたのは、この大会で出場機会がなかった中山雅史。彼はプレーよりも、控えの立場からベテランとして若いチームを支える“メンター的立場”を期待されてのサプライズ選出だった。

 このように日本代表の背番号10は、これまでW杯でめざましい活躍をしたことが一度もない。堂安が果たしてこの不吉なジンクスを吹き飛ばすことができるのか?

マキタカフミ(ライター)

大分県出身。大学卒業後、金融専門紙記者や経済誌編集者を経てフリーライターに。「週刊SPA!」(扶桑社)、「実話ナックルズ」(大洋図書)、「一個人」(KKベストセラーズ)などに執筆。その分野は経済からエンタメ、グルメまで多岐にわたる。 著書に『神奈川あるある ご当地あるある』(TOブックス)など。

まきたかふみ

最終更新:2023/06/20 13:00
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