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日大薬物汚染、林真理子理事長は単なるお飾りだったのか?ほかスクープ7本

日大薬物汚染、林真理子理事長は単なるお飾りだったのか?ほかスクープ7本の画像1
林真理子理事長 日本大学 公式サイトより

今週の注目記事・1「マイナンバー敗戦」(『週刊現代』8/26・9/2日号)

同・2「麻生『電撃引退』で岸田死す」(『週刊ポスト』9/1日号)

同・3「OB証言 日大アメフト部薬物汚染実態『9年前から屋上で…発端は外国人選手』」(『FLASH』8/22・29日号)

同・4「広島とパールハーバーが姉妹公園協定 原爆の正当化認めたことに」(『AERA』8/28日号)

同・5「ジャンポケ斉藤慎二『浮気発覚』美人キャバ嬢と過ごした熱い夜」(『FRIDAY』9/1日号)

同・6「現地取材 ウクライナと共に戦う日本人義勇兵のリアル」(『週刊プレイボーイ』9/4日号)

同・7「麻布台ヒルズ最上階200億円誰が買ったのか」(『週刊ポスト』9/1日号)

同・8「幸せに生きるコツ」(『週刊現代』8/26・9/2日号)

【巻末付録】現代とポスト、SEXYグラビアの勝者はどっちだ!

 

 今週は文春と新潮がお休み。そこで、今週は順位なしで紹介していく。まずは、編集長がわずか2カ月弱で代わって、新編集長に就任した伊東の一冊目。前編集長から引き継いだ表紙は赤に白抜きで、読みやすい。現代というタイトル文字の上に引きのあるグラビアのタイトルを大きめに入れるのは、たしか私のころから始めたと思う。

 だが今は、駅のキオスクに立てて重ねて並べるということはほとんどないだろう。コンビニは立てて並べているところが少しはあるが、昔のようにぎっしり詰まっているということはないのだから、レイアウト上もすっきりするから、なくしてもいいのではないか。

 とまあ、小姑のようなことをいってしまったが、64年の一応歴史ある週刊現代をどう立て直すのか、注目していきたい。

 

 「幸せになりたい」と思うことは人間の権利である。私が今、不幸のどん底なのは、不当に権利を侵害されているのである。そんなことをブツブツつぶやいても決して幸せになれることはない。そんなことは分かっちゃいるのだが、「幸せ」という文字を見つけると手に取ってみたくなるのだ。

 なんでも、ハーバード大学医学大学院・精神医学教授のロバート・ウォールディンガーが、幸せのカギを握るのは何かが明らかになってきていると話す。彼らは、1300人超の三世代にわたる被験者たちの、幸福度、健康状態など膨大な項目について調査を行って、導き出した最新の「幸福の法則」は評判を呼び、共著『グッド・ライフ 幸せになるのに、遅すぎることはない』(辰巳出版)は売れ行きがいいという。

 さて、彼らが導き出したカギは何だったのか。

「それは人間関係です」

 ここで、ドテッとひっくり返ってはだめだ。何しろ、80年以上をかけて、かのハーバード大が研究してきた成果なのだから。「人生の終盤にたどりついて、幸福に最も重要だったのは、カネや名誉ではなかった」というのである。

 人間関係の中でも、パートナーと過ごす時間が長いほど幸せ度が高いそうだ。要は、性格や遺伝など、あらかじめ決定づけられている部分を「幸福の設定値」というそうだが、研究によって、それは人間の幸せの半分弱にすぎないというのだ。

 ってことは、半分以上は自分の意志で動かすことができるということらしい。 パートナーっていうのはカミさんのことだろうな。いまさらカミさんに、「幸せをください」といっても、「ど~じょ」といってくれるわけもない。

 幸せを探しに、山のあなたの空遠く、旅に出てみるか。男友達はいらないから、40そこそこの女友達がほしいね。2人でゆっくりと温泉でも行ってシッポリなんざあ、幸せの極みだがな。こういう夢を見ている間は「幸福度満点」なんだが、現実が厳しすぎて……。

 

 お次は、カネが余ってしょうがないという人間たちのお話。東京の六本木と虎ノ門に挟まれたところに、東京タワーと同じ高さ、330メートルの日本一高い「麻布ヒルズ」が今年11月にオープンするという。

 この最上階、64階に1フロアーに3戸だけ作られたペントハウスがあり、もっとも広い部屋は200億円で、すでに売約済みだそうである。専用エレベーターがあり、ラウンジやプライベートダイニング、25メートルのプールにスパもあるという。

 一体こんなものをどこの誰が買ったのか? 実名が出るはずもないが、ここを購入したという70代の実業家は、「今は広尾の高級マンションに住んでいて、最近虎ノ門ヒルズステーションタワーの部屋を20億円で購入しました。麻布台ヒルズは、森ビルからカタログが送られてきて、病院が入っていることと、場所的にも資産価値があることに魅力を感じて内覧もせずに決めた。(中略)購入価格は森ビルに口止めされているので言えません。とにかく日本一高額で、六本木ヒルズよりも高い日本一の高層ビルに住めるということだけで買う価値があると思っています」

 自分で「高級マンション」なんていうかね? 私は高所恐怖症で閉所恐怖症だから、64階と聞いただけで震えがくる。馬鹿と煙ではないが、そんなに高いところに住みたいのかね。買う前に映画『タワーリング・インフェルノ』でも上映してやればいいのに。庶民は、ガソリンが上がった、豆腐の値段が上がったと、5円10円のことで騒いでいるのに、200億円か、不公平なもんだぜ、この世の中はヨ。

 

 ところで、ウクライナ戦争が始まって、日本でも70人くらいは志願したそうだが、日本政府から退避勧告などが出たため、相当数は取りやめたらしい。それでも現在、ウクライナには10人以上の日本人がいると、カメラマンの小峯弘四郎はプレイボーイでレポートしている。

 その動機は、培ってきた能力を試したい、義憤にかられてなど様々だそうだ。小峯は今年7月時点でウクライナにいた4人をインタビューしている。

 20代半ば、関東地方出身。軍歴なしという富岡(仮名)。ウクライナ戦争が始まって、女性や子供がひどい目に遭っているニュースを見るうちに「プーチンが許せない」と思い、入隊待ちの外国人グループに合流したという。

 戦闘のさ中にどう思うのか?

 「ただ『危ね~』と思うくらいしか時間はないです(笑)」

 所属している大隊には30か国以上の志願兵がいるそうだ。

 45歳の群馬県高崎市出身。軍歴なし。木村優也。若い頃は任侠団体にいたこともあるという。今年4月に入隊したのは、主にジョージア人義勇兵によって結成された部隊だが、今は待機中だという。

 「日本にいると気づかないかもしれないけれど、いかに自分たちがいい国に生まれてきたかを感じて、もっと感謝したほうがいいと思います」

 50代後半。軍歴なし。今年5月にウクライナ入り。本多右舷(仮名)。2年前に生死をさまよう大病をして、死んでも構わないから義勇兵になろうと、日本では身辺整理をしてきたという。

 様々な動機でウクライナへ行った日本人が、無事日本へ帰って来た時、彼らは日本という国をどのように感じるのだろうか。ベトナムからの帰還兵たちは、PTSDに悩まされ、ドラックに溺れていった者も多い。帰国してからの彼らの声も聞きたいものである。

 

 ジャンポケの斉藤というのが芸人としてどれほどの者かは全く知らないが、土曜日のテレ東の競馬中継はよく見るので、知っている。箸にも棒にもかからない馬を狙うので、ほとんど当たらないが、間違ってくるともの凄い馬券になる。 だが、競馬歴半世紀以上の私から見れば、素人馬券で、全く参考にはならない。

 その斉藤が、キャバクラ譲と関係をもったとFRIDAYが報じたのである。 FRIDAYDigital(08月17日)から紹介してみよう。

 「『ジャングルポケット』斉藤慎二(40)には、仕事で九州に行く度に訪れるキャバクラがあるんです。どうやら、そこで働いていたキャストのAと肉体関係を持ったようです」(Aさんの知人)

 斉藤といえば、今年7月から『ZIP!』(日本テレビ系)の水曜パーソナリティーに就任した人気のお笑い芸人。’17年12月にタレントの瀬戸サオリ(35)と結婚を発表し、’19年11月には第1子となる男の子が誕生している。テレビでも嬉しそうに妻や息子の話をする愛妻家と九州のキャバ嬢との間に、何があったのかーー。

 前出の知人が語る。

 「Aは20代前半で、中条あやみ似の美人です。斉藤は今年の6月3日夜11時頃、Aが在籍する福岡にあるキャバクラに男性と二人で来店。二人の席にはキャスト全員が入れ替わりでつきました」

 Aさんは店内で斉藤とLINEを交換したが、退店後のアフターには同行せず、帰宅したという。しかし、帰宅して約1時間後、斉藤からAさんに連絡が来る。

 「夜中3時頃にAが来店のお礼のメッセージを送ると、斉藤からすぐに『今から会う?』と提案されたそうです。『そっちいくよ!!』と迫る斉藤にAはつい自宅を教えてしまい、二人はそこで肉体関係を持ったと聞いています」(同前)

 斉藤は朝6時頃に「帰らないといけない」と言い残すと、そそくさと出ていったという。

 「その後も斉藤からは連日のようにAに電話がかかってきていたようです」(同前)

 取材を進め、本誌はAさんと連絡を取ることが出来た。Aさんによると、斎藤は最中に『こんな可愛い子と一緒にいられて幸せ』など何度も口にしていたという。本誌は、斉藤が所属する吉本興業に対し事実確認を行った。だが、期日までに返答はなく、本誌は都内で斉藤を直撃した。

――6月3日に福岡で、キャバクラ嬢のAさんの自宅に行きましたよね?

「……はい」

――こういうことはよくあるんですか?

「いやぁ、もう……魔が差しました。すみません」

――今回のことは奥さんに打ち明けた?

「はい。しっかり話して、めちゃくちゃ怒られまして……。お世話になっている仕事先に謝罪をして、償いをしなさいと。僕なんかにはもったいない奥さんです。すみません、面白いこと言えなくて」

 ネットでは、斉藤が可哀そうだという声があるようだが、過ちは過ち。致し方ない。

 

 さて、岸田アホ首相の支持率が、当然だが下がり続けている。朝日新聞Digital(8月21日 5時00分 )によると、

――朝日新聞社は19、20の両日、全国世論調査(電話)を実施した。岸田文雄内閣の支持率は33%(前回7月調査は37%)で、2021年10月の内閣発足以降最低だった22年12月の31%に次ぐ低さまで落ち込んだ。下落は3カ月連続。不支持率は54%(同50%)。トラブルが相次ぐマイナンバー制度を巡る評価などが影響しているとみられる。

 マイナンバー制度を巡っては、マイナンバーカードと健康保険証を一体化した「マイナ保険証」で、データが別人とひもづけられるといったトラブルが相次ぎ、岸田首相が総点検を指示。政府は今月8日にトラブルに関する中間報告を発表した。

 このマイナンバーを巡るトラブル対応での首相の指導力について聞くと、「発揮していない」の79%が、「発揮している」の13%を引き離した。「発揮していない」と答えた人のうち63%は岸田内閣を「支持しない」とした。

 また、今回の調査で自民支持率は28%(同28%)。安倍政権下の20年5、6月の調査に続き、2カ月連続で20%台だった。男女別にみると、女性は27%(同24%)と支持が上昇したが、男性は30%(同33%)と支持を下げた。

 このほか、前外務政務官の秋本真利衆院議員が、風力発電会社側から現金を受け取ったとして検察から強制捜査を受けた事件で、岸田内閣のイメージについて尋ねたところ、「変わらない」が52%、「悪くなった」が45%だった。自民支持層でも38%が「悪くなった」と答えた。「政治とカネ」の問題に対する厳しい見方が一定程度あるとみられる――

 また、東京電力福島第一原発の処理水放出を巡り、日本の水産物への風評被害を防ぐ政府の取り組みを尋ねたところ、「十分ではない」75%が、「十分だ」14%を大幅に上回ったという。

 岸田は、国内での批判が嫌で、用もない(?)のに外遊と称してアメリカなどを巡っている。いい加減に、国内に山積する問題の一つでも手を付けたらいいのではないか。

 それに、アメリカには、妻が殺人疑惑、本人にも捜査を潰した疑惑が文春で報じられている木原誠二官房副長官を同行した。なぜ、このような疑惑の人物を同行したのか、説明すべきである。

 だいぶ前から、岸田という人間は、本当に原爆の被害を受けた土地の出身なのか、疑問に思っている。彼にとって広島は、親族がいるだけで、広島の苦難の歴史に目を背け、都合のいいときだけ、広島を持ち出しているだけだと思う。選挙に有利だから広島という名前を出し、寄り添うような姿勢を見せているだけに過ぎないのだ。松井一實広島市長は、岸田よりなんぼかいいと思っていたが、それも私の買い被りなのかもしれない。

 

 AERAに驚くようなことが載っている。今年の6月22日に、アメリカのハワイ州パールハーバー国立記念公園と広島の平和記念公園が「姉妹公園協定」を結ぶと、広島市が発表したのである。だが、それも事前に市民に何の説明もなかったというのだから、驚く。こんなバカなことを誰が何の目的でやろうとしているのか。

 反核運動に力を注いできた森滝春子(84)は、「協定を肯定する意見を新聞で読むのがつらい。このままでは広島が広島でなくなるという恐れがものすごくあります」と語っているが、その通りである。広島市は、呆れるプレスリリースを出している。

 「戦争の始まりと終焉の地に関係する両公園」

 バカか! 米側は戦艦アリゾナなどが沈没して約2400人が死亡したといわれる。広島と長崎は、原爆によって約21万人が亡くなっているのだ。数の多さではない。その悲惨さは、パールハーバーどころの話ではない。

 クリストファー・ノーラン監督が、原子爆弾の開発に成功したことで「原爆の父」と呼ばれたアメリカの物理学者ロバート・オッペンハイマーを題材に描いた映画『オッペンハイマー』が公開されて物議を醸した。ここには原爆を落とされた広島や長崎が出てこないのだ。

 ノーラン監督が何といい訳しようとも、原爆投下でどれだけの人間が苦しみ、悶えて死んでいったのかを描かずに、原爆の恐ろしさは見る者に伝わりはしない。

 AERAには、パールハーバーの現地取材もあるが、アメリカ人の多くは今でも、原爆が戦争を早く終結させた、アメリカはいいことをしたのだという「無知」な人間が多くいるのだ。 

 この姉妹協定は、広島や長崎の人たちは、いつまでも原爆の悲惨さを訴えていないで、明日を、未来を見なさいという、アメリカのデマゴギーなのだ。

 「未来志向」というのはそういうことだ。アメリカは、日本人に原爆のことを忘却させ、核こそが世界平和を守るのだという、プーチンと同じトンデモ論で、日本に核基地建設でも迫るつもりなのだろう。

 私はハワイは好きだ。ハワイ全島が軍事基地だというのも知っている。パールハーバーにも行っている。だが、それと、パールハーバーと姉妹協定を結ぶこととは全く異なる話である。広島市よ、そんなことは即刻止めて、パールハーバー公園で、原爆記念館にある様々な遺品の展示会でも開いたらどうか。原爆の悲惨さを共有しない限り、核廃絶は実現しないのだから。

 

 お次は日大アメフト部の薬物汚染をいち早く報じたFLASHの記事。smartFLASH(08.07 06:00)から紹介してみよう。

――「やっと表沙汰になりました。屋上は9年前から “喫煙所” だったのに」(アメフト部OB)

 創部から83年。「フェニックス」の愛称で知られる名門・日本大学アメリカンフットボール部が、再び廃部の危機に立たされている。部内での“薬物汚染” が発覚したのだ。

 「7月上旬、日大が『アメフト部の寮内で大麻を吸っている部員がいる』との情報提供を受け寮を調べたところ、植物片と錠剤が発見されました。

 大学側は2週間後にようやく警視庁に報告。警察が調べた結果、植物片から大麻、錠剤から覚醒剤の成分が検出されました。

 これを受けて8月3日に、警視庁が寮を家宅捜索しました。5日には、3年生の北畠成文容疑者が、覚醒剤と大麻を所持した疑いで逮捕されました」(社会部記者)

 日大アメフト部といえば、2018年に関西学院大との定期戦で、相手選手に背後からタックルをして負傷させる“悪質タックル事件”を起こし、猛批判を浴びた。

 「その後の警察の捜査により、内田正人元監督による指示は確認されませんでした。しかし、監督やコーチが絶大な権力を持ち、発破をかけられた生徒が悪質タックルという“暴行”をおこなうほど追い詰められた、部内の指導体制に批判が集まりました。

 2021年には田中英壽元理事長の脱税問題が発覚し、日大全体の強権的な体質が浮き彫りに。風通しのよい大学として“再生”するため、2022年に作家の林真理子氏が理事長に就任しました」(前出・記者)――

 ところが、規律が厳しかったはずの 「内田政権」でも「すでに薬物汚染が始まっていた」と日大アメフト部OBのA氏が証言している。。

 「発端はアメリカ、トンガ、ハワイなど海外から集められ、当時10人程度在籍していた外国人選手の存在です。大麻への認識が“緩い”彼らが平気で大麻を吸うので、それに憧れた日本人選手も手を染めていきました。おもに4年生で、一部のやんちゃな下級生もちらほらいましたね」

 外国人選手と上級生、そして一部の主要メンバーしか許されない約60人での寮生活。閉鎖的な空間で大麻を容認する雰囲気が生まれたという。

 「当時、常習的に吸っていたのは数名ですが、同室であれば臭いでわかりますよ。でも、あえて尋ねないという雰囲気でした。さすがに、監督やコーチには隠していましたけどね。

 外国人選手の獲得に熱心だった内田監督が退任したため、徐々に外国人選手も減りました。しかし、彼らの持ち込んだ“大麻文化”だけは残ったということです」(A氏)

 FLASHが林理事長を直撃したところ、きっぱり否定した。

――「FLASH」です。警察が捜査していますが、薬物はないと言い切れますか?

林 そうです。そのように報告を受けていますので。

――あるOBは、9年前からあったと証言しています。

林 過去がどうのこうのということは、ここでおっしゃっても困ります。私は警察と連携しているうちの方(大学)からないと聞いています」

 だが、その後、警察の家宅捜索が始まり、2日後には部員が逮捕されている。大学は理事長に何を報告していたのか、はたまた林理事長は単なるお飾りだったのだろうか。アメフト部は廃部になるのだろうか。まだまだ日大の膿は出し切れていないようである。

 

 アメフト部が日大の悪の巣だとすれば、永田町、自民党の「悪の象徴」は麻生太郎自民党副総裁かもしれない。台湾を訪問して蔡英文総統と会い、現地の講演で、「戦う覚悟だ。いざとなったら、台湾の防衛のために防衛力を使うという明確な意志を相手に伝えることが抑止力になる」と、檄を飛ばして大きな“話題”を呼んだ。

 8月14日には、岸田首相との仲があれこれいわれる茂木幹事長と2人で会食し、次の総裁選に茂木が出ないならば、幹事長に留任させると説得したといわれる。様々な問題を抱える岸田文雄首相を、陰で支えているというのが、麻生の評価らしい。

 だがここへきて、岸田の大黒柱が、引退を決意したという情報がポストに飛び込んできたという。

 麻生家に近い地元福岡のメディア関係者の証言によると、

 「麻生家も後援会も、次の総選挙で長男の将豊氏(38、麻生商事社長)にバトンタッチするというのは既定路線で、それを前提に準備を進めている。もちろん、麻生先生もすでに引退する腹を固めています。麻生派会長の座を義弟(千賀子夫人の実弟)である鈴木俊一・財務大臣に譲って、政界入りする将豊さんの将来を託すつもりです。

 今、麻生さんが韓国との関係修復に力を入れているのも、台湾で踏み込んだ発言をしたのも、現役のうちに自分がやっておかなければならない最後の仕事だという覚悟を強く感じる。引退表明は近いのではないか」

 麻生が、長男の出馬を考え出したのは、岸田が今年秋の解散・総選挙を支持率低迷のために、行使できなくなったためだという。将豊は現在、日本青年会議所(JC)の会頭をしているため、年内には辞められないから、麻生が出るしかなかったのである。だが、引退と分かれば、麻生の力は急速に衰える。麻生の引退表明で、派閥争いが激烈になり、岸田文雄首相を支えるのは自派閥しかなくなる。かくして岸田内閣は瓦解するというのだ。まあどちらにしても、岸田内閣は今年いっぱい持たないのではないだろうか。

 さて、その岸田文雄首相を悩ませているのがマイナカード問題であろう。マイナカードの混乱は、朝日新聞Digital(8月17日 5時00分)を読めば、一目瞭然だろう。

――マイナンバーカードを健康保険証として使う「マイナ保険証」で、少なくとも約40万人がデータのひもづけがされずに利用できない状態になっていることがわかった。保険者では最も多い加入者がいる中小企業の全国健康保険協会(協会けんぽ)が16日、明らかにした。本人や事業主がマイナンバーを提出していないことが主な原因とみられるという。

 マイナ保険証は、加入する公的医療保険の保険者が加入者情報とマイナンバーをひもづけた上、加入者本人がマイナ保険証の利用登録をすることで使えるようになる。

 協会けんぽによると、ひもづけ作業は2016年から開始。ただ、マイナンバーが提出されないことなどから今年3月末時点で、加入者約4千万人のうち1%(約40万人)について、ひもづけ作業が完了できていないという――

 現代は「国の無策」といっているが、策などというものは初めからなかったのだ。大体、保険証をマイナカードで代替するなどというのは当初なかったのに、河野太郎が思い付きでいい出したことだった。責任とれよ河野デージン。

 現代のマイナカード特集は、これまで他の週刊誌でやられてきたことの蒸し返しが多いが、まあ、みんなが全部の週刊誌を読んでいるわけではないから、まいいか。2兆円という巨額の金が、富士通を始めとする5つのベンダーに流れ込む仕組みになっている。

 マイナンバーの本質は、「国民総背番号制」だというのも、これまでさんざんいわれてきたことだ。財務省が、架空経費計上や所得隠しを防ごうという「悲願」がマイナカードにあること、いうまでもない。

 「ですが、日本では行政システムの縦割りが強すぎるうえ、それぞれのシステムとマイナンバーとマイナンバーカードをつなぐ仕組みの開発は、ベンダーの能力不足で困難だとわかった。官僚が余計な仕事を増やした結果、進むことも引くこともできない窮地に陥ってしまったのが現在の状況なのです」(ジャーナリスト磯山友幸)

 その上、どこでもそうだが、情報は必ず漏洩する。それが特殊詐欺グループにわたったらと考えると夜も眠れなくなるではないか。現代は、政府が口を閉ざしている「本当の目的」が2つあるという。

 一つは、富裕層に対する資産課税。日本が財政破綻をしたら、富裕層の口座を封鎖し、資産に課税して財源を確保するという説。今一つは、有事の際、反逆者やスパイをあぶり出すことをスムーズに行うため。2万円のマイナポイントまで付けて加入を急がせたのは、政府に後ろめたいことがあるからに違いなかった。だが、国民もメディアも、それに気づかずお祭り騒ぎではやし立て、我先にと加入した。その結果がこれだ。

 バカな国のバカな国民が、バカな政府や官僚に騙されました。だけど、その政府や官僚がもっとバカだったため、計画は破綻し、国民は大した実害もなく、平和に暮らしたのでした。

 

【巻末付録】
 まずはポストから。
袋とじ「ヒロイン撮り下ろし 歌野こころ」。袋とじ「エロ動画界の素人四天王」
「なをん。スぺシャル 吉高寧々 裸女神の祝宴」
「スマホで聴ける 絶頂音声」

 お次は現代。
「坂井真紀 可憐と円熟」「志田音々 SEXYにヘ・ン・シ・ン」「佐々木萌香 魅惑のヘアピンカーブ」

どちらも夏バテか? 今週はこれといったグラビアがないので、引き分け!

元木昌彦(編集者)

「週刊現代」「FRIDAY」の編集長を歴任した"伝説の編集者"。

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もときまさひこ

最終更新:2023/08/22 13:00
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