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TBS「花王1社提供番組枠」の中島健人収録延期に見る「性加害問題」事態の深刻さ

TBS「花王1社提供番組枠」の中島健人収録延期に見る「性加害問題」事態の深刻さの画像1
TBS『A―Studio+』公式サイトより

 とうとうジャニーズ問題が大口スポンサーにも飛び火した――。

 既報の通り、TBS系トークバラエティー番組『A―Studio+』のゲストに予定されていたSexy Zone・中島健人が収録を延期することとなった。

 番組は落語家の笑福亭鶴瓶とKis-My-Ft2藤ヶ谷太輔が司会を務めて毎回、ひとりの芸能人をゲストに呼んで交友関係を深掘りしていく内容。中島は10月放送予定の出演回に出演予定だったという。

 同局関係者は「番組は長年、大手消費財メーカーの花王の1社提供枠。ジャニーズ事務所所属タレントについて9月12日に、CMなど広告起用を中止することを表明した企業です。中島も『KATEリップモンスター』の商品広告に起用されており、関係があった。制作、演出過程について細かく横やりを入れないにせよ、テレビ局にとってスポンサーの意向は絶対。番組存続危機といっても過言ではない」と事情を説明する。

 ジャニーズ事務所が故・ジャニー喜多川元社長の性加害を会見で認めて以降、CM出稿する企業では次々と同事務所所属タレントの起用中止、見合わせなど“ジャニ離れ”を加速させる一方で、テレビ各局は基本的に許容する構えを崩していない。

「昭和、平成初期と比べると1社提供のテレビ番組は少なくなったが、花王の意向は他局へもかなりの影響を与える。そもそも消費財メーカーのCMは、午前中から夜までさまざまな時間帯に流れており、主婦層相手の商品が多い。当然スキャンダルは嫌う企業ですから、今回の事案は花王にとっても毅然とした態度で臨まなければ、売り上げや株価にも影響してしまう。テレビ局側はいわば、ジャニーズサイドに飼いならされている輩も多く、さらに今は秋の特番で収録済みの番組も多い。これがすべてお蔵入りになったりモザイク処理、編集カットとなればかつてないほどの騒動となってしまうので、テレビ局側は穏便に済ませたい意向が強いはず。

 ただ、局にとってはこれがかえって批判の原因になっているのも事実。最終的には〝ジャニーズ出禁〟に舵を切らざるを得ないかもしれない」(広告代理店社員)

 つい先日、ジャニーズ事務所は1年間、タレントのギャラについて事務所側の取り分を無報酬にすると発表し、沈静化を図ろうと画策したが、『A―Studio+』の収録延期は「性加害問題」の事態の重さを象徴しているのだ。

大沢野八千代(ジャーナリスト)

1983生まれ。大手エンタメ企業、出版社で勤務後、ネットソリューション企業に転職。PR案件などを手掛けている。KALDIフリーク。

おおさわのやちよ

最終更新:2023/09/17 13:00
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