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堂本剛がファンクを鳴らすことの意味 SWING-Oが語る「ミュージシャン」堂本剛

文=末﨑裕之

 堂本剛が今年5月にソロデビュー20周年を迎えた。ソロ作品のすべてというわけではないが、大半はデジタル配信サービスで解禁されており、『SUMMER SONIC』などの音楽フェスへの出演もあって、この数年は幅広いリスナー層を手にしつつある。その意義は、アメリカのファンク専門音楽メディア「Funkatopia」によって昨年のENDRECHERI名義のアルバム『GO TO FUNK』が「2021年のファンクアルバムベスト20」に選出されたという事実からも明らかだろう。

 堂本剛とはどのようなミュージシャンなのか。誰もが知るスターであるからこそ、「ミュージシャン」としての姿のみを知る機会は意外に少ないように思う。そこで2010年代の彼の活動を支えた音楽プロデューサー、SWING-O氏に話を聞いた。

堂本剛の現場は自由すぎる、めっちゃおもしろい場所

堂本剛がファンクを鳴らすことの意味 SWING-Oが語る「ミュージシャン」堂本剛の画像1
写真/石田寛

―― 一番最初は2010年の平安神宮でのライブが最初ですか。

SWING-O そうですね。初回の平安神宮になるのかな。たまたまレギュラーの方が都合つかず、その頃から今もレギュラーでやっている竹内朋康が推薦してくれて入ったんです。そこからちょっとずつ呼んでもらうことが増えていって、2017年~2018年ぐらいまで、8年~9年は密にやらせてもらいましたね。

―― 最初にオファーをいただいた時って、どういう印象でした?

SWING-O 最初はやっぱり、どれだけファンクだって言ってても、正直「とはいえジャニーズでしょ」っていう印象はあって、様子見というか。「SWING-Oに絶対合うんだ」って誘われたけども、その頃は配信でも聞けなかったので。竹ちゃん(竹内朋康)が紹介してくれたし、精一杯、ちゃんと仕事しとこうぐらいの気持ちで入ったんだけど、蓋を開けてみたらもう、むしろ自由すぎる場所。めっちゃおもしろかったっていう。

―― それは初回の平安神宮の時から?

SWING-O 平安神宮はファンクもあるけど、奉納演奏でもあるので、どっちかと言えばバラード寄り。でも必ず最後はファンクセッションで終わるというのがおもしろい。

―― ファンクセッションはどんな感じでやっているんでしょうか?

SWING-O ざっくり決めるだけで、あとは自由ですね。大抵EマイナーかAマイナーで、本人が弾き始めて。ギターを弾き始める場合もあれば、ベースを弾き始める場合もあるし、それに対してバンドが乗っかっていって、あとはもうほぼソロ回しで。スーパースターがフロントにいるのに、とにかく後ろの人たち(バンドメンバー)の見せ場を作ろうとするんです。逆に言うと、それで本人はのびのびできるという。

―― バンドは凄腕が揃っているという印象です。

SWING-O バンドメンバーは、今いる人たちにせよ、僕がいた時代にせよ、その前の時代にせよ、“とんがった人”しか残れないんですよ。ディレクションに対して忠実に頑張ろうとするのが普通というか今時のサポートミュージシャンなんですけど。剛くんは、「何かできる?」って言われて「本気出すと、こないなってしまいますよ」っていう人に「それ欲しいね」って言うタイプなんですよ。従順さを求めるんじゃなくて、とんがってるものを求める。そのほうがおもしろいから。「本当はこういうのやりたくてさ」っていうのを常に抱えてるような人しか残っていかない。竹内朋康にしろ、Gakushiにしろ、“彼らが弾くとこうなっちゃう”っていうのを明確に持ってるのでね。そういう人を彼は好む。剛くんはやっぱり抜群に歌うまいし、歌詞のおもしろさもあるし、お笑いセンスもあるし、そういうトッピングをするだけで結局“剛の音楽”になるんで、むしろメンバーにはいろいろ個性出してくれたほうがいいっていう。剛くんの現場以外では、普段20~30人のとこでしかライブやってない人とかいるんでね。小器用な人よりも、やっぱりブーツィ(・コリンズ)が欲しいみたいな。バーニー・ウォーレルが欲しいからGakushiみたいな、そういう印象ですね。

―― そんなとんがったメンバーたちと長年ファンクを鳴らし続けたわけですよね。

SWING-O そういう意味では、剛くんはお客さんも育ててきたというか。僕がまだ関わる前の時なんかは、本当にキョトンとしてたみたいなんで。「街」とか、代表曲的なバラードなんて普通ならずっとやるものなのに、全然やろうとしない。ファンクのみ、なんならセッションのみのライブで。なのに僕が関わるあたりからは徐々にお客さんもどうしたらいいか理解して、「アレンジされてるけど、これは『I gotta take you shamanippon』だ」と即座に解釈して大合唱するっていう。普通のタレントさんだったら、その人がなにかのフードにハマって、その影響でみんながその店に並ぶとか、それはまあよくある。ファンクにハマってそれを伝えるなんて、なかなか稀有な、変な人だなっていう(笑)。

―― なぜファンクだったんでしょうね。

SWING-O ファンクの自由さに惹かれたんだと思う。剛くんはなんなら、いいバラードはいくらでも書ける。でも、ファンクでかっこいいことをやる、しかもみんなにソロ回しさせる。ステージ上で束縛されないというか、コーラスのとこ行ってワハハって笑ってていいみたいな、そういうことを楽しめる自由さというのを感じたからかな。「ファンクって自由やん」みたいなことを言ってたしね。

 それはバンドメンバーも同じで。普通そんなことしちゃダメでしょうけど、主役がいるのに、僕がコール&レスポンスをやるっていう。剛くんのお客さんの前で。「次は3階席!」とかやってみたかったんで、「やってみていい?」って聞いたら「ええんちゃう」ってやらせてくれたり。本人は喜んでてもスタッフにちょっと注意されたりしたけど。「SWING-Oさん、もうちょっと控えてもらえます?」って(笑)。でも本人は「めっちゃおもろかったし、ええよ」みたいに言ってくれる感じで。剛くんの現場はおもしろいですね。
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