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ジャニーズ会見でも“暴走”…望月衣塑子記者が会見に出席し続けられる理由

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イメージ写真(Getty Imagesより)

 今月7日、ジャニーズ事務所創設者の故ジャニー喜多川氏による性加害問題に関し、同事務所が都内で記者会見を都内で行い、新社長に就任した東山紀之らが記者からの質問を受け、多くのメディアで報じられた。

 その質問の中で注目を集めたのが、東京新聞の記者で、YouTubeのニュースチャンネル『Arc Times』ではキャスターを務める望月衣塑子氏だ。

 同会見では序盤から、東山自身も過去に性加害を行ったのではとの質問が何度か飛び、東山はその度にキッパリ否定していたが、そんな状況にしびれを切らしたのが望月氏。「ご自身のセクハラ・パワハラ問題に関連して、2005年の『SMAPへ―そして、すべてのジャニーズタレントへ』(鹿砦社)で元ジュニアが書かれた本です。そこに書かれていた、パンツがない方に『自分のパンツを履け』と言ったり、電気あんまをしたり……。私もショックでしたけど、ジュニアを前にご自身の陰部を晒し『俺のソーセージを食え』って見出し取られてますよね?」とジャーナリスト魂全開で突っ込んできた。

「NHKと民放4局の生放送でまさか『陰部』という単語が流れるとは思わなかった。『質問』にもかかわらず、ほとんど暴露本の内容を読んだだけの望月氏に対し、会見場では失笑が起こり、ネット上では『ただのセクハラだ』などと批判が殺到。結果、身内のはずの『東京中日スポーツ』も東山とのこのやりとりを記事にし、それを掲載したサイトのコメント欄は大荒れ状況。挙句に会見では、会見に出席した井ノ原快彦が『忖度をなくすのは本当に大変』と言及した際、『テレビ朝日は今日も中継していません』と“忖度”があると訴えようとしたものの、実際には中継していたため、井ノ原に『望月さん、しています』とたしなめられてしまった」(会見に出席した記者)

 望月氏の性加害追及に、東山は「覚えていることと覚えていないことがある。している可能性もあるし、してない可能性もあるし。若気の至り、自分の幼稚さもあったとは思う。いろんなことやってるんだと思う。向こうは覚えてるけど、僕は覚えてないこともある」などと言葉を選びながら答えたが、その後も追及は続いた。

「先月29日に行われた『外部専門家による再発防止特別チーム』がジャニーズ事務所の調査結果を報告する会見でも、1人1問だというのに、長々と5問も質問。結局、1回しか当てられず、会見後は特別チームに怒りをぶちまけていた」(全国紙社会部記者)

 望月氏といえば、元首相の菅義偉が官房長官時代に会見でバトルを繰り広げ、一躍その名を広めた人物。自著『新聞記者』(角川新書)が原案の映画が公開されてヒットするなど、その知名度はマスコミ業界内のみならず一般にも広がっているが、ここのところ連日、会見で“八面六臂の活躍”を披露していたという。

 まず報じられたのが、ジャニー氏からの被害を訴えている元ジャニーズJr.で結成された「ジャニーズ性加害問題当事者の会」が4日に都内で会見を行ったときのこと。

 望月氏は「刑事事件で適切にやれば、皆さんが対話をする以上の……」などと厳しめの口調で質問。この日は、ジャニー氏から100回近く繰り返し性暴行を受けたとする俳優の服部吉次氏が当事者の会に理解と協力を表明して会見に参加していたが、望月氏の質問にガマンならなかったのか、服部氏の妻で女優の石井くに子氏が「わかるんだけどさ」と質問を遮り、「被害者なのよ。苦しいの、みんな。生きるのだって精一杯なのに、戦えっていうのは無理なのよ。死にたいくらいに苦しいんだって!」などと訴える一幕があった。

 そして6日午前に行われた松野博一官房長官の記者会見では、望月記者が「私が来ているときは大抵20分ぐらいで打ち切りになる」と苦情を申し立て。それに対して松野官房長官は「客観的な事実として、会見では東京新聞さんに一番長くにわたって丁寧にお答えしている」と反論した。

 一見、連日のように会見で“暴走”しているかに見える望月氏。通常であれば、たとえリベラルな東京新聞社でも会見への出席を停止されることになるのだが……なぜ、会社側は会見への出席を許しているのだろうか。

「たしか現在は省庁の担当らしいが、“大ネタ”にはことごとく飛び付き、会見で質問しようとする。社内でも問題視されることもあるが、これまでの功績により望月氏に注意できる上司もいないという。ただ、8日に行われた元ジャニーズJr.のカウアン岡本氏の会見では、出席していたものの質問しなかったとか。さすがに、会社側から何らかの注意を受けたのかもしれない」(前出の記者)

 会見報道という面では多大な功績を残したといえるかもしれない望月氏。彼女の“暴走”にはいい意味で期待したい。

大沢野八千代(ジャーナリスト)

1983生まれ。大手エンタメ企業、出版社で勤務後、ネットソリューション企業に転職。PR案件などを手掛けている。KALDIフリーク。

おおさわのやちよ

最終更新:2023/09/10 20:00
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