『恐解釈 桃太郎』クレイジーすぎるホラー映画に初主演の早河ルカは「即答でした！」

　いったい映画配給・エクストリームは、何度、私たち日本人の魂を汚せば気が済むのだろうか。

　昔話『花咲か爺さん』を血まみれにアダプテーションした『恐解釈 花咲か爺さん』に続く日本昔話凌辱作品第2弾は『恐解釈 桃太郎』。桃から生まれた桃太郎が鬼退治に行くほのぼのストーリーを、大胆にアレンジしてみせた。

　主人公となったのは、桃太郎に代わって魔法少女・もも。不幸にも（？）その主演に選ばれてしまったRanzukiモデル・早河ルカに話を聞きに行った。

──このたびは、なんとも言えない作品の主演となったわけですが。

早河　なんとも（笑）。そうですね、まったく想像していなかったので、うわぁって。けっこうびっくりしましたね。

──出演にあたっては、迷ったんじゃないですか？　こんな作品に……。親御さんに相談したりとか……。

早河　いや、一切せずに即答で「お願いします！」って言いました。素敵なお話をいただけてうれしかったです。もともといろんな映画とかドラマとか見てるんですけど、ホラー映画もすごく好きで。グロい系もけっこう見ますよ。日本の古いホラー、『呪怨』とか全部見てますし。

──そうなんですね。意外でした。脚本を読んでみて、どんな印象でしたか？

早河　ホラーといっても、コメディとホラーの中間というか、面白さもありつつ感動ありつつなんです。主人公のももは感情の変化が激しいし、魔法少女でもあるので、表情だったり仕草、演技で表現するのが難しそうだなと思いました。

──クランクイン前には、お芝居のレッスンも？

早河　事務所で演技レッスンをしていただいている方に、撮影前にマンツーマンでレッスンしていただきました。この子はどういう感情でこれを言っていて、どういう気持ちだったのかとか、演技の先生に相談しながら考えてました。物語が異世界なので、イメージが湧かない部分もあったんですけど、読み合わせのときに監督や共演者の方とお会いして、「こんな感じなんだー」ってイメージがつかめたので、撮影までの間は楽しみでしたね。

──実際に撮影に入って、苦労したことは？

早河　嗚咽（おえつ）のシーンは難しかったかなぁ。あと鬼と対面したときの表情とかセリフがすごい大事で、複雑な感情を伝えないといけなかったので、そこは監督とやり取りしながら探ったりして、難しいシーンでしたね。

──監督はほめてくれる人でした？

早河　やっていく中で、「めっちゃいいじゃん！」って監督に言われたのはうれしかったです。やる気にもつながりました。ダメなときはダメなときで言われるんですけど、いつも明るい監督なので、ずっと楽しかったです。

──モデルの仕事だと、何かに怯えるような仕事はないですもんね。

早河　そうですね。だから、いつもとは全然違う表情をしたので、表情筋をたくさん使いました。

──完成した作品を見て、どうでしたか？

早河　私は特に血を浴びるようなシーンとか、めちゃくちゃ叫ぶような場面がなかったので、実際に見たら、なんか想像よりすごい怖くて。しょっぱなから、「え？　怖すぎる……」と思いました。

──『恐解釈 桃太郎』は、どんな人に見てほしい？

早河　もちろん今まで私のこと知ってくださってる方も、また違った新たな一面がたくさん見られると思うので、ぜひ見てほしいですし、それこそホラーが好きな方でも、ちょっとグロかったり怖いの苦手だなって方でも、怖いだけじゃなく感動だったり、いろんな感情、共感してもらう部分もあるし、異世界なので、自分も異世界に行ったような感覚になって、いろんな感情になれるかなぁって思うので、刺激を求めてる方にもぴったりですし、どんな方でも見てもらえるんじゃないかな、楽しんでもらえるんじゃないかなって思いますね。

──今後も女優の仕事をしていきたい？

早河　今回演じてて、すごく楽しいが勝って、自分的にも楽しんで演技できたので、今後もまたホラーでも、違う演技でも、いろんな役に挑戦してみたいなって、すごく思いました。

──好きな女優さんっていますか？

早河　今田美桜さんの演技がすごいなぁって。平野紫耀さんと出てる『花のち晴れ～花男 Next Season～』（TBS系）を見て、ツインテールでちょっと意地悪な役なんですけど、すっごい演技が上手なんですよ。なんでも似合いますし、表情とかもすごい上手くて。事務所の先輩の菜々緒さんもイメージ的には怖い感じがあると思うんですけど、実際には優しい雰囲気で、憧れています。

──最後に、今後の夢を聞かせてください。

早河　やりたいことはたくさんあるんですけど、昔からの夢はTGC（Tokyo Girls Collection）を歩くことなので、モデルとしても、女優さんとしても、もっともっと今よりもいろんな方に知ってもらえて、最終的にはTGCを歩いても認めてもらえるくらいになれたらうれしいなぁって。

──その第1歩としての『恐解釈 桃太郎』。

早河　そうですね、はい！

（文＝新越谷ノリヲ）

●早河ルカ（はやかわ・るか）

2003 年 4 月 19 日生まれ。埼玉県出身。プラチナムプロダクション所属。Ranzuki 専属モデル。タレント。『水曜日のダウンタウン』（TBS系）、『坂上&指原のつぶれない店』（同）などバラエティの他、ドラマ TX『みなと商事コインランドリー』（2022）、CX『世にも奇妙な物語』（2021）にも出演。

●『恐解釈 桃太郎』

出演：早河ルカ、仁科貴、佐倉萌、冨田伊織、朝木ちひろ、御法川イヴ、長村航希
監督・脚本：鳴瀬聖人
プロデューサー：叶井俊太郎、星野和子、制作プロデューサー：後藤剛
配給：オソレゾーン、エクストリーム
(c)恐解釈製作委員会
R15
https://kyokaisyaku-momo.com/
12月8日（金）ヒューマントラストシネマ渋谷、池袋シネマ・ロサ、シネマート新宿、アップリンク吉祥寺他全国ロードショー

新越谷ノリヲ（ライター）

東武伊勢崎線新越谷駅周辺をこよなく愛する中年ライター。お笑い、ドラマ、ボクシングなど。現在は23区内在住。

n.shinkoshigaya@gmail.com