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『レコード大賞』初の1ケタ&ワースト視聴率でうやむやになっていた新人賞の選考基準

『レコード大賞』初の1ケタ&ワースト視聴率でやむやになっていた新人賞の選考基準の画像1
FRUITS ZIPPER 公式サイトより

 昨年大みそかにNHK総合で放送された『第74回NHK紅白歌合戦』の平均世帯視聴率が第1部で29.0%(関東地区、ビデオリサーチ調べ、以下同)、第2部が31.9%を記録。下馬評通り2部制になった1989年以降、いずれも歴代ワーストを記録した。

 その陰で、12月30日に放送された、紅白と並ぶ音楽界のビッグイベントである『第65回日本レコード大賞』は授賞式の模様がTBS系で生中継されるも、史上初の1ケタならびにワースト視聴率となる9.6%(第二部)を記録した。

「紅白は旧ジャニーズ勢の出場が44年ぶりに0組だったこともあり、11月中旬の出場歌手選考の時点でワースト更新が危惧されていたが、結局、目玉歌手もなく想定を下回る低視聴率だった。一方、レコ大も年々、大賞候補や新人賞で出演する歌手のランクがダウン。毎年、TBSの安住紳一郎アナとともに司会を務める女優として、昨年は〝CM女王〟の川口春奈を起用したが、視聴率を回復させる効果はなかった」(レコード会社関係者)

 昨年の大賞は、紅白に初出場を果たすなど大活躍した3人組バンド・Mrs.GREEN APPLE(以下、ミセス)の「ケセラセラ」が、そして、最優秀新人賞は女性7人組アイドルグループ・FRUITS ZIPPER(以下、ふるっぱー)がそれぞれ受賞したが、選考内容は相変わらずだったという。

「そもそも、大ヒットしたYOASOBIの『アイドル』が大賞候補から外れた時点で、音楽ファンからは不満の声があがっていた。大賞候補10作品の中には、Ado『唱』、純烈の『だってめぐり逢えたんだ』などが入っていたが、ミセス以外にはあり得ず、すでに昨年11月の審査会で決定済み。相変わらずのデキレース体質で視聴率がダウンするのも仕方ない」(音楽業界関係者)

 一方、最優秀新人賞を受賞したふるっぱーは、昨年4月リリースのセカンドシングル『わたしの一番かわいいところ』がTikTokを中心に人気となり、楽曲視聴数が9億を超えたことなどが評価され受賞。しかし、以前ならば、昨年の同賞受賞はなかったというのだ。

「もともと、新人賞の資格があるのは、公式HPにもある通り、『対象年度内において初めて顕著な活動をし、大衆に支持され、将来性を認められた歌手に贈る』、最優秀新人賞は『「新人賞」の中で、最も優秀と認められた歌手に贈る』とされていた。その時点で、22年から活動していたふるっぱーには新人賞の資格がないと思われる。しかし、レコ大の最終選考はその年の11月半ばなので、暗黙の了解で資格がある歌手は、『前年11月から翌年10月のデビュー組』とされ、翌年の最優秀新人賞獲得のためにわざわざデビューを11月にした歌手もいたほど。いずれにせよ、ふるっぱーには受賞の資格がないが、おそらく昨年の最優秀新人賞の受賞歌手との業界内の兼ね合いで、ふるっぱーが今年受賞することになったのだろう。結果、来年以降、そのあたりの基準は緩くなりそうだ」(芸能記者)

 基準を満たした新人歌手たちのチャンスが減るのかもしれないが……。

大山ユースケ(ライター)

1990年、千葉県生まれ。某大手メディアに勤務中の複業ライター。得意ジャンルはお笑いと酒。

おおやまゆーすけ

最終更新:2024/01/09 15:13
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