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ヤバTメンバーがライブ中の「痴漢」に怒り…コロナ収束で被害増加か

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 男女ツインボーカルの人気バンド「ヤバイTシャツ屋さん」の公演中に観客が痴漢被害に遭っていたとし、メンバーが「ライブを中断させたくなくて、その場で声をあげられなかったようで申し訳ない」と謝罪する事態となった。

 メンバー・こやまたくやは14日付の自身のX(旧Twitter)で、「『痴漢をするな』、こんな当たり前の事を今更言わないといけないのが悔しい。先日のライブ中に痴漢被害に遭った方がいた。ライブを中断させたくなくて、その場で声をあげられなかったようで申し訳ない」と報告し、ライブへの影響を危惧して声を上げられなかったという被害者に謝罪した。

 続けて「そんな事をする奴が、ライブハウスに、自分たちのツアーに、来ていた事が悲しいし受け入れ難い事なのだけど、実際に居たのだからもう許せません。そんな奴は絶対にもうライブハウスに来る資格がありません。まず、当たり前の事ですが痴漢は犯罪です。『ライブハウス出禁』とかそういうレベルじゃないです。犯罪です。見つけ次第警察に通報します」と怒りをあらわにし、「もしそういう被害に遭ったら遠慮せずに声をあげてください。演奏を止めてもらってもMC中でも、僕らは全く問題ありません。周りの人や、スタッフに声をかけてください」と呼びかけた。

 さらに「でも声をあげるのも怖いと思う。申し訳ないけど、本当にみんなで目を光らせておいて欲しい。全員に心からライブを楽しんで欲しいけど、そういう奴が出てしまったから、みんな頭の片隅に置いておいてほしい。怪しい動きをしてる奴、体が触れ合うレベルじゃなく明らかに触りにいっている奴、もし目に入ったら教えてほしい。代わりに声をあげてほしい。助けてあげてほしい」とつづり、ファンにサポートを依頼している。

 これを受けて、人気バンド「打首獄門同好会」の公式アカウントが「幸い、ウチで最近そういう話は聞きませんが。ライブ中に痴漢にあったらもうライブ止めちゃっても良いので助けを求めてください。『ライブを止めてしまったら申し訳ない』とか、ひとっつも考えなくて良いです。だってそれライブハウスの閉ざされた空間内で犯罪行為が発生しているってことですよ。まぎれもなく緊急事態です。全然止めて良いです」と反応。

 具体的な対策として「取り急ぎウチではそういう場合『スマホを上に掲げる』をやってみてください。画面が明るい状態であるほど良いです。ウチのライブは原則、撮影禁止です。フロアのましてや頭上にスマホの画面が見えることは通常はありません。なのでスマホの画面が目に入ればスタッフも注目して駆けつけますし、あれ目立つんで周りの注目もけっこう集められます」という方法を紹介した。

 こやまは、これに対して「『何かあったらスマホを掲げる』というアイデア、賢い…。簡易的だけど画像を作ったので、お守り代わりに保存しておいて!」として、赤地に黄色い文字で「SOS」と書かれた緊急事態用の画像を公開している。

 今回の騒動に限らず、ライブにおける痴漢問題は長らく音楽業界関係者や音楽ファンの悩みの種となっている。

 かつては各地のライブハウスや野外フェスで、混乱状態になりやすい最前列やモッシュ(観客が密集状態で体をぶつけ合う行為)の最中に女性が身体を触られる被害が頻発。一時はネット上で「会場が広いフェスの場合は、最前列に女性専用エリアを作ってほしい」という議論が持ち上がるほど深刻化していた。

 2020年以降はコロナ禍の影響で観客が密集状態になることが少なくなり、被害が激減していたのだが、収束ムードに伴ってライブの最前列やモッシュの熱狂が戻ってきたことで、不届きな「痴漢」まで復活してしまったようだ。

 実際、昨年2月に名古屋で開催された大型フェスでも、観客の女性がSNSで「ちかんされて服穴空いた」「ブラ外されたし胸揉まれた」と破れた服の写真を添えて訴え、今回と同様にバンドメンバーが「ライブ中なんかあったら怖いだろうけど勇気振り絞って言ってくれ。大声だせなかったら、周りの奴にでもいいから助け求めてくれ」などと呼びかける事態となっていた。

 現状、効果的な防御策としては「最前列などの密集ゾーンを避ける」といった“自己防衛”が最善の策となりそうだが、女性というだけで痴漢を気にしながらライブを観なくてはならないのは不憫だ。どうすれば誰も嫌な思いをせずにライブを楽しめるようになるのか、これは音楽界全体の懸案といえそうだ。

SNSや動画サイト、芸能、時事問題、事件など幅広いジャンルを手がけるフリーライター。雑誌へのレギュラー執筆から始まり、活動歴は15年以上にわたる。

さとうゆうま

最終更新:2024/01/15 18:00
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