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ミュージカル『ジョジョ』開幕2日前に一部中止で騒動…今後の対応にファンの不安広がる

帝国劇場 ミュージカル『ジョジョの奇妙な冒険 ファントムブラッド』公式サイト

 2月6日から28日まで東京・帝国劇場で上演される予定だった東宝のミュージカル『ジョジョの奇妙な冒険 ファントムブラッド』の初日から8日までの4公演が「開幕2日前」に中止になると発表され、チケット購入者から悲鳴が上がるなど騒動になっている。

 人気コミックを初ミュージカル化する同舞台は、主人公ジョナサン・ジョースター役に松下優也と有澤樟太郎、宿敵ディオ・ブランドー役に宮野真守が配され、原作ファンと出演者のファンの双方から注目されていた。

 ところが開幕まで2日となった今月4日、東宝は「開幕準備に想定以上の時間を要すこととなり、万全の状態で公演をお届けすることが難しいため、やむを得ず2月6日~8日の公演を、中止とさせていただきます」と発表。中止公演回の振替公演の有無、払戻の詳細、2月10日(9日は休演日)以降の公演についてはSNSやホームページで改めてアナウンスするという。

 出演者の体調不良などやむを得ない事情で舞台が中止になることはままあるが、「準備が間に合わなかった」という理由で中止になったケースは聞いたことがない。前代未聞の事態に該当期間のチケットを購入した人たちは混乱し、SNS上で「ホームページやSNSでは中止を発表してるけど、個別のお知らせメールは来ていない」「振替公演があるかどうかすら教えてくれないのは不安」といった声が飛び交うなど騒然となった。

 出演者の熱烈なファンからは、SNS上で「初日でA列最前だったのにどうしてくれんだよお!返金じゃなくて全く同じ席で振替してくれ。せっかく最前当てたのになんだったんだよ」「ジョジョミュ中止日程に初日があり、その日が最前センター席だった悲しみ」「8日に2列目のドセン(ど真ん中のセンターの席)入る予定だったから楽しみにしてたのに」などと悲痛な声も。ファンにとって最前列やセンター位置のチケットは非常に貴重だが、もし振替公演があっても同じ席が確保できるとは限らず、返金対応だけで終わってしまう恐れもあるため、不安が広がっているようだ。

 SNS上では、チケット購入者以外からも「直前のアナウンス、酷すぎます……特に遠くから行く予定だった人はどうすれば」「やばいね こんな直前で中止とか。もう宿とかキャンセル料取られるのでは」「そんなに簡単に中止にするなら客側も簡単にキャンセルできるようにしてもらっていい?」といった非難の声が続出し、炎上騒動となっている。

 チケット購入者の中には地方から遠征予定だった人も少なからずいたとみられ、もし宿泊先を予約していた場合は「2日前」となるとキャンセル料が発生する可能性がある。そのあたりのフォローがあるのかどうかも分からず、炎上が加速しているようだ。

 異例の理由での中止としては、2013年に新国立劇場で上演された舞台が「開幕時間を勘違いして寝坊した出演者の遅刻」で当日中止になった事例があるが、遠くから足を運んだ客もいたことから、その時は「交通費」を支払うとアナウンスされた。東宝は中止公演のチケット購入者に対してどのような対応を取るのか、10日から28日までの公演は予定通り行われるのか。さまざまな意味で注目されることになりそうだ。

SNSや動画サイト、芸能、時事問題、事件など幅広いジャンルを手がけるフリーライター。雑誌へのレギュラー執筆から始まり、活動歴は15年以上にわたる。

さとうゆうま

最終更新:2024/02/06 18:00
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