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視聴率は大惨敗 松本人志9年ぶりのコント『MHK』とは何だったのか

macchannkekkon.jpgやっぱり松ちゃんの笑いは難解!?

 ”笑いに命を売った男”ダウンタウン・松本人志。彼の新作コント番組『松本人志のコント MHK』(NHK総合)、その制作の舞台裏に迫った『プロフェッショナル 仕事の流儀』(同局系)が、10月15日、16日に2夜連続で放送された。視聴率は『MHK』が6.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と横並び最下位。『仕事の流儀』が7.1%といずれも大惨敗に終わった。地上波では『ダウンタウンのごっつええ感じ復活スペシャル』(フジテレビ系)、『進ぬ電波少年』(日本テレビ系)の企画から生まれた『サスケ』の両番組が放送された2001年以来、地上波では実に9年ぶりのコントである。第2日本テレビで有料配信されたコント『Zassa(ザッサー)』、松本の特撮への憧憬やナショナリズムが集約された初監督作品映画『大日本人』、生命誕生や宗教観をモチーフとしながら駄作との声もある『しんぼる』を経て、松本がどのような作品を世に提示したのか? 『MHK』で公開された作品をそれぞれ検証していく。

●「ダイナミックアドベンチャーポータブル」

 男(松本)の家に謎の商品・ダイナミックアドベンチャーポータブルが届けられる。ナビゲートDVDのガイダンスに従って男は組み立てていくが、「5分以上使用する場合は1時間以内にやめないでください」などの表現に翻弄される。エレファンティックチューブなど奇妙なパーツを挿入し、完成するも、予想外のオチを迎える。

 通販で買った商品が届いた際の期待と、それが無用の長物だった時の喪失感を風刺したコント。誰もが一度は経験したことがあるシチュエーションで独自の展開を見せ、オチに収束していくコントの王道とも言える。完成し、ボタンを押すとスライムのような液体が出てくるさまは『ごっつ』の”産卵”も彷彿させる、まさに松本人志ワールド。

●「つぶやけ! アーカイブス」

 往年のニュース映像に一言ツッコミを入れる「写真で一言」ならぬ「動画で一言」。三十三間堂の防火演習、奇妙な美容健康法、2歳の肥満児の3本の映像を各コントの合間に放送し、松本が一言つぶやく。インターミッション的役割だが、その一言にはさほどキレはなかった。

●「大改造!! 劇的ビUFOアフター」

 建坪7帖で築90年という超狭小UFOに6人がひしめき合うように暮らす宇宙人・ピロポ家を、リフォームの匠・多岐川貞夫(松本)が大改造。洗濯物が多すぎてUFOの安全な運転ができず、風呂に行くには狭いダクトの中を通ることを余儀なくされ、腰の悪いおばあちゃんが10mもほふく前進せねばならない。”癒やしのマジシャン”の別名を持つ匠は、大胆な発想で改造を行い、悩めるピロポ家を幸福に導く。

 『大改造!!劇的ビフォーアフター』(テレビ朝日系)の忠実なパロディー。実際、オリジナルでもあり得ないような悩みを抱える住宅を再生させているが、UFOという設定を生かして、笑いに変える。吸い上げた地球人がいた牢屋をモダンなカウンタバーに変え、UFOの機体の窪んだ部分である”ボッコリ”にうず高く積まれていた布団を床下収納として使うなど適材適所の大胆な発想でリフォーム。家を無残なまでに解体する場面など、オリジナルを知っていれば知っているほど、リアリティーを生む。オチには祖父の形見であるライトセーバーが意外なものに姿を変え、松本の新機軸を打ち出したような癒し系のコント。

●「わたしは幽霊を見た!」

 夫婦(松本、平岩紙)が、部屋のベランダから向かいのアパートにいる幽霊を目撃する。三段オチ形式で、驚かす練習をする幽霊、自動車の後部座席に侵入しこれから驚かそうとする幽霊、最後は目の前に登場する幽霊について、夫婦が朴訥とした口調で語っていく。

 松本が幾度となく描いてきた「視座の変更」に迫る一作。彼岸にいる幽霊が驚かす練習を行う様は滑稽に映るが、いざ目の前に相対すると微動だにできない様子は、他人を嘲笑することすらも滑稽だという視聴者への一つのメッセージとも読み解ける。

●「答辞」

 中学校の卒業生代表(松本)による答辞。「2年生になると、何もかもが逆で、よし、ここは逆にもう考えてやろうと思い、逆に逆にとなんでも逆にやっていたら、それとは裏腹に全部裏目に出てしまい、悩んで眠れなくなってしまったそんなときは、枕を逆にして逆に考えてみたりもしました」など”逆に”を連呼。時に”逆ギレ”もしながら、中学3年間を回想する。

 「ぎゃっきゅういいん」など測定不明なものも含め、「逆」が約80回、「逆さ」が6回登場する答辞。「ヘコむ」「逆ギレ」「(笑いが)寒い」のほか、最近では「ドヤ顔」といった言葉もダウンタウンが使い出し、電波を通じて広まったとされている(異説もあり)。その状況で、「逆に」は、その言葉を差し挟まなくても成立する会話でも用いられている。感情の機微を表現するために日本語は細分化されてきた一方、”ボキャ貧”に陥る現代の若者への警鐘とも捉えられる作品。

 * * *

 『仕事の流儀』では、今回の制作の舞台裏に迫り、企画会議の模様から密着。松本は「『ごっつ』みたいな感じは思ってないかな。もっと徳の高いコントがしてみたい」と告白。次々とアイデアを出し、「ダイナミックアドベンチャーポータブル」のオチは、松本がその場で考えたアドリブだということも明かされた。今回のNHKでのコント番組実現が可能となった経緯をあるテレビ情報誌の記者は次のように明かした。

「やはり予算が重要だったようですね。リアルなコントを作るにはそれに見合う予算が必要。『MHK』では、公共放送のNHKならではの潤沢な予算を使い、『劇的ビUFOアフター』だけでもバラエティー番組一本分程度の予算は使われているはずです。民放では、DVD化の利益を事前に制作費に勘案しても、こんな豪華な企画はないでしょう」

 番組の中では、稀代のコント番組として人気を誇った『ごっつ』終了時のエピソードに触れながら、一方で、”タレント”松本の姿も追いかけ、『HEY!HEY!HEY!』(フジテレビ系)で、モーニング娘。が踊る姿を、ほかのタレントたちが熱狂して見ている狭間で、所在なげにたたずむ松本の様子も克明にレポートした。「『アバター』を観に行って、途中から観てるんですけど、コント作りに入っちゃうんですよ」とコントへの執念を語る松本だけに、常に苦悩や葛藤を抱えながら、笑いに挑む姿勢が改めて明らかになった。「ただの芸術家になってしまったらあかんと思ってる。芸術家と芸人は違うから。でも、ひざまずきたくないやんか」との言葉には、笑いの方法論が分かっているが故に、いかにその予定調和を崩し、新たな唯一無二の表現を模索する姿勢が見て取れた。

 しかるに松本は、12年から13年ごとに人生の大きな転機を迎えているように思える。1963年に生まれた松本は13歳で浜田雅功と初めて同じクラスとなり、蜜月になる。二人は別の高校に行くも、NSC1期生としてコンビを結成。24歳でその後の方向性を決定的なものにする『4時ですよーだ』(毎日放送)がスタート。東京に進出し、『夢で逢えたら』(フジテレビ系)、『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!』(日本テレビ系)、『ごっつ』を経て、人気を磐石にし、『遺書』(朝日新聞社)が250万部、『松本』(同)が200万部売れ、コントビデオ『HITOSI MATUMOTO VISUALBUM』に挑み、周囲から祭り上げられるかのように神格化される中、自らそれをリセットするかのように松本は、35歳で頭を坊主頭にする。

 さらに松本の挑戦は続き、自身の原案による連続ドラマ『伝説の教師』(日本テレビ系)、『M-1グランプリ』の審査員、『人志松本のすべらない話』(フジテレビ系)など新たなジャンルにも挑み、『大日本人』『しんぼる』で映画監督に進出。結婚と長女の誕生、さらに今年、左股関節唇損傷による約2カ月の休養を経て、『MHK』の本番に挑んだ。そして、来年48歳を迎える。新たな転機となる48歳からの12年で松本は何を見せてくれるのか?

 まずはその第1弾として、『仕事の流儀』では、松本が監督を務める映画第3弾企画が進行していることが明かされた。彼がかつて『働くおっさん』シリーズ(フジテレビ系)で見出した一般人・野見隆明を主役に据え、野見について「あんなに面白くない人がいないぐらいに面白い人。すごい魅力を感じる」と熱弁している。”プロフェッショナル”の定義として、「素人に圧倒的な差を付けて、力を見せつけること」と語った松本。『しんぼる』で苦戦を強いられ、『MHK』は6.2%という視聴率の中、新作映画ではどんな世界観を見せてくれるのか、注目だ。

働くおっさん劇場

まさかの野見さん。

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