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自殺や過労死まで……“人材の使い捨て”が常識の韓国テレビ界は、日本よりブラックだった!?

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 韓国では最近、若者たちの労働力を搾取するいわゆる「情熱ペイ(情熱+Pay)」現象が社会問題になっている。今までは暗黙のルールとされてきたファッション業界や大手企業での情熱ペイ現象が、昨年末からテレビでたびたび取り上げられいる。しかし、そういった批判番組を見ながら最も嘆かわしい思いをしていたのは、ほかならぬテレビ番組のスタッフたちのようだ。 

 というのも、一つの番組に関わる何十人ものスタッフのうち、テレビ局の正社員は2~6人の担当プロデューサーぐらい。残りのカメラ、音響、照明チームはもちろん、放送作家やFD(フロア・ディレクター)にAD(アシスタント・ディレクター)まで、プロデューサーを除くほぼ全員が非正規労働者である。

 彼らは下請け業者、派遣、フリーランサー、アルバイトなど、あらゆる非正規雇用の形で雇われ、過酷な労働環境にさらされている。そんな非正規雇用者の中でも最底辺に位置する新人放送作家は、さらに苦労が絶えないという。

 実際、2008年には22歳の放送作家が徹夜していた某地上波放送局の屋上から飛び降り自殺。また最近、韓国のSNSではやっている「最もストレスの多い職業ランキング」では放送作家が第3位にランクインするなど、業界のただならぬ事情はたびたび漏れ伝わっていた。

 新人放送作家の主な仕事は、情報収集、プレスリリース作成などとされているが、実際はそれだけではない。先輩作家たちのタバコやコーヒー、食事の買い出し、さらには自宅の掃除や子守まで頼まれる場合もあるそうだ。また、現場や飲み会などでセクハラ・パワハラも受ける。いつクビになるかわからない不安定なフリーランサーの身分で、雇用契約書も交わされないまま、夜勤・休日出勤も日常茶飯事。そうやって1日12時間以上働いても、もらえるのは月80~140万ウォン(約8万8,000~15万4,000円)程度。最低賃金にも満たない給料なのだ。

 そんな生活を2~5年間続けてようやく“新人”の看板が外れるが、ほとんどがその前に体を壊して業界を去っていく。あまり公にはならないが、過労死する者もいる。

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