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今「最も本を出版している」二人に接点はあるのか?

禁断の顔合わせがついに実現! 苫米地英人×勝間和代

katsuma_toma.jpg一向にかみ合わない二人の対談。

 「いま最も本を出版している二人」と言ってもいい、苫米地英人氏と勝間和代氏。時代を象徴する論客同士でありながら、まったく接点がないように思える二人が、会員専用サイト「クラブ苫米地」(http://www.club-tomabechi.jp/)にて奇跡の遭遇を果たしました! 現在公開中の対談の中盤では、苫米地氏の「女子大は違憲だ!」との指摘から、”女性差別”をテーマに激論の火花が! 同じ差別撤廃論者でありながら、「菅と小沢」ほどにアプローチの違う二人。そのスリリングなトークの一部を、特別にお見せします。

勝間和代(以下、勝) 人間は残念ながら、何らかの差別が大好きなんですよ。差別をしないと、精神が安定しない人がたくさんいるんですね。民族による差別とか出自による差別とか、さまざまな差別が各国に存在するんですけど、その中で日本に特徴的に存在するのが男女差別なんですよ。なので、徹底して社会構造を変えていかないと。今のところ残念ながら、差別をしている人がのうのうと生きているわけですよ。この構造を温存する限り、男女差別は減らないですね、決して。

苫米地英人(以下、苫) 次の世代にそれが伝わるから、教育でどこかで止めないといけないわけでしょ。

 今の教育を受けている人は、”ジェンダーイコール”だと思いますよ、結構。でも、実際に大学を出た瞬間に「違うじゃん」っていうことが分かっちゃうんですよ。差別論理って非常に単純で、たとえば、白人と黒人の間に生まれながらの知能の差はないと、完全に証明されているんですね。それなのに、なぜ差別をする人たちがいるかというと、できない白人ができる黒人を差別したいんですよ。そうしないと、自分の地位が危ういから。これ全く同じ論理で、できない男の人はできる女の人を差別しないと自分の地位が危ぶまれるので、なるべく男女差別の構造を残しておきたいんですよ。

 それがさ、国民の過半数だったらヤバイよね。過半数でなければ、票の論理でつぶせるんじゃない?

 まず不利なのが、女性側で指導的地位についている人が10%に満たないので、9割の指導的地位についている男性が、自分たちの地位を温存するように……。

 ただ、俺が言いたいのは「政府が男女差別的なところに予算をつけるのは問題」ということ。「女子大に政府の助成金をつけるのは違憲だ」という判断を国会ですればいい、っていう話だぜ。

 ただ、女子大を違憲にするには、企業の女性差別を全部違憲にしないといけないんです。それをなぜみんながやらないかというと、やらなくても生きてこれたから、企業が。国会の人たちがそれを命令できるかどうかということですよ。

 できるよ。法律を作ればいいんだもん。国民の50%が賛成するか否か、俺は賛成すると思うんだけどね。

 私はしないと思います。なぜ女子大が存在するのかというと、それは現在の環境にオプティマイズした形で存在しているので、女子大だけあげつらってもダメ。もし本気で男女共同にもっていくんであれば、男女共同を阻害するようなものをすべて違憲にする。いちばん典型的なのが、職場の男女差別。それをやめさせること。

 俺の言うことが今ひとつ伝わってないのは、職場がやってるのは資本主義であり民間。そうではなく、国家の税金を注ぎ込むところ、国の助成金を払う相手が女性差別をしているから問題だと言っているんで、「女子大やめろ」じゃないんだよ。「文部科学省から女子大に支払う助成金をやめろ」っていう話なの。

 何か苫米地さんの話を聞いてて違和感があるのは、根っこの構造、男女の役割分担と差別の現状について、今までそんなに興味がなかったのかなと。現状がどれくらいひどくて根が深くて、それは女子大だけの問題じゃないということを、もう少し説明したかったんです。

 根が深いのは、それは聖徳太子が学んだのは仏教じゃなくて儒教だから。そのころから我々は儒教精神に洗脳されて、女は人間じゃなかったんだぜ。昔は位牌に女の名前さえなくて、女性にちゃんと戸籍を作るようになったのは、つい最近だぜ。少なくとも、男女差別はおかしいと思うようになったのは、太平洋戦争に負けてからだぜ。っていう長ーい儒教の歴史があって、女性は圧倒的なマイノリティとして存在してきた。でも、明らかに差別はおかしいじゃん。そのときに、少なくとも国の予算をつけるところに対しては、「差別してたらあげませんよ」とするべきでしょ。

 いや、それも難しいんです。何で女子大が存在するかというと、差別の論理の中で、女子大だから進学させてもらえる女の子って、結構いるんですよ。もし女子大でなければ、大学に進学できなくなってしまう。私が言いたいのは、マイノリティ差別に対して、女子大は行動支援を図ろうとしているんですが、私はそんなに悪いことではないと思っているんですね。長期的には直すべきものについても、短期的な解は違うことが十分にありえる。短期的なサバイバルを図る人たちをいじめるのは、私は好みじゃないんですよ。

 いや、俺は違う。教育者はそういう中で、とにかく普遍的長期的な視点で語り続けなきゃダメだよ。女子大の例を言ったけど、国が予算をつけるところというのは、よほどフェアなところじゃないとダメでしょ。日本という国を作っていく中で、次の世代を教育していく上で、「これは譲れない」っていうラインは結構あると思うんだよね。俺は、差別を教育の中に入れてはいけない、というのは譲れないと思っているわけね。女子大という存在があるということ自体が、究極の差別だと俺は思っているわけ。

【この続きは、会員サイト「クラブ苫米地」(有料。http://www.club-tomabechi.jp/)にてご覧いただけます!】

●苫米地英人 (とまべち・ひでと)

1959年、東京都生まれ。脳機能学者、カーネギーメロン大学博士、インド密教修道長(Abbot)。脱洗脳のエキスパートとして、オウム真理教事件の捜査に協力し、注目を集める。研究のかたわら、「奇跡の着メロ」の開発、格闘技大会「THE OUTSIDER」の主催など、多方面で事業を展開中。近著に『英語は訳さず学べ!』(徳間書店)、『「超ネット社会」で絶対成功する脳と心のつくり方 』(PHP研究所)など。
【苫米地英人公式ブログ】<http://www.tomabechi.jp/>
【苫米地英人Twitter】<http://twitter.com/DrTomabechi>

●勝間和代 (かつま・かずよ)
1968年、東京生まれ。経済評論家、公認会計士。早稲田大学ファイナンスMBA。慶應大学在学中から監査法人に勤め、アーサー・アンダーセン、マッキンゼー、JPモルガンを経て独立。現在、株式会社監査と分析取締役、内閣府男女共同参画会議議員、中央大学ビジネススクール客員教授として活躍中。近著に『そこまで言うか!』(青志社)、『勝間和代の学び旅「マナベル」』(扶桑社)など。
【勝間和代公式サイト】<http://www.katsumaweb.com/>
【勝間和代公式ブログ】<http://kazuyomugi.cocolog-nifty.com/>
【勝間和代Twitter】<http://twitter.com/kazuyo_k>

「超ネット社会」で絶対成功する脳と心のつくり方

一度洗脳していただきたい。

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最終更新:2012/02/19 22:51
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