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元木昌彦の「週刊誌スクープ大賞」第142回

10年に一度の超ド級スクープ!? 小沢一郎、妻からの‟離縁状”で政治家生命終了?

「情報提供したのは、寛人の兄でした。兄は金銭的に困っており、しばらく会っていなかった寛人と去年頃からまた顔を合わせるようになっていた。寛人と菊地が暮らしていた相模原市のバラック小屋にも行ったことがあり、その際に寛人から“彼女はオウムの菊地”と打ち明けられていた」

 またこうも言っている。

「それで3日朝に警視庁を訪れて情報提供したわけですが、その際、寛人の兄はこうも言っていた。“寛人は、あの高橋克也とトラブルになっている”と」

 菊地と高橋克也とは長い間行動を共にしてきた。菊地の正体を知った寛人は、克也のアパートに現金1,700万円ほどあることを菊地から聞き出し、部屋に侵入して半分ほど盗んだという。

 その後も「お前は逃亡犯だろ、金を出せ」と、ゆすっていたようだ。寛人にも菊地を匿っている負い目があり、3者の関係はギリギリのところで均衡が保たれていたが、それを瓦解させたのが寛人の兄だったというのである。

 こうした仲間割れが起きるのは、いずれの場合も金がらみである。

 今週のグランプリは10年に一度といっていい超ド級のスクープである。小沢一郎という大政治家の妻が昨年11月頃、ごく親しい後援会の人間に自筆で書いた「小沢との離縁状」を文春が入手して全文掲載したのだ。

 なにはともあれ、この衝撃の手紙を読んでもらいたい。

「(中略)長年お世話になった方々のご不幸を知り、何もできない自分を情けなく思っております。このような未曾有の大災害にあって本来、政治家が真っ先に立ち上がらなければならない筈ですが、実は小沢は放射能が怖くて秘書と一緒に逃げ出しました。岩手で長年お世話になった方々が一番苦しいときに見捨てて逃げ出した小沢を見て、岩手や日本のためになる人間ではないとわかり離婚いたしました。(中略)八年前小沢の隠し子の存在が明らかになりました。●●●●●といい、もう二十才をすぎました。三年つき合った女性との間の子で、その人が結婚するから引きとれといわれたそうです。それで結婚前からつき合っていた●●●●という女性に一生毎月金銭を払う約束で養子にさせたということです。小沢が言うには、この●●●●という人と結婚するつもりだったが水商売の女は選挙に向かないと反対され、誰でもいいから金のある女と結婚することにしたところが、たまたま田中角栄先生が紹介したから私と結婚したというのです。そして『どうせ、お前も地位が欲しかっただけだろう』と言い、謝るどころか『お前に選挙を手伝ってもらった覚えはない。何もしていないのにうぬぼれるな』と言われました。あげく『あいつ(●●●●)とは別れられないが、お前となら別れられるからいつでも離婚してやる』とまで言われました。

 この言葉で、三十年間皆様に支えられ頑張ってきたという自負心が粉々になり、一時は自殺まで考えました。息子たちに支えられ何とか現在までやってきましたが、いまでも、悔しさと空しさに心が乱れることがあります。(中略)

(昨年の=筆者注)三月十六日の朝、北上出身の第一秘書の川辺が私の所へ来て、『内々の放射能の情報を得たので、先生の命令で秘書達を逃がしました。私の家族も既に大阪に逃がしました』と胸をはって言うのです。あげく、『先生も逃げますので、奥さんも息子さん達もどこか逃げる所を考えてください』と言うのです。

 福島ですら原発周辺のみの避難勧告しか出ていないのに、政治家が東京から真っ先に逃げるというのです。私は仰天して『国会議員が真っ先に逃げてどうするの! なんですぐ岩手に帰らないのか! 内々の情報があるのならなぜ国民に知らせないのか』と聞きました。

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