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元木昌彦の「週刊誌スクープ大賞」第143回

ジャイアンツ原監督とナベツネ・清武を巡る泥仕合「巨人軍は球界の紳士たれ」の空しさ

 月曜日(6月25日)の7時のNHKニュースでも取り上げていたが、脱法ドラッグの問題が深刻である。

 現代が薬物汚染地図なる大特集を組んでいるが、時宜を得た企画で2位に選んだ。

 なかでも2章目の「売人と警察の戦い」と3章の「クスリにはまっているこれがサイン」が興味深い。

 新橋駅前のSL広場を抜けた雑居ビルの一室に「“ハーブ”“お香”“アクセサリー”の店」という看板がかけられた3坪ほどの店がある。

 ショーケースには3センチ×4センチほどの小袋が何種類も並び、価格は3グラムで4,000円。従業員が勧めるのはハーブという、一見タバコの葉のような香草に薬物を付着させた「合法ドラッグ」で、ナチュラル系は大麻、ケミカル系は覚せい剤やコカインに似た効果があるという。

 この脱法ドラッグが大流行し、使用者が引き起こす事件も急増している。

 5月11日には東京・渋谷区で脱法ドラッグを使って錯乱状態になった男が路上で女性に飛びかかり、搬送先の病院で5日後に死亡。

 5月25日には、大阪市内のアーケードなどで、クルマで6件の当て逃げひき逃げを起こした男の尿から脱法ドラッグが検出された。

 警視庁関係者によると、1月1日から5月31日までで脱法ドラッグの使用が原因で85件、110人の110番要請があったという。

 脱法ドラッグとは、植物片に合成カンナビノイドなどの化学物質を付着させたドラッグで、紙タバコのようにして吸うが、なかには大麻の50倍も効くものもあるというのだ。

 国立精神・神経医療研究センター依存性薬物研究室の船田正彦室長はこういう。

「現在、合成カンナビノイドは100種類以上ありますが、体内から検出されにくいものが多く、中毒を起こしても、医療機関が必ずしも適切に対応できないケースが想定でき、生命の危険性も非常に高い」

 脱法ハーブは元々「大麻を愛するサーファーたちの愛用品だった」。ショップの経営者の多くが元サーファーで、なかには年間約40億円稼ぐ者もいるという。

 法改正が遅々として進まないなか、日本は脱法ハーブ天国になりつつあると現代は嘆いている。

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