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地方都市で爆走中のイオンがダイエーを子会社化!都市部狙いスーパー戦争に一歩リードか?

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地方都市で爆走中のイオンがダイエーを子会社化! 都市部狙いスーパー戦争に一歩リードか? – Business Journal(4月4日)

地方のロードサイドはどこもイオンだらけ。
(「Wikipedia」より)

 イオンダイエーを呑み込む。これは単に、業績の低迷が長引くダイエーの再建策にとどまらない。「価格破壊」の旗手だったダイエーの落城は、スーパーマーケットの歴史に一区切りをつける大きな意味を持っている。

 イオンはダイエー株式を公開買い付け(TOB)し、連結子会社にする。買い付け価格は1株270円。買付代金の上限は403億円だ。

 丸紅と丸紅リテールインベストメントが、ダイエー株式を29.34%保有している。このうち24%についてTOBに応募する。イオンは、丸紅の応募分と、すでに保有しているダイエー株式を合わせ、44.23%の株式を保有する。TOBには上限を設けず、他の株主からの応募分を含め5割超の取得を目指すが、買い付け価格が低いため難しいかもしれない。それでも取締役の過半数をイオンから送り込むことで、子会社として要件を満たす。ダイエーの上場は維持する。

 TOBは、公正取引委員会の企業結合審査が終了し次第、実施する。「特定地域でシェアが高くなりすぎないかの審査に時間がかかる」(公取委)として、2次審査に入ったため、TOBの開始は7月中旬ごろにずれ込む。

 公取委は、ヤマダ電機によるベスト電器買収の際に、小売業の買収の指針を定めた。同一グループの店舗による市場支配を避けるため、ベスト電器の8店を第三者に譲渡することを条件に買収を認めた。イオンによるダイエーの買収にも、この指針が適用される。地方での重複店舗の売却を求められることはあり得るだろう。

 イオンの2013年2月期の連結売上高(見込み)は5兆6500億円。ダイエーは8430億円。両社を合計すると6兆4930億円。セブン&アイ・ホールディングスの5兆300億円を上回る、巨大流通グループが誕生することになる。

 イオンは中期経営計画で「大都市シフト」を掲げ、都市部での事業強化に注力している。ダイエーを子会社にするのも、この一環だ。イオンの岡田元也社長(61)は、ダイエーは経営再建の過程で不採算店を閉鎖しているため、関東や関西の都市部に収益性の高い店舗が多いとみており、「大都市への事業シフトに貢献する」と語る。

 イオンの弱点は、イトーヨーカ堂やセブン-イレブンを展開するセブン&アイに比べて首都圏に拠点が少ないことだ。03年ごろから首都圏の食品スーパーのカスミやマルエツなどに出資して巻き返しを開始した。東京や神奈川の都市部に小型スーパー「まいばすけっと」を展開中。企業買収にも着手し、1月に英テスコの日本法人を子会社にした。3月には、J.フロントリテイリングから食品スーパー「ピーコックストア」を買収すると発表。都市での店舗強化のための投資にカジを切った。ダイエーの買収も、この流れに沿ったものだ。

 たしかに「都市のセブン(&アイ・ホールディングス)、地方のイオン」という構図が崩れてきているが、まだまだ都心部は攻めきれていない。

 もうひとつ、イオングループに唯一、欠けているのは、小売業界の華である百貨店である。百貨店を持つことが、岡田社長の悲願でもある。

 ピーコックは、大丸松坂屋百貨店を運営するJ.フロントリテイリングの傘下の食品スーパーだ。これを機にJ.フロントとの資本・業務提携を模索するとの観測が出ている。

●イオンとダイエーの共通項

「(イオンとダイエーは)消費者主権という価値観を、ともに共有している。かつてはライバルだったが、恩讐を超えて交われば、(合併による相乗)効果がある」

 イオンの岡田社長は買収を発表する記者会見で、こう語っている。確かに、その通りだ。

 もともと三重県の小さなスーパーからスタートしたイオンの創業者である岡田卓也氏(87)にとって、ダイエーの買収はひときわ感慨深いものがあるだろう。ローカルスーパーを結集してジャスコ(現イオン)を発足させた岡田氏のスーパー人生は、中内功(※編註:「功」の字は力を刀と書く)氏が率いるダイエーとの死闘の連続だったといっても過言ではない。

 1960年代半ば、日本で流通革命が開花した。スーパーの王者は中内・ダイエーだった。ダイエーの大型店が出店すると、ジャスコの店舗は次々と閉鎖に追い込まれた。「タヌキやキツネの出るところ、カエルの鳴くところに店をつくれ」。卓也氏は、こう号令した。ダイエーと同じ商圏で正面から衝突しても勝ち目がないと判断したのだ。

 ダイエーが出てこない地方への出店へと戦術を変えた。ダイエーは人口30万以上の都市に出店したが、ジャスコは人口3~5万人の小都市を狙った。破竹の勢いで拡大を続けるダイエーを尻目に、卓也氏は地方への出店に徹し、力を蓄えた。

 雌伏15年。卓也氏はダイエーに戦いを挑んだ。84年4月、埼玉県川口市に大型店を出店したのを皮切りに、ダイエーの地盤といわれた太平洋ベルト地帯に超大型店を次々とオープンした。

 このときのジャスコは、かつて尻尾を巻いて退散したジャスコではなかった。ジャスコがダイエーの近くに出店すると、今度は、ダイエーの店舗が次々とシャッターを下ろすことになった。流通業界では、これを「(ジャスコの)弔い合戦」と呼んだ。

 ダイエーに勝利した卓也氏は、89年9月、グループ名をイオンと命名した。イオンはラテン語で永遠を意味する。

 バブル崩壊が両社の明暗を分けた。イオンは総合スーパー中心のビジネスモデルから、郊外型ショッピングセンター(SC)に転換した。数多くの専門店やアミューズメントの施設を揃えた大規模なショッピングモールを全国で120も展開、SC事業は営業利益の22%を叩き出す収益の柱となった。

 かつて小売業のトップだったダイエーは、バブル崩壊後に多角化の失敗で経営が悪化。2004年に官製ファンド・産業再生機構の支援を仰ぎ、なんとか倒産を免れた。06年に丸紅が44.6%の株を取得して子会社にした。07年にはイオンが丸紅からダイエー株を買って第2位株主になった。だが、業績不振に歯止めがかからず、13年2月期の当期損益は37億円の赤字になる見通しだ。赤字の計上は5期連続になる。

 884億円を投下し、歴代の社長を送り込んできた丸紅は、ダイエーを再建できなかった。丸紅社内では「(ダイエーは)最大の失敗案件」と囁かれていた。

 岡田社長は「誰が責任者なのかはっきりしなかったことで、ダイエーは再建できなかった」と言い切る。商品の供給は丸紅、店舗の運営はイオンという役割分担だったが、無責任体制になってしまった。結局のところ、丸紅に小売業をハンドリングする経営ノウハウがなかったということだ。丸紅が保有している株式のうち約5%を残すのは、ダイエーへの商品の納入(推定で年間700~800億円)を継続するためだというが、イオンとイオンの筆頭株主の三菱商事がそんなことを許すとは思えない。丸紅はどこまで甘いのか。この際、全株を売却してダイエーから撤退すべきだったのだ。

 イオンと丸紅は08年まで提携関係にあったが、イオンは突如として三菱商事から5%出資を受け入れ、三菱商事が筆頭株主になった。丸紅は、この時、イオンを失い、今度はダイエーの商権を失うことになるだろう。

 ダイエーはかつてのライバル、イオンに呑み込まれることになったが、中内・ダイエーが流通業界に残した足跡は消えることはない。中内氏の安売り哲学は、「いくらで売ろうと勝手」という破壊力のある言葉に込められている。それまで価格決定権はメーカーに握られていた。中内氏は「価格はわれわれがつくるんだ」と声高に言い、メーカーに対抗する力を売る側が持とうとした最初の流通人だった。

 メーカーから見れば、中内・ダイエーのやり方は価格破壊そのものだった。価格破壊がなかったら、今日のコンビニエンスストアやユニクロの隆盛はなかった。中内功氏は消費者主権の先駆者だったのである。
(文=編集部)

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最終更新:2013/04/06 07:00
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