日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > ネット選挙解禁で阿鼻叫喚?
ITライター柳谷智宣の「賢いネットの歩き方」第19回

ネット選挙解禁で阿鼻叫喚の修羅場は必至! 県議会議員が病院で「刑務所に来たんじゃないぞ」

 今回の議員のような年代だと、ITリテラシーが総じて低い。例えば、メールで投票を呼びかける場合、政党もしくは候補者が直接名刺をもらうなどした相手にしか送信できない。候補者から頼まれたから個人がメールで友人を勧誘する、といった行為はNGなのだ。ただ、メール機能を利用していないSNSのメッセージ機能(Facebookのメッセージや、Twitterのダイレクトメールなど)は規制対象外と、穴もある。

 一方で、“当選されたらたまらない”と、ある候補者の落選運動を展開するというのはOK。連絡先の表示は必要だが、虚偽の内容でなければ問題ないのだ。しかし、落選運動へ対抗するために、業者に書き込みを依頼するのは買収行為と見なされてしまう。ITと公職選挙法の改正に詳しくないと、全貌を正確に把握するのは難しい。片っ端から選挙違反を起こす候補者も続出するはずだ。

 また、日本人は投票先を直前まで確定させないケースが多い。そのため、投票日直前に、ネガティブキャンペーンが打たれる可能性がある。内容がひどければ、一気に炎上して票が落ちることは間違いない。匿名でリークすることも簡単なので、ギリギリ競っている陣営はなりふり構わず攻撃すると思われる。

 どうやら初めてのネット選挙は、阿鼻叫喚の地獄絵図となりそうだ。
(文=柳谷智宣)

最終更新:2013/06/13 15:00
12
ページ上部へ戻る

配給映画

トップページへ
日刊サイゾー|エンタメ・お笑い・ドラマ・社会の最新ニュース
  • facebook
  • twitter
  • feed
特集

【4月開始の春ドラマ】放送日、視聴率・裏事情・忖度なしレビュー!

月9、日曜劇場、木曜劇場…スタート日一覧、最新情報公開中!
写真
インタビュー

『マツコの知らない世界』出演裏話

1月23日放送の『マツコの知らない世界』(T...…
写真
人気連載

『光る君へ』疫病の流行と宮中での火事

──歴史エッセイスト・堀江宏樹が国民的番組・NH...…
写真
イチオシ記事

バナナマン・設楽が語った「売れ方」の話

 ウエストランド・井口浩之ととろサーモン・久保田かずのぶというお笑い界きっての毒舌芸人2人によるトーク番組『耳の穴かっぽじって聞け!』(テレビ朝日...…
写真